「ガンニバル」凄い迫力のドラマでした。カニバリズムを題材にしたストーリーです。観る人を選ぶかな。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

 

「ガンニバル」

 

を観ました。随分前に1シーズンを観ていたのですが、今回、1,2シーズンを一気観てみました。結構、しんどいお話なんだけど内容は面白いのよ。ディズニープラスで配信されました。

 

ストーリーは、

都会から遠く離れた山間の供花村(くげむら)に、家族を伴って駐在として赴任した警察官の阿川大悟。しかし、その村には「人が喰われる」という噂があった。警察官としての信念で真相を探る大悟だったが、やがて村は穏やかな日常に潜む恐ろしい顔をのぞかせ、次々と不可解な出来事が起こる。友好的だがどこか不気味な村人たちに、大悟は疑心暗鬼になり、次第に追い詰められていく。

というお話です。

 

 

警察官の阿川大悟は、自身が起こしたある事件をキッカケに、山間の村「供花村(くげむら)」に家族共々赴任することになる。供花村は以前の駐在が失踪してしまい、その代わりに大悟が派遣されたのだった。

ある日、山中にて供花村では絶対的な権力を持つ後藤家・当主である後藤銀の遺体が発見される。後藤家の面々が熊に喰われたと言って済まそうとする中、大悟は後藤銀の遺体から熊とは違った歯形を数点発見する。後藤家の面々からは「気のせい」とあしらわれたが、この時、大悟は前任の駐在が残していた「この村の人間は人を喰ってる」という言葉を思い出し、供花村全体へ疑念を抱くようになる。



 

後藤家の次期当主である恵介はいつも幼馴染の仲間を連れて村を警護しているが、大悟の動きに気が付きけん制をする。しかしほころびは大きくなり、銀が死んだことで「あの人」の動きも読めなくなってきている。村の秘密は守らなければならないが、恵介も村のやっていることに疑念を抱き始めていた。

大悟が警戒する中、ましろが「あの人」と村で呼ばれる人物とすれ違い、人間の指を持ち帰ってきた。その指は以前にこの村にいた駐在の指だった。驚いた大悟は、前駐在が書き残した言葉が確信に変わり、閉鎖的な村社会で次々と起こる奇妙な事件に巻き込まれていく。後は、ドラマを観てくださいね。



 

このドラマ面白いんですよ。でも残酷な内容なので誰にでもお薦めは出来ないけど、主演の柳楽さんや他の出演者の方々が凄いです。この不条理な村社会のめちゃくちゃな設定を、もしかしてあり得るのかもと思わせてしまうほど真に迫っていて、観れば観るほどハラハラドキドキで疲れてしまうほど真剣に観てしまうという状態に陥ってしまうんです。

 

後藤家という家がこの村を仕切っていて、後藤家には村人は逆らえないという状態にあります。村の経済は後藤家が握っていて、林業などで儲けたお金を村に配分しているようなんです。そんな事もあり逆らえないのかなと思っていたのですが、実はそれ以外の秘密が多くて、そのせいで逆らえないんだろうなという事が解ってきます。

 

 

後藤家といいながら、実は今の後藤家は新後藤家で旧後藤家もあったんだなということがシーズン2で判ります。それまではずっと正当な血筋の人たちなんだろうなーと思っていたのに、実は途中で変わっていたという事が解ってくるのですが、よく考えてみると、恵介はちゃんと正当な後藤家の血を継いでいるんですよね。銀が産んだ子が後藤金次の息子だったならということなんだけどね。

 

過去の因縁が巡り巡って人食いというモノに繋がって、それが村に定着したというのが真相のようでした。元々は普通の村だったのに、後藤家の因縁が人食いをしてきた一族を取り込んで恐ろしい村に変わって行ってしまったようなんです。後藤家は自業自得なんですけどね。でも、昔はこんなこともあったのかもしれない。そんな気持ちになりました。

 

 

駐在として赴任してきた大悟は、以前に自分の娘を誘拐した人物と対峙したことで、ある事件を起こしてしまい、この村へ来ることになったんです。大悟が起こした事件は、はっきり言って普通の父親ならやってしまう事なんじゃないかと思いました。娘が殺されそうになったり、性的虐待を受けたかもしれないと思ったら、そりゃ、相手を殺そうとしますよね。私でもそうします。当たり前でしょ。

 

そんなことがあり村に来たのですが、最初は普通にほのぼのした生活をしているんです。まひろは父親との事件でしゃべれなくなっていますが、それでもこの村での生活は穏やかで楽しそうに見えました。沢山の人がガヤガヤいる場所で暮らすことはまひろには辛かったのかもしれません。

 

 

そんな大悟と家族ですが、段々と村のおかしな部分に気が付き始めます。巨大なオッサンが山の中で何かをガリガリと食べていたり、村人が駐在を盗聴したり、のぞきをしていたりして、マジで異様な光景でした。最初は後藤家が悪いのかなと思ったけど、後藤家よりも村人一人一人がおかしいんですよね。

 

そしてとうとう警察と村の全面戦争に突入します。何故か後藤家は凄い武器を村ぐるみで用意をしていて、警察はSAT(特殊急襲部隊)も投入して本気で戦いを挑みに行くのですが、はっきり言って、これ警察が負けていたんじゃないかな。重要人物はみんな殺されちゃったもん。頼りにしていた金丸さん(赤堀さん)も拷問されて殺されましたからね。酷かったです。警察官の死体が山になってたもん。

 

 

そんな事もあり、事態はどんどん酷くなっていきます。警察との戦いの後、実は過去のパートに入ります。最初に殺された後藤銀の過去が詳しく描かれ、なぜ人食いというものが後藤家に入り込んだのか。そもそも何故人食いをしたのかということが、色々と描かれていきます。

 

昔は飢饉となれば食べ物が無くなり、人が死んでしまっていたんでしょう。現代のように米が無くなったら備蓄米を出すとか、どこかから輸入するなんてことは出来ませんからね。その飢饉のときに、生贄として捧げていた子供や女たちを村人が食べたということが発端らしいんです。

 

 

現代だって、もし今、非常事態になり戦争でも始まったら、日本人は米が無いから死ぬことになるのかもしれません。米が無ければ他のモノでというだろうけど、それは屁理屈です。ベースがなければ、どんなに他のモノを食べていてもいつかは無くなるんだから。戦争になれば輸入は出来ませんからね。

 

過去パートが終わり、村人対大悟となる訳ですが、これも凄かった。やっぱり柳楽さん凄いです。このガンニバル、柳楽さんだったから面白かったんだと思いましたもん。迫力が違うんですよね。彼が演じると、本当に人食いの怪物と戦ってるように見えるんですもん。

 

 

そして恵介を演じた笠松さんがいいですよねぇ。昔から彼が良いなぁと思っていたんだけど、最近、よく出てくれて嬉しいです。やっとイケメン枠に収まってくださったようで、これからもっと観れるかなぁ。

 

このドラマ、六角さん、酒向さん、赤堀さん、二階堂さん、中島さんが怪演してくださってるんですよ。赤堀さんは大活躍でしたし、中島さんはシーズン2で狂暴な村人役でそれこそ怪演でした。ぬぼーっと優しい中島さんが、このドラマでは変態殺人鬼だったもんなー。役者さんってホントに凄いです。

 

ガンニバル、最後はどうなるのか、原作とは違うのでお楽しみにしてください。私はドラマの方が良い未来が見えたんじゃないかと思いましたけどね。怖いんだけど、もしかしたらそこに幸せも見いだせるのかもしれないと思いました。

 

 

私はこのドラマ、超!超!お薦めしたいと思います。但し、観る人を選びます。グロテスクな内容ですので、ホラーやスプラッターが苦手な方は止めた方が良いかもしれません。結構、やっちゃっている内容です。でも、そういうドラマも楽しめる方は、役者さんが素晴らしい演技を見せてくれているので、ぜひ、観てみてください。

ぜひ、楽しんでくださいね。カメ

 

 

「ガンニバル」