「ねこしま」
を観てきました。
ドキュメンタリー映画なので内容は、
野良猫たちと人間が共存する「奇跡の島」と呼ばれるマルタ共和国。そこには猫たちと、彼らに心を奪われた住民たちの姿があった。”猫の村”存続をかけて開発業者と戦うローザ、巨大な猫像の制作をライフワークにするマシュー、猫に魅了されマルタに移住した女優ポリー、猫の保護活動に奮闘する少年アイザック。個性あふれる愛すべき猫たちと、彼らと共に人生を慈しむ人々の姿から、現在のマルタの「猫文化」が明らかになる。
というお話です。
ねこの映画というだけで観に行きました。マルタ島に暮らす人々と野良猫の姿を追った映画でした。内容は、島に住む人に猫とのエピソードを話して貰って、後は猫を追っていくものでした。私は猫が好きなので猫が画面に映っていればそれで満足でしたが、これ本当にストーリーが全く無く、ドキュメンタリーと言っても島の人々にインタビューをしているだけなので、何と薦めて良いやら悩みます。
映画の内容が面白いとかそういうものではなく、猫って自由で綺麗でかわいいなぁ~とじーんとする映画です。なのでドキュメンタリー映画として評価するとあまりお薦めしたい作品とは言えませんが、猫好きにお薦めする映画としては評価出来るかなと思います。
インタビューはそれぞれの猫との関わり方を話してくれているだけなので、そんなに心に響くとかはありませんでした。ひとつだけ、犬を連れた人間に蹴られた野良猫がのた打ち回っていたので病院につれていき、片前足を切断した猫ちゃんの話が心に残りました。人間が保護して助けたいと思っていても、決して人間に心を許すことなく、いつまでも野良猫として生きているという姿が素晴らしいと思いました。
最初は何とか捕まえて病院に連れて行ったらしいんです。で、治療、切断して回復したので、元々住んでいた地域に放したそうなのですが、切断した部分が化膿したようで再度捕まえようとしても絶対に捕まらなかったそうです。どうなるのか心配していましたが、何とか自然治癒したようで今は元気に野良猫として暮らしているそうです。自分は自由に生きるんだというスタンスを決して曲げない猫ちゃんってすごいですよね。
片前足が無いので餌は自分で取ることが出来なくなり、人間がくれるご飯に頼っているようですが、それ以外は決して慣れ合うことなく、シャーって威嚇する様でした。うんうん、威嚇してくれていいんだよー。猫ちゃんの自由を奪うことは出来ないし、その生き方を人間がどうかするなんて出来ませんから。
でも野良猫が野良猫として生きていけるのはマルタ島だからで、日本では難しいですよね。今の日本だと猫を大切に思う人々もいるけど、邪魔だと感じる人や弱いモノ虐めをして喜ぶような輩もいるので、地域全体で守るなら良いけど、そうでなければ保護をしてあげるしかないと思います。
そんな日本の状況を考えると、このマルタ島という共和国は穏やかで良い国なのかなと思いました。でも、犬を連れた人が猫を蹴ったという話を聞いて、やっぱり変な人もいるんだろうなという考えも浮かびました。どーも犬に驚いた猫が威嚇でもしたんじゃないかと思うんです。それを蹴ったんじゃないかな。私なら自分の犬を抑えて猫に背を向けて離れるけどね。本当に動物が好きなら、決して蹴るなんて行為は出来ないと思いました。
このマルタ島は島全体で猫を大切な友達として扱っていて、どこの猫がいても気にせず、誰もが餌をあげたり可愛がったりしていました。猫の中には決して人間に近づかない子もいれば、人間を頼りにして生きている猫もいるようでした。それを誰もが温かく見守っているというのが良いなと思いました。
私はこの映画、お薦めしたいと思います。但し、猫好きの方だけです。ドキュメンタリー映画として観に行くと、全く内容が無いのでがっかりするかもしれません。ドキュメンタリー映画というよりも、インタビュー映画という感じかしら。でも、猫ちゃんの姿は沢山映っていてしあわせな気持ちになりました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ねこしま」