「六人の嘘つきな大学生」面白いとは思うけど事件の動機がちょっと納得いかずにもやもやしました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「六人の嘘つきな大学生」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

エンタメ企業の新卒採用で最終選考に残った6人の就活生。「チームでグループディスカッションに臨む」という課題を与えられ、準備をして選考の日を迎えるが、急な課題の変更が通達され、採用は1人とし、その1人は彼ら自身で決めさせるというのだ。当日、最終選考会場で6通の怪しい封筒が見つかる。そこには6人を告発する衝撃的な内容が記されていた。

というお話です。

 

 

誰もが憧れるエンタテインメント企業「スプラリンクス」の新卒採用。最終選考まで勝ち残った6人の就活生に課せられたのは”6人でチームを作り上げ、1か月後のグループディスカッションに臨むこと”だった。


全員での内定獲得を夢見て万全の準備で選考を迎えた6人だったが、急な課題の変更が通達される。「勝ち残るのは1人だけ。その1人は皆さんで決めてください」会議室という密室で、共に戦う仲間からの1つの席を奪い合うライバルになった6人に追い打ちをかけるかのように6通の怪しい封筒が発見される。

 

 

その中の1通を開けると「○は人殺し」と書かれていた。そして次々と暴かれていく、6人の嘘と罪。誰もが疑心暗鬼になる異様な空気の中、1人の犯人と1人の合格者を出す形で最終選考は幕を閉じる。


悪夢の最終選考から8年が経ったある日、スプラリンクスに1人の女性が訪ねてくる。社員となった○に1通の手紙を届け、ある事実を伝えに来たのだ。犯人が残したその手紙には、「犯人、○さんへ。」という告発めいた書き出しに続き、あの日のすべてを覆す衝撃的な内容が記されていた。残された5人は、真犯人の存在をあぶりだすため、再びあの密室に集結することに。嘘に次ぐ嘘の果てに明らかになる、あの日の「真実」とは。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、面白そうなミステリーだなと思って楽しみにしていたのですが、ちょっと思っていた内容と違いました。面白いとは思うのですが、犯人の動機がどーも納得出来なくて、何がしたかったの?って思っちゃいました。何か事件を起こすには目的があるはずなんだけど、これ目的らしきモノが見当たらないんですよね。ただ、不満をぶつけるためにやっているように見えて、意味ないんじゃないの?と思ってしまいました。

 

会社側も、自分の会社の採用試験でこんなことが行われていたら直ぐに止めるべきなのに、何で放置しているのかな?カメラで見ていると言っておきながら、この様子を見て、何もしないのはおかしいよね。全員採用もあると言っておきながら、やっぱり1人だけというなら、それなりの理由を言わないと1か月も引っ張っておきながら酷い会社だなと思いました。どんなに大手会社でもこれじゃ”御里が知れる”って感じよね。

 

 

最終選考で集まった6人。誰もが一流大学で頭も良く完璧そうに見えるのですが、置いてあった封筒を開けるとそこにはそれぞれの汚点が描かれているんです。誰だって人に知られたくない黒歴史ってあるだろうし、それは過去のことだから、それを晒して脅そうとするなんて卑怯な手だなと思ったけど、今の彼らにとって就職先は人生に関わる事だろうから、自分以外を潰すというのは必要悪だったのかなと思いました。

 

でも事件の動機が、この自分以外を潰すということじゃなかったので、どーもスッキリしなかったのよね。というか、会社側もそんな理由で採用試験を使われちゃ大迷惑だと思うんだけどね。まぁ、そんな風に使われることになった会社側にも問題があるんだけど。

 

 

会社の人事部が採用試験を行うのが通例だけど、大体、人事部に採用が向いている人材がいると思うのが間違いだと思うのよね。現場で働いている人間が欲しい人間を探すのが最良でしょ。とりあえず採用して、それから各部署に配置するというのが間違っていると私は思っています。各部署の担当者がそれぞれに欲しい人材を選んで、それぞれに面接すべきじゃないの?向かない人間を配置されても困るし、やりたくない部署に回されても新人はすぐに辞めちゃうでしょ。

 

採用試験だけで人を判断するのに無理があるのよね。理想はしばらく働いてもらってから、その人の働き方を見て本採用するかそのまま契約を終えるかが決められると良いんだけど、それが出来ないから、会社もいらない人材を採用しちゃったりして困るんだろうと思うけどね。どっちもどっちだから、才能のある人はばからしくなって自分で起業するんだろうけど。

 

 

映画の中で最終選考は1時間半で6人の中の1人を決めるということでした。なのでこの告発文が無ければ、きっと決まらなかったでしょうね。最後にはくじ引きとかジャンケンとかで決めることになっただろうと思います。誰もが自分が自分がと言っている人たちに決めろというのが無理なのよ。

 

それにしても6人のキャラクター、イイ人がそろっていましたね。浜辺さんと赤楚さんはいつも通りの良い人役だったけど、佐野さんはちょっとキツそうな役だったし、倉さんはいつもと違う神経質そうな役、西垣さんは今までのイメージとは違った役だったし、山下さんはアイドルのイメージとは程遠い役でしたよね。

 

 

ホント、最近の若手の役者さんはどんな役でもそれぞれに解釈して演じられているので素晴らしいなと思いました。努力してらっしゃる方は演技を見ていれば分かるんですよね。尊敬します。これからも頑張ってくださるのを期待しています。

 

この映画、内容に納得いかない部分はあるんだけど、役者さんの力でその部分を補っていて、なんとなくまとまった映画になっているような気がしました。それでも事件の動機の部分だけは納得いきませんが楽しめたと思います。密室劇なので舞台などでやっても楽しめる作品なんじゃないかな。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。内容はまぁまぁのレベルですが俳優さんたちの演技などなどで良くなっていると思います。あまり期待してしまうと事件の動機部分で私のようにつまづくと思いますが、その分は他の部分でカバー出来ているのではないかと私は思いました。楽しめたと思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「六人の嘘つきな大学生」