「きっと、それは愛じゃない」お見合い結婚にだって愛は生まれると思うよ。出会い系と一緒よね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「きっと、それは愛じゃない」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

ドキュメンタリー監督のゾーイは幼なじみの医師カズと久々に再会し、彼が見合い結婚をすると聞いて驚く。今の時代になぜ親が選んだ相手と結婚するのか疑問を抱いた彼女は、カズの結婚までの軌跡を追うドキュメンタリーを制作することに。条件の合う相手が見つかったカズは、両親も交えたオンラインでお見合いを決行。数日後、カズから婚約の報告を受けたゾーイはカズへのある思いに気づく。

というお話です。

 

 

ドキュメンタリー監督として活動するゾーイは、久しぶりに再会した幼馴染で医師のカズから、見合い結婚をすることにしたと聞いて驚く。なぜ、今の時代に親が選んだ相手と? 疑問がたちまち好奇心へと変わったゾーイは、カズの結婚までの軌跡を次回作として追いかけることに。

実はゾーイは仕事が無く、配信系の会社に売込みをし、新作のアイディアを出していたのだが、どれも却下されてしまい悩んでいた。そんな時、カズの見合い結婚話をドキュメンタリーにしたらどうかと思いつき、提案してみると、とりあえずOKが出て、撮影出来ることになる。



 

撮影させて欲しいとカズに頼むが自分の結婚を映像にされることに躊躇する。しかしゾーイの強い願いで撮影を了承する。結婚相談所にも同行し、結婚相手を探す過程も撮影し始める。

「愛もなく結婚できるの?」とカズに問いかけるゾーイ自身は、運命の人を心待ちにしていたが、ピンときては「ハズレ」と気づくことの繰り返し。何度も付き合いはしてきたが失敗ばかりだったのだ。

そんな中、条件の合う相手が見つかったカズは、両親も参加するオンラインでお見合いを決行。数日後、カズから「婚約した」と報告を受けたゾーイは、カズへの見ないふりをしてきたある想いに気づいてしまう。後は、映画を観てくださいね。

 

 

うん、良い映画でした。でも、まぁ、よくある展開で、そうなるだろうなぁと予想通りになりました。解ってはいたけど、ドラマ「いちばんすきな花」を観ていた私は、いつも恋愛になってしまう展開に飽き飽きしていて、やっと息が付けるドラマが出来て来たなぁと思い始めていたので、この映画、とっても良い作品なんだけど、ちょっと”はいはい。”って気持ちになりました。

 

なので、映画としては、とても良い内容で、評価出来る作品なんだけど、好きか嫌いかとなると、あまり好きでは無い方に分類されちゃうかな。どーせなら、お見合い結婚で問題は沢山あるけど、それでも上手く続けていくという展開も良かったんじゃないかなと思いました。誰もが好きな人と上手く行くなんて世界は無いでしょ。半分以上は最初は良いと思っても、思っていたのとは違うという展開になるんだから。
 

この作品、もちろん恋愛映画なんだけど、結構、社会的な問題なども描いていました。カズはパキスタン人でイスラム教(ムスリム)です。イギリスで生まれ育ってきたのですが、故郷はパキスタンであり、一族は厳格なイスラム教徒です。そんなカズは、子供の頃からずっとイギリス人でありながら、生まれを聞かれ、国籍を聞かれ、差別では無いにしても、嫌な思いをしてきたんです。そんな気持ちをゾーイにぶつける部分があって、そういうもんだよなぁと考えてしまいました。

 

 

日本で生まれた外国人に、やっぱり私も聞いてしまいますもんね。何処で生まれたのか、どこの国籍なのか。見た目が違うのだから、どうしてもそういう事になってしまいます。そんな事を思うと、やっぱり自分の本当の国にいた方が幸せなのかもしれないなんて思いました。それでも帰らないというのなら、自分の国よりも今居る国の方が良いと考えているのでしょう。それなら我慢するしかないですよね。

 

もう一つ、ムスリムの家族なのに、カズの妹がムスリムじゃないイギリス人と結婚してしまい、家族は妹の夫も子供も受け入れていないという事実が解ってきます。宗教って、やっぱりおかしいよね。本人が信じたいモノを信じることを尊重するべきで、キリストだってアッラーだって仏陀だって、それを曲げることは罪でしょ。相手を尊重すべきなんです。

 

 

主人公のゾーイはドキュメンタリー監督なのですが、この映画で、監督が自分で売り込むものなんだと初めて知りました。ゾーイが訪ねたのは配信系の映像会社なのかな?そこに行き、こんなドキュメンタリーはどうでしょうと売り込んでいるのですが、説明するだけなんです。ちょっとでも、何かサンプル的な映像でも見せるのかなと思ったら、全く無くて、言葉で説明するだけなの。すると、相手の経営者たちが、文句を言うんです。

 

私、ドキュメンタリー監督って、こんなの作りたいと思ったらサンプルとまではいかなくても、少し資料を集めたり調査をして、それを持って行くような気がしていたんだけど、思いつきでやってるんだなぁと初めて知りました。うーん、思いつきだと、あまり予算を出そうと思わないかもねぇ。やっぱり予算を出すなら、確実とは言わなくても信頼出来る何かが無いと、ちょっと難しいですよね。

 

 

パキスタン人のお見合い結婚というドキュメンタリーは、まぁ、面白いかもしれないなということでOKが出て、ゾーイは撮影に入ります。でも、もちろんカズは嫌がりますよね。誰だって、自分の見合い結婚の最初から撮影されるなんて嫌だと思います。でも、何故かカズは嫌々ながらも承諾します。ここで彼の気持ちが少し解りますよね。
 

ドキュメンタリーはとりあえず出来上がり上映をするのですが、そこで何が起こるのかはお楽しみです。それは映画を観てくださいね。大丈夫、ちゃんと幸せになりますから、安心して観てください。ゾーイ役のリリー・ジェームズとその母親役のエマ・トンプソンが素敵でした。リリーさん、可愛いからもっと出演して欲しいんだけどなぁ。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。みんなが幸せになるラブストーリーですので、安心して観に行けますよ。年末にほっこりしたい時に良い作品じゃないかな。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「きっと、それは愛じゃない」