「雪風 YUKIKAZE」戦争の悲惨さと報われない悲しさを描いています。終戦の日に観る映画です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「雪風 YUKIKAZE」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

太平洋戦争下、ほぼ無傷で終戦を迎えた駆逐艦「雪風」。任務を果たしながら、幾多の戦場を生き抜いていく。最後まで戦場に留まり、沈没する僚艦から海に投げ出された仲間たちを救助して帰還することも多かった。最後は必ず人を救って戻ってくることから、「幸運艦」「不沈艦」と称された。

というお話です。

 

 

真珠湾奇襲攻撃による日米開戦以降、ミッドウェイ、ガダルカナル、ソロモン、マリアナと、すべての苛烈な戦いを生き抜き、どの戦場でも海に投げだされた多くの仲間たちを救い、必ず共に日本に還って来た一隻の駆逐艦があった。

その名を「雪風」。いつしか海軍ではこの艦を“幸運艦”と呼ぶようになる。それは沈着冷静な艦長の卓越した操艦技術と、下士官・兵を束ね、彼らから信頼される先任伍長の迅速な判断によるものだった。

 

 

雪風館長・寺澤一利は、実は開戦に反対していたひとりだったが、今は前線で戦っている。彼の判断により雪風は激戦の中沈没を免れ、海に落ちた兵士たちを助けて日本へ帰ることが出来た。そして先任伍長の早瀬は常に的確な判断と人命を守ることを念頭に置き甲板で指示を出し、彼の指示により兵員たちは何度も戦火を潜り抜けて来た。

時にぶつかりながらも、互いに信頼し合っていく二人。そして「雪風」は、ついに日米海軍が雌雄を決するレイテ沖海戦へ戦艦大和の護衛として向かうことになる。既に日本軍の劣勢は明らかで、戦艦大和はほとんど特攻ともいうべき作戦を命じられていた。後は、映画を観てくださいね。

 

 

終戦の日にこの「雪風」を観るのは正直辛いなと思いましたが、観るべき作品だと思ったので観てきました。この映画、主人公は一応、雪風の艦長である寺澤ですが、雪風という駆逐艦が主人公のような感じでした。この雪風が自分に乗っていた兵員たちについてずっと見ていたような、そんな感じがしました。

 

日本のパールハーバー攻撃により開戦し、最初は良かったようですがどんどん連合国軍に押されて、ミッドウェーでの戦闘により劣勢に陥るんですね。それまでも駆逐艦として出撃していた雪風ですが、それからはより苦しい戦いに参戦することになり、その頃に艦長が寺澤に代わるんです。より困難な闘いになっても、寺澤はひるむことなく、無謀な戦いは避けてより確実に生存できる道を選んでいるようでした。

 

 

この映画は、もちろん雪風という駆逐艦の実話がベースにはなっていますがフィクションなので、乗っていた人々のお話やどんな戦いだったのかという事は全てフィクションです。その戦いに参加したなどは実話かもしれませんが、それ以外はフィクションなので、雪風はカッコ良く描かれていました。本当はこんなにも救助出来なかったかもしれないし、戦えなかったのかもしれませんが、フィクションですから楽しんで観れるように作られていました。

 

フィクションなんですが、でもきっと戦地ではこんな風に過ごしていたんだろうなというような日常が描かれていました。敵の戦闘機の攻撃を受けて怪我人が出たり、不発弾が落ちてきたり、船に穴が空いて浸水したり、色々な事がありました。

 

 

食事風景などもあり、おにぎりを食べていましたが、日本に帰った後などに、甘い羊羹などがふるまわれて兵士たちが喜んでいる姿が印象的でした。いつの時代も甘いモノはご馳走ですよね。本土では食べ物も少なく苦労をしていたようでしたが、兵隊さんたちには栄養のあるものを食べて貰わなければということで畑をみんなで耕していた場面もありました。

 

この映画は海での戦いだけを描いているのではなく、その「雪風」が海で戦っていた時に本土でも何が起こっていたのか、司令部は何をしていたのかも描かれていました。思った通り戦争に負けそうになっていた時の司令部は無能な人間ばかりだったんじゃないかと思われる描写もありました。今の日本と同じですね。最後には無能しか残らないんです。

 

 

戦争の最前線では、日本を守るため、家族を守るために少しでも敵を倒そうと懸命に戦っているんです。自分たちがやらなかったら侵略されてしまうと思っていたんじゃないかな。でも雪風が最前線にいた時は、既に日本は劣勢になっていた訳だし、情報操作されて本当の戦況が伝わらなかったんじゃないかな。一部の幹部しか解らなかったから、どこまでも突き進んでしまったんでしょうね。

 

考えてみれば、日本が満州事変や日中戦争で領土拡大を目指していて、自分たちが攻めて行って反対に攻められる立場に陥ってしまったということですよね。その時代の情勢がどうだったのかはよく解りませんが、世界恐慌で日本も不況になり経済を回復させたかったという事もあったと思います。

 

 

なんだか不安になってしまう今日この頃です。中国も韓国も不況に陥ってきているでしょ。絶対に戦争なんて起こってもらっては困るのに、静かにあの時代と同じような状況が出来上がっているのが凄く怖いです。早くトップの政治家を変えて、日本国民のための政治が出来る人になって欲しいな。

 

話を戻して、準主役級で奥平大兼さんが頑張っていました。彼は長澤まさみさんの「Mother」の息子役で出ていて、デビューなのに素晴らしかったのを憶えています。成長してきて良い役者になりましたね。竹野内さんや玉木さんに負けないくらい頑張っていたので、これから期待しちゃいます。

 

 

戦争は人を不幸にするだけなので絶対にダメという事です。私はこの映画、お薦めしたいと思います。良い映画でした。内容も面白く作ってあるし、ヒーロー映画になっています。但し、実際にはヒーローはいなかったし、戦争は悲劇しか産まなかったということはしっかりと描かれているので、そこを読み取って勘違いしないようにしてくださいね。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「雪風 YUKIKAZE」