「化け猫あんずちゃん」
を観てきました。
ストーリーは、
ある豪雨の日、寺の住職が川べりの草むらの中で段ボール箱の中で鳴いている子猫を見つける。その猫は「あんず」と名付けられて大切に育てられるが、奇妙なことに20年が過ぎても死ぬことはなく、30年経った頃には人間の言葉を話して人間のように暮らす化け猫となっていた。
現在37歳のあんずちゃんは、原付バイクに乗って移動し、マッサージ師のアルバイトをしている。ある日、親子ゲンカしたまま行方がわからなくなっていた住職の息子が、11歳の娘かりんを連れて寺に帰ってくる。
住職は息子・哲也が結婚したことも子供を持ったことも知らなかった。子供の母親はと聞くと3年前に亡くなったらしい。突然帰ってきたかと思ったら、借金があるためお金を貸してくれという。怒った住職は出ていけと言い、哲也は借金を返して母親の命日までに必ず帰ると言い残し、かりんを実家において出ていってしまう。
一人残されたかりんの世話を住職に頼まれたあんずちゃんは、仕方なく面倒を見ることになるのだが子供の面倒など見たことが無いあんずちゃんはかりんに振り回されっぱなし。ましてスレた性格に育ってしまったため平気で嘘をつくため、あんずちゃんは次第にめんどくさくなっていく。
哲也はいつまで経っても帰って来ず、母親の命日にも帰らなかった。母親のお墓に手を合わせたいというささやかな望みさえ叶わないかりんは、あんずに「母さんに会わせて」と願う。たった一つの願いから、地獄をも巻き込んだ土俵際の逃走劇が始まるんだニャ。
後は、映画を観てくださいね。
この映画、撮影方法が面白いなぁと思って楽しみにしていました。まず、山下監督が実際の俳優さんたちを使って実写映像を撮影し、それを元に久野監督がアニメーションを制作したんです。だから2度映画製作をしている感じでしょ。ちょっと驚きました。映画を観ているとやっぱり演じた人に似てるんですよね。特に貧乏神、水澤さんそのままでしたよぉ。他の方たちも似ていました。
お話としては、池照町(いけてるちょう)の草成寺(そうせいじ)で飼われているあんずちゃんがいつしか化け猫になって暮らしているというんです。もう37歳になるあんずちゃんはバイクに乗って按摩の仕事をしているという設定。たしかに猫にふみふみしてもらうと気持ちいいもんね。そんな風に安穏と暮らしているあんずちゃんのおうち=草成寺に、住職の息子である哲也が帰ってくるところから始まります。
この哲也、若い頃に家を飛び出たらしく放蕩息子だったのかなと思われる節がありますが、結婚してからはある程度真面目にやっていたんじゃないかな。帰ってきた理由は、借金があって父親に借りに来たんだけど、金額的には100万で十分と言っていたのでそんなに大変ではないような気がするけどね。バカ男かと思ったけど奥さんが亡くなったりを考えると、もしかしたら病気の治療費とかお墓の供養費だったりとかだったのかもしれません。
その借金を返すためにかりんを実家に預けて、迎えに来ると言って出ていきます。そしてあんずちゃんとかりんの生活が始まるんです。なんか、あんずちゃんを見ていたら、自分のペットも化け猫(うちはフェレットですが)になってくれたら、お別れが来なくて嬉しいんだけどなと思ってしまいました。
人間の言葉を話して、働きに行ってバイクに乗っていて捕まるとか笑っちゃうけど、本当に化け物になってでも、一緒にいてくれたらどんなに幸せだろうと考えてしまいました。動物の寿命は短くて本当に悲しいです。でも、見送ってあげることが飼い主の使命だと思うので仕方ないのですが、もし、一緒に生きて、一緒に死ねるなら、幸せだろうな。
あんずちゃんには沢山のお友達がいて、不思議な化け物がたくさんいました。最初、あんずちゃんは森からうずらの子供を拾ってきたと言って、4羽のコロコロした丸い鳥らしきものを連れてくるんです。可愛いなって思っていたら動きが鳥じゃなくて、化け物のカエルちゃんに聞くと、森の妖精だと言っていました。
大きなカエルちゃんやお地蔵さん、タヌキ、ピーピーちゃん(森の妖精)などなど、不思議な仲間がたくさんいるあんずちゃん。みんな優しいのでかりんの願いを叶えて上げようと頑張ってくれたりするんです。ゴルフ場でキャディーのバイトとかしていて笑っちゃいました。その人たち、どう見ても人間じゃないじゃん。なんで平気でキャディーやって貰ってんの?
最後には何故かフェラーリに乗って化け物たちが現れるのでお楽しみにね。なんでフェラーリなのかも映画で楽しんでください。みんな化け物なのに俗物的だなぁ。ガルウィングが上がってカエルちゃんが出てきたら、みんな驚いて気絶しますよ。(笑)
うーん楽しかったなぁ。最後の方は地獄のメンツとの戦いになるんです。エンマ大王も出てくるんだけど演じているのが宇野祥平さんで、これまたそっくりでした。地獄の面々が出てきたので、「鬼灯の冷徹」を思い出しちゃった。あれ、実写化してくれたら面白そうなんだけどなぁ。この映画みたいに実写撮影をしてアニメも面白いかもしれませんねぇ。
話を戻して、あんずちゃん、とっても良いお話でした。でも言っておくけど死んだ人は蘇りません。オルフェウスやイザナギのように地獄に妻を迎えに行くと絶対に上手く行かないんだから、もっと辛い思いをすることになります。エンマ大王や鬼たちが怒るしね。
私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。私は気に入りました。お話というよりも、あんずちゃんのキャラクターが気に入りました。うちにも1匹いや一人あんずちゃんが欲しいです。仕事から帰ってきたらあんずちゃんがソファでゴロゴロしているとか最高でしょ。ま、パチンコは止めさせると思うけど。単しい想像が出来る映画でした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「化け猫あんずちゃん」