「NOCEBO ノセボ」じわじわくるホラー映画です。悪魔より人間の方がよっぽど怖いと思いました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「NOCEBO ノセボ」

 

を観ました。Fan’s Voiceさんの、独占最速オンライン試写会が当たり、観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

デザイナーのクリスティーンは、夫フェリックスや幼い娘ボブスと共にダブリン郊外で生活を送っていた。ある日の仕事中、ダニに寄生された犬の幻影に襲われる。8カ月後、クリスティーンは筋肉の痙攣や記憶喪失、幻覚などを引き起こす原因不明の体調不良に悩まされていた。そんなクリスティーンの前に、フィリピン人の乳母ダイアナが訪ねてくる。ダイアナは伝統的な民間療法で彼女の不調を取り除き信頼を得るのだが、それは想像を絶する恐怖の始まりだった。

というお話です。

 

 

ファッションデザイナーとして名を馳せるクリスティーンは、夫のフェリックスと幼い娘のボブスとダブリン郊外で悠々自適に暮らしていた。クリスティーンはデザイナーだけではなく、商品の製造から販売までも自分の目で指示をするほど、熱心に仕事に取り組んでいた。そのせいで娘の世話が疎かになったりもしていた。

ある日、仕事中にクリスティーンはダニに寄生された犬の幻影に襲われる。8ヶ月後、クリスティーンは筋肉の痙攣、記憶喪失や幻覚などを引き起こす原因不明の体調不良に悩まされていた。それまでのように仕事に取り組めず、デザイナーとしては休業状態だった。



 

そんな彼女の前に、ダイアナと名乗るフィリピン人の乳母が現れる。彼女は雇った覚えのない乳母を最初は怪しむが、クリスティーンが原因不明の痙攣に襲われた時、ダイアナは伝統的な民間療法を用いて治療にあたり、見事痛みを取り去ったのだった。長続きはしないと言われたが、それでも今の痛みが無くなり楽になったクリスティーンは、ダイアナを信頼していく。

体調がよくなり始めたクリスティーンは民間療法にのめり込んでゆき、仕事にも復帰して、彼女のデザインで新しいラインナップの計画が進み始める。以前のような幸せな生活に戻れるかと思ったのだが、それは一家を襲う想像を絶する悪夢の始まりだった。後は、映画を観てくださいね。

 

 

恐い映画でした。最初は、そんなに怖い内容じゃないのかななんて思っていたんですけど、犬が出てきたと思ったら、いきなりクリスティーンが酸素マスクをしながら寝ていて、えっ!と驚いてしまいました。まぁ、別に病院にいるとかではなく、体調が悪いので家で酸素マスクをしながら寝ていただけなんですけどね。

 

さすが「ビバリウム」の監督だけあって、じわじわと来るような怖さの描き方が上手いです。クリスティーンの具合が悪くて、お手伝いをしてくれる乳母がやってくるのですが、彼女は頼んだ覚えが無いんです。でも、あなたから頼まれましたと言って来たので、追い返す訳にもいかず、お手伝いを頼むことになるんです。

 

 

誰が見てもいかにも怪しいんだけど、クリスティーンの発作を民間療法で抑えてくれたことから、家族は信頼し始めます。ま、夫のフェリックスはずっと怪しんでいるんですけどね。でも、いくら発作を抑えてくれたからと言って、私は信用出来ないなぁ。まして、家に一緒に住まわせるなんて、恐くて出来ませんよ。いくら家が大きいからって、得体の知れない人を住み込みで働かせるというのは、おかしいんじゃないかな。

 

この家政婦としてやってきたフィリピン人のダイアナは、とっても怪しいんだけどクリスティーンの身体を治してくれるし、娘のボブスにも優しいし、家政婦としてはとても良く働いてくれるんです。なので、もしかしたらマジで救世主なのかもしれないなんて、観ているこちらも思い始めちゃうんですけど、やっぱり怪しい動きをしているんです。

 

 

ダニをマッチ箱に入れて保管しているし、ボブスが可愛がっているカナリアが鳴いていると睨んで黙らせるし、鴉とも話をしたり、治療も胡散臭いの。水に石をいれてストローでぶくぶくしていると、黒い澱のようなモノが出てきて、これがクリスティーンの中に溜まっていた泥だと言ったりするんです。んなわけないでしょ!って思うけど、どーもダイアナには不思議な力があるようで、胡散臭いけど何かあるようなんです。

 

観ているこちらも、ダイアナは何なのか、何故クリスティーンの家に現れたのか、目的は何なのか、全く解らずに進んで行くと、少しづつですがダイアナの過去が描かれていくんです。それはネタバレになるので書きませんが、彼女の過去が解って行く内に、あー、そんな事があったんだねー、仕方ないねと思わざるを得ない展開になっていくんです。

 

 

うーん、じわじわくる怖さでした。相手のことが全く解らないし、宗教とも違うようだし、悪魔的なモノでもなさそうだし、嫌でしたねぇ。大型犬が出てきて、その黒い犬がブルブルってすると大きなダニが飛んできて、クリスティーンにくっつくんです。それがゾッとしたなぁ。

 

鳥のヒナが口の中に入るという描写があり、まだハゲハゲのヒナ鳥で、それもゾッとしました。ヒナは可愛いんだけど、羽が生えそろってないと、ちょっとゾンビっぽいのよね。そういう描写でゾッとさせる演出が多くて、上手いなぁと思いました。

 

 

そうそう、思い出した。小さな子供用のカラフルな鉄琴が出てくるんだけど、それをダイアナが無心で弾いている場面があり、なんだか「ブリキの太鼓」を思い出しちゃいました。あの怖さが、この映画にもありました。キモいから弾くのやめてぇ~って言いたくなりました。

 

恐い雰囲気が伝わったかしら。幸せそうな家族なのに、すんごいことになっていくので、怖い映画が苦手な人はちょっと考えてから観に行った方が良いかもしれません。グロい部分が沢山ある映画ではないですが、ゾッとする場面が多々ありますので、気を付けてください。

 

 

私はこの映画、お薦めしたいと思います。ホラー好きには、ドンッとお薦め出来ますが、万人にお薦めするには怖すぎるかなと思いました。私、ゾンビが出たり悪魔が出たりするのはそんなに怖く無いのですが、じわじわくる怖さは後を引くんです。いつまでもじわじわしちゃって恐いんです。でも好きなんです。この映画、そんな感じでした。そういうのが好きな方、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「NOCEBO ノセボ」