「プリシラ」エルヴィスの元妻プリシラ・プレスリー自伝本の映画化です。エルヴィスの裏面が見れます。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「プリシラ」

 

を観てきました。Fan’s Voiceさんの独占最速試写会が当たり観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

14歳の少女プリシラはスーパースターのエルビス・プレスリーと出会い、恋に落ちる。やがて彼女は両親の反対を押し切って、大邸宅でエルビスと一緒に暮らし始める。華やかで魅惑的な世界に足を踏み入れたプリシラにとって、彼のそばでともに過ごし彼の色に染まることが全てだったが。

というお話です。

 

 

1960年3月、24歳の歌手エルヴィス・プレスリーは徴兵され、ドイツに派遣されていた。ドイツを離れる2ヶ月前、14歳のプリシラ・ボーリューと出会う。彼女は父親が西ドイツに駐留米軍として派遣され、ドイツに住んでいたのだ。プリシラは基地で音楽隊に所属する兵士と知り合いになり、その頃大人気だったエルヴィス・プレスリーが好きなら彼の家のパーティに行ってみるかと言われ、両親を説得してパーティに参加する。そこでエルヴィスと初めて会い、彼もプリシラに興味を持つ。

ドイツで故郷の事を話せる相手をエルヴィスは望んでいて、プリシラとは性格も合っていた。両親が年齢差やエルヴィスがセレブリティであることを心配するが、2人は気軽に付き合い始める。エルヴィスはやがて兵役を終えてアメリカに帰国し、プリシラとの連絡は途絶えてしまう。



 

1962年6月、エルヴィスはプリシラと再会し、休暇にメンフィスを訪ねてこないかと誘う。二人は楽しい時を過ごしプリシラはドイツへ戻る。1963年、とうとうエルヴィスはプリシラと正式に付き合いたいと両親を説得し、メンフィスの私立女子カトリック高校に転校させて一緒に住み始める。

グレイスランドでエルヴィスと暮らし始めたが、エルヴィスは仕事で忙しく、プリシラは孤独に過ごしていた。それでも高校を卒業したプリシラは、ロサンゼルスで仕事をしているエルヴィスを訪ねていく。エルヴィスが共演者のアンと婚約という記事が新聞をにぎわせ、プリシラは心穏やかではいられない。しかしエルヴィスは映画の宣伝のためだけだというばかり。



 

プリシラはエルヴィスと一緒に暮らすようになりますが、エルヴィスは彼女に手を出さず、1967年にラスベガスで結婚式を挙げて結ばれることになります。そしてプリシラは妊娠し、幸せな家族になれると喜ぶのですが…。後は、映画を観てくださいね。

エルヴィス・プレスリーというと、バズ・ラーマン監督の伝記映画を思い出しますが、この映画はあの映画の裏面のような感じでした。プリシラ目線でエルヴィスを見ているので、あちらの彼とは違う面が見えてくるんです。”プリシラ”の監督は、ソフィア・コッポラ。女性の物語を描かせたら、女性の苦しさを存分に描いてくれて共感を呼ぶ監督です。

 

 

今回はプリシラさんの自伝を映画化しました。プリシラは14歳でエルヴィスと出会い、28歳で別れているので、14年ほど一緒にいたのかな。まぁ、最初の頃は学生だったので一緒に住んではいませんが、プリシラが14歳でエルヴィスが24歳なので、下手したらそれこそ”ロリコン”と言われそうですよね。でも、映画を観ると判るように、エルヴィスは14歳のプリシラを愛したのではなく、年齢関係なくプリシラという女性を愛しているので問題にならなかったのかなと思います。

 

だって、凄いでしょ。結婚するまでプリシラに手を出していないんですよ。うーん、凄いというか、よく我慢出来ましたね。素晴らしいです。映画を観ていて思ったけど、エルヴィスはプリシラの事がかわいくてしょうがなかったんじゃないかな。自分の大切なものとして認識していて、だからグレイスランドの自宅に閉じ込めるような状態にしていたのかなと思いました。

 

 

この時代、女性は男性が庇護するものという認識が米国でもあったように思います。日本だと昭和ですよね。だから女性は家にいて、男性は働きに出るという感じだったんじゃないかな。ずっと家に居てと言われてキツかっただろうなぁ。私がその頃に生きていたら、きっと我慢出来ずにすぐに家を出てただろうなぁ。

 

プリシラは14歳だったので他の男性も知らず、エルヴィスしか知らなかったと思うので、彼が言うことが全てだったのでしょう。逆らわずにいうことを聞く良い妻だったのかな。男性には都合が良かったでしょうね。

 

この映画ではあまり描かれていませんが、若い頃からエルヴィスは薬に頼ることが多かったようで、プリシラに「学校で眠くなったらこの錠剤を呑むと目が覚めるから。」ときっと覚せい剤的な薬剤を渡したんだろうと思います。プリシラは飲んでいなかったみたいですけどね。彼が薬漬けになっていく様子は描かれませんが、段々と夫婦の仲が冷めていったのは薬物のせいだと思いました。

 

 

プリシラがエルヴィスに文句を言うと、いつもエルヴィスは「誰もが君のいる立場を欲しているんだぞ。」というようなことを言うんです。どんだけ傲慢で高飛車なんでしょうね。そりゃ、エルヴィスは有名人だし、セレブリティな生活もさせてくれただろうけど、心が満たされないんじゃ我慢の限界が来ますよね。

 

この二人、色々と問題はあったけど、若い頃は本当に愛し合っていたんだろうなと思いました。24歳と14歳が長く一緒に暮らして結婚して子供を持つまで別れなかったんですから。もし、エルヴィスに”大佐”というマネージャーがおらずに薬物依存していなかったら、プリシラと一生暮らしていけたかもと思います。エルヴィスで描かれたように、最後の方は薬物依存でボロボロだったでしょ。そうならなければ、また違った人生だったかもしれません。

 

 

プリシラはエルヴィスと別れるまで外の世界をあまり知らなかったんでしょうね。だって、エルヴィスはプリシラをグレイスランドにまるで監禁しているように閉じ込めていたんですから。マスコミなどに追われないようにというけど、誰かが付いていれば良かったわけでしょ。あれは束縛ですよ。

 

家に居ろと言いながら、エルヴィスの仕事場に入ると出ていけと言われたり、変な感じでした。プリシラは妻なんだからエルヴィスの仕事に口出しをしても良いのに、それをさせなかったというのは彼のマネージャーが利益を独り占めしようとしていたからなんでしょうね。酷い話です。

 

この映画、面白かったです。思い出しながら書いていると、どんどん気が付くところが出てきて、あれはどうだとか、これはどうだとか、色々と考えが浮かんでくるんです。それくらい、不思議に気になる映画でした。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。元々、ソフィア・コッポラ監督作品は好きなのですが、この映画もかわいくておしゃれで、気になる部分が沢山ある映画でした。とにかくプリシラが可愛いしレトロだし、メイクや衣装も見逃せません。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「プリシラ」