「ストレンジ・ダーリン」
を観てきました。Fan's Voice独占最速試写会に当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)
ストーリーは、
シリアルキラーによる連続殺人事件が世間を震撼させるなか、モーテルの前に1台の車が停まる。そこには、バーで知り合ったばかりの1組の男女が乗っていた。やがてその女“レディ”は男“デーモン”に命を狙われ、銃を持った彼から必死で逃げ惑うが。
というお話です。
2018年から2020年にかけてシリアルキラーが全米を震撼させた。コロラドを皮切りにワイオミング、アイダホへと広がり、オレゴンの山奥にて終幕を迎えた。この物語は警察や目撃者の証言などをもとに、一連の殺人事件を映画化したものである。
この映画は”6部構成”で作られているという字幕が出た後すぐに、3章が始まります。赤い服を着た女性が必死で逃げている。赤い車に乗り、トラックの男から逃げていたのだ。男は車を止めて猟銃で彼女の車を狙い撃つ。車は横転し、女性は森の中へ逃げ込みます。森の中を必死で走り、盛りの中の一軒家を見つけて助けを求めます。老夫婦が住んでおり、彼女を迎え入れて助けます。
1章、続けて2章が始まり、オレゴン州フッドリバー群の田舎町でモーテルの駐車場に止まった車の中で男女が話をしている。ホテルに入るか悩みながら、車の中で酒を飲んでいる。男女の駆け引きを楽しみながら、二人はモーテルに入る。
女はベッドに腕を縛り首を絞めるプレイをしたいと男に頼み、もし自分が嫌だと言ったとしても続けるようにといい、辞めたい時の合図は「ミスタースナッフル」だと決める。そんなプレイを楽しんでいるのだが二人は盛り上がりに欠け、彼女が荷物からマリファナを出して…。後は、映画を観てくださいね。
この映画、面白かったです。映画の構成が上手いんです。ストーリーは1本筋が通っていて解りやすい話ではあるのですが、それを組み替えているので、最初に逃げる場面があり、過去に戻り二人が出会ってホテルに入る映像が続いてという感じになるんです。なので、ある女性が逃げている。何故逃げているかというと男が追ってくるから。では男とはどこで出会ったのかという、1つの出来事に対しての答え合わせをしていくような構成になっているんです。
これ、あまり詳しくは書けないのですが、私は凄く面白いと思いました。この作り方は今までにもあるんだけど、上手く人間の心理を利用しているので、先が全く見えなくなるんです。女性が追われて男が猟銃を持って追って、さて追ってくる男性はシリアルキラーなのかそれとも関係のない人なのか、全く判らないんです。解っているのは全米を震撼させたシリアルキラーがどこかにいるってことだけ。
男と女は店で知り合って盛り上がったようで、車でモーテルまで来たんです。でも女はすぐには入りたくないと言い、車でビールを飲みながらイチャイチャしているんです。女性は警戒していて、「あなたはシリアルキラーじゃないわよね。」と聞いたりしていて、男は笑っているんです。
優しい男性で女性に無理強いはしたくないと言い、彼女を尊重しているんです。あれ?シリアルキラーじゃないのかなという感じで、上手く行きそうな雰囲気になるんですけどねぇ。その後、色々と起きちゃうんです。そして女性は逃げることになり、男性が追うことになるんです。
車での追いかけっこになるんですけど、その内、男性が猟銃を出してきて彼女の車を撃ち、車は横転。彼女ははいつくばって車から抜け出し、森の中へと逃げることになります。もちろん男性が諦めることなく彼女を追い始めます。何故、こんなに執着して追い続けるのか。その理由は6章で判ります。普通の殺人鬼ならこんなにしつこく追わないでしょ。別に、顔を見られたとかいう理由ではないんです。あ、そっかーって思いました。
この映画に出てくるシリアルキラーは酷く残酷でした。平然と真顔で殺していくので、一瞬、えっ??と思っているとプシューって血しぶきが飛ぶので、あちゃ~、また殺したんだってわかるんです。もー、やり過ぎなのよ。もう少し、遠慮しながら人を殺し
てくれないと、観ているこちらの心臓が持たないですからね。
この映画、内容を書くと、どうしてもネタバレになってしまうので、これ以上のことが書けないんです。本当にごめんなさい。私だって書いちゃいたくてウズウズしているんだけど、ネタバレしちゃうと、観ながらじわじわと理解が出来ていく嬉しい感覚が味わえないので書けません。ごめんなさい。
あ、そうそう、これは書いておかなきゃいけないけど、エンドロールが終わった後に映像があるので、エンドロール途中で出て行かないでください。それと、この映画は実話を映画化したという”設定”でのお話なので、実話ベースと混同しないでくださいね。
私はこの映画、超!超!お薦めしたいと思います。映画が始まって直ぐに3章と出た時には、あれ?話が理解出来るかしらと心配になりましたが、過去に行こうと未来へ行こうとしっかりと理解が出来るので、誰でも安心して観られると思います。これだけ構成をしっかり練ってくださっている作品は久しぶりじゃないかな。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、、楽しんできてくださいね。
「ストレンジ・ダーリン」