「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」ケネスブラナーのポアロ3作目です。今回はちょっと霊的なお話です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

水上の迷宮都市ベネチア。名探偵エルキュール・ポアロは、死者の声を聞くことができるという霊媒師のトリックを見破るために、子どもの亡霊が出るという謎めいた屋敷での降霊会に参加する。そこで招待客のひとりが殺害される事件が発生。犯人が実在するかさえ不明な殺人事件に戸惑いながらも、真相究明に挑むポアロだったが。
というお話です。

 

 

ミステリアスで美しい水上の迷宮都市ベネチアで隠遁生活を過ごしていた、名探偵エルキュール・ポアロ。ある日、旧友のミステリー作家であるアリアドニ・オリヴァが訪ねてくる。一緒に降霊会へ参加して欲しいと言うのだ。今までもポアロと同行し、その事件の小説を書いて売れてきた彼女。最近はヒット作が無く、小説のヒントにと、ポアロを事件に巻き込もうとしていたのだ。

死者の声を聞き、話すことが出来るという霊媒師のトリックを見破るために、ハルウィンパーティーが開かれる屋敷へと向かう。元警察官のヴィターレをボディーガード兼秘書として同行させ、アリアドニと共に、建物の中へと案内された。



 

子供の亡霊が出るという謎めいたその屋敷で、噂の霊媒師を呼んで、降霊会が開かれるのだ。呼び出す霊は、屋敷の女主人の娘・アリシア。最愛の娘が自殺をしたのだ。しかし、降霊会は中断され、その招待客が、人間には不可能と思われる方法で殺害されてしまう。その上、ポアロ自身も命を狙われることに。

外は嵐となり、水上都市であるベネチアの建物は、水の影響により大きな音を立てて揺れ始める。そしてポアロは、現実にはあり得ない声が聞こえ、姿が見え始める。はたしてこの殺人事件の真犯人は、人間か、亡霊か。世界一の名探偵ポアロが超常現象の謎に挑む。 後は、映画を観てくださいね。

 

 

アガサ・クリスティの「ハロウィーン・パーティ」を原作とした映画です。でも、全く原作とは違う内容になっていました。ベネチアが舞台になっていたりするのはそのままですが、事件の内容が違っていました。確かに、原作の「ハロウィーン・パーティ」は、ポアロシリーズの中でも、あまり面白くないんですよね。だから、随分と内容を変えていたんです。でも、やっぱり無理があったかなぁ。結構、微妙な感じでした。


今作で3作目となる、ケネス・ブラナーのポアロシリーズ。前2作は、既に一度、映画化されている作品でしたが、この「ハロウィーン・パーティ」はどうだったんだろう。私は映画を観た覚えが無いんです。まぁ、原作とは随分違っていたので、あまり比較にはならないのかな。



 

ベネチアでゆっくりしていたポアロの所に、ポアロの事件を小説にしている、友人の作家アリアドニが訪ねてくるんです。で、降霊会に参加することになるんだけど、この会が開かれるのがオペラ歌手のロウィーナの屋敷で、この屋敷は、その昔、孤児院で、沢山の子供たちが閉じ込められて亡くなったといういわくつきの建物なんです。いかにも出そうでしょ。

そこで降霊会を始めて、もちろんポアロは、直ぐに嘘だと見抜くんだけど、でも、見抜いた後に、霊媒師のジョイス・レイノルズが、亡くなった娘の声で話し始めるんです。もちろんこれも、トリックだと思われているんだけど、最後まで観ると、もしかしたら本当だったのかもと思えるんですよね。実は、彼女が言っていたとおりにアリシアが死んでいたからなんです。

 


 

降霊会後も、色々な怪奇現象が起きたりするんだけど、それは、あることが原因でと、最後にはちゃんと謎解きされるんです。でもね、それだけじゃ納得がいかないような事もあり、やっぱり、その建物には、何か霊的なものが宿っていて、苦しんだ子供たちの声が聞こえるんじゃないかなって思えるお話でした。

ポアロは、一切、霊的なモノを信じないので、これがこうだったから、色々なモノが見えたし、アリシアも亡くなることになったという事を、しっかりと謎解きしちゃうんですけど、今回は、ちょっとだけ、観ている人には、何か霊的なモノがあったんじゃないの?って思わせるような終わり方でした。ポアロは、性格がキツいから、ちょっとムカつくのよね。アンタの言う事が、全て正解じゃないんだよって言いたくなりました。

 

 

今までの、オリエント急行殺人事件でも、ナイル殺人事件でも、どちらも人間の起こしたことで、霊的なモノは関わってこなかったけど、今回は、ちょっと違いました。なので、完璧な謎解きをされても、イマイチ、そうだったのか!とは、スッキリしないんですよ。なので、終わっても、ちょっとモヤモヤでした。もちろん、しっかりと解決するんですけどね。

 

でね、ネタバレ出来ないから、あまり書けないんだけど、ある人物たちが、他人のフリをしながら、グルなんです。それが、私、イマイチ納得出来ないんです。ポアロなら解決出来るだろうから、自分がスッキリする為に解決して欲しいとか、自分の利益のために解決して欲しいとか、そういう個人的な理由があって、グルになって、ポアロを引っ張り出したんだろうけど、どーも、どこで知り合ったのか、何で降霊会を知ったのか、などなど、ちょっとなぁ~って感じだったんです。まぁ、些細な事なんですけどね。

 

 

全体的には、一晩の出来事で、全て解決するから、まとまってはいるし、面白いとは思いました。面白いんだけどー、今一つ、物足りなさが残るんだよなぁ。何なんだろう。ポアロって、ホームズやルパンと違って、なんか鼻につくのよ。天才的な探偵とは思うけど、かわいい部分が無いところが残念なのよね。オッサンでも、かわいい部分があったり、隙が見えると、とっつきやすいんだけどなぁ。まぁ、ケネス・ブラナーが演じてくれているから、まだ、好きでいられるけど、ホントに嫌なオッサンだったら、見たくないもん。

 

あ、でも、この映画は面白かったです。ちょっとホラーっぽい部分もあり、悲しい部分もありで、本格サスペンスミステリー映画が楽しめると思いますよ。同じ日に「ミステリと言う勿れ」が公開だったから、ちょっとそれと比較すると、観にくい映画だとは思いますが。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。王道、サスペンスミステリーです。またも、ポアロが活躍します。でも、前2作とは違って、ちょっと霊的な部分が出てくるので、そこをどう見るかで、ホラーとして楽しむか、普通のミステリーとして楽しむかが変わってくるかしら。私は、ちょっと霊的なモノを感じて、楽しんでみました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「名探偵ポアロ ベネチアの亡霊」