「青春ゲシュタルト崩壊」思いもよらずに凄く良い映画でした。これは沢山の人に観て欲しい映画だな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「青春ゲシュタルト崩壊」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

高校2年生の間宮朝葉は青年期失顔症を発症し、1人で悩んでいた。そんな彼女の異変に唯一気づいたのは、同級生・朝比奈聖だった。朝葉は聖に振り回されながらも、少しずつ自分自身を見つめ直していく。一方の聖も彼女と一緒に過ごすうちに、ずっと抱えていた“あること”と向きあうようになる。

というお話です。

 

 

高校2年生の間宮朝葉は俗にいう優等生。親に対しても”良い子”で母親の期待を背負って勉強にバスケに手を抜かずに頑張っていた。しかしバスケ部内で頑張る朝葉をウザいという仲間に気付いてしまい、段々と好きだったバスケが嫌になって行く。

 

ある日突然、朝葉はストレスによって自分の顔を認識できなくなる【青年期失顔症】を発症してしまう。10代が発症するこの症状は「自分を演じている人がなる」というSNSの誤った情報が拡散されている。朝葉も周囲に知られ、避けられてしまうことを恐れ誰にも言えずに1人で悩んでいた。

 


 

そんな朝葉の異変に気が付いたのは、唯一、同級生の聖だった。
聖は朝葉に「今までと変えなくていいの?」と問いかけ、ことあるごとに朝葉を気に掛けるようになる。朝葉はこのままではいけないと考え、聖のいう通り少しづつ変えてみようと努力をする。


本当に好きなことは何かと自分自身を見つめ直しはじめ、次第に聖の存在が朝葉の中で大きくなっていく。そんな聖にもずっと抱えていた”あること”があり、彼自身にも変化が訪れ…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、また青春ラブストーリーでアイドルものなのかなと思って、期待せずに観たら、凄く良い映画でした。青春アイドル映画にゲシュタルト崩壊??と思うけど、考えてみれば学校という一つのまとまりだけど、よく見てみると一人づつ違うのだからそれを認識した時点でゲシュタルト崩壊と言ってよいのかもしれません。うーん、深い内容でした。

 

主人公の朝菜は、とても良い子なんです。愛されてすくすくと育ってきて、人のために何か手伝ったりすることが苦にならない子なんです。何かメリットがあるとか考えてやっている訳じゃないんですけど、バスケ部の先輩や同級生とかはねたみもあって、彼女をウザいと言い始めるんです。ありがちでしょ。

 

 

それで面倒な事は全部朝葉に押し付けちゃえばいいと考えて、いじめではないけど、先生への頼み事などを朝葉に押し付けるんです。うーん、”出来ません”と一言言い返せばいいんだけど、それが出来ないのが朝葉ちゃんなんですよねぇ。

 

いやぁ、誰でも”出来ない””いやだ”って言いにくいですよね。頼まれたら断れないってことあるでしょ。でも、まぁ、最近は全てを断る人が増えているようですけどね。日本人の性格からして、情とか縁を重んじるから断りにくいのが人情なんだけど、最近は外国人が多く入ってきているし、外国の方の考え方に感化されている人もいるので、ちょっと変わってきましたよね。

 

 

朝葉は断れずに押し付けられて、ウザいと言われていたことも知ってしまい、気持ちがバラバラと崩れ始めてしまいます。そしてストレスが溜まってとうとうガラスに映る自分の顔が見えなくなっちゃうんです。顔にモヤがかかっているように見えないんですよ。ストレスで顔が見えないなんて言ったらお母さんは心配するだろうし、友達にも相談が出来ないんです。

 

そんな朝葉に気が付いたのが聖くん。何故か茶髪でピアスの同級生なんだけど、朝葉の変化に気が付いて、直ぐに保健室に連れていくんです。保健室には雨村先生がいて朝葉の状況に気が付いて、優しく守ってくれます。保険の先生って、こういう大らかな先生じゃないと困るよね。保険医って、ただ怪我を治すだけじゃ意味が無いでしょ。

 

 

保健室で後輩の中条にも出会います。彼女も青年期失顔症で保健室に逃げてくることが多いようでした。彼女は家庭でのことが原因なのですが、それは虐待とかそういうものではなく、心の問題でした。一度、ある事から目を背けて逃げてしまうと、もう一度やろうと思っても一歩が踏み出せないんですよね。勇気を出してとか言うけど、そう簡単に出せるなら病気にならないでしょ。

 

私もよく”頑張って”とか言ってしまうけど、誰にでも言っちゃいけない言葉なんですよね。だって疲れて休んでいるのに頑張れって言っちゃったら、焦らすことになり、もっとストレスになるよね。人の今の状態を感じてあげられる人にならないと、嫌な奴になると思うのよ。ちゃんとその人を見て、適切な言葉を選ばないとみんな壊れてしまう。

 

 

思うんだけど、平気で人に言葉をぶつける人って、自分がぶつけられると弱くて、直ぐに”嫌がらせされた”とか言い始めるのが多いですよね。”私って繊細だから”とか言っちゃう奴って、図々しくて人の気持ちに鈍感で、頭が悪い人がほとんどでしょ。ま、頭良かったら、自分が繊細とか言わないよな。人生長く生きていると、人間の特性が見えてきちゃいます。

 

映画の中の高校生もそれぞれに特徴があるけど、鈍感で頭が悪い生徒と、機知に富む生徒の2つに分かれてました。自分のことだけ考えてるんじゃなくて、周りの人のことも感じてあげられるようにならないと、社会に出てから苦労することになるよね。学校じゃないから、こいつ気が利かないと思われたら、直ぐに人が離れていくからね。ま、気が利かない人間が集まれば、それはそれで続くのかもしれないけど。

 

 

この映画、凄く考えさせられました。自分も弱っている人に気付くようにしていかなきゃ。軽く言葉を投げてしまっていたことが今までもあるので気を付けなくちゃと思いました。

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。青春映画でこんなに感動したこと無かったです。苦しさが伝わってくるんですよ。どうしようもない気持ちが理解出来て、一緒に泣けてきましたもん。これは沢山の人に観て欲しいな。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「青春ゲシュタルト崩壊」