「春に散る」何かに必死になって燃やし尽くすことが出来れば、また一から始められるのよね。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「春に散る」

 

を観てきました。

 

ストーリーは、

40年ぶりに帰国した元ボクサーの広岡仁一と、不公平な判定負けで心が折れていたボクサーの黒木翔吾。飲み屋で出会い、仁一に人生初のダウンを奪われた翔吾は、彼にボクシングを教えてほしいと懇願する。最初は断る仁一だったが、仲間に背中を押されて引き受けることに。仁一は激しいトレーニングを課し、翔吾にボクシングを一から叩き込んでいく。やがて世界チャンピオン・中西との世界戦が決まるが…。

というお話です。

 

 

40年ぶりに故郷の地を踏んだ、元ボクサーの広岡仁一。引退を決めたアメリカで、彼を後押ししてくれる日系人と知り合い、事業を興し成功を収めたが、年を取り、仕事を若手に譲って、不完全燃焼の心を抱えて突然帰国したのだ。

 

かつて所属したジムを訪れ、広岡に恋心を抱き、今は亡き父から会長の座を継いだ令子に挨拶した広岡は、今はすっかり落ちぶれたという二人の仲間に会いに行く。佐瀬はひとり寂しく暮らしており、藤原は刑務所に入っていた。広岡は二人に声をかけ、自宅に招いたその日、飲み屋で出会った青年と再会する。

 

 

その青年は黒木翔吾と言い、不公平な判定負けに怒り、一度はボクシングをやめたのだが、広岡の指導を受けたいと懇願し、それを見た佐瀬と藤原が後押しをする。広岡は、黒木のボクシングを佐瀬と共に指導することにする。

 

その頃、広岡の兄が癌で亡くなり、一人になった姪の佳菜子が広岡の家に来ることになる。広岡は、黒木と佳菜子を自宅に住まわせ、佐瀬と共に黒木に指導を続けていく。順調に強くなっていく黒木。

 

やがて黒木に目をつけた世界チャンピオン・中西のオフィシャルが、黒木とフライ級チャンピオンの大塚を戦わせ、勝った方と中西で、タイトルマッチを組まないかと言ってくる。とうとう世界タイトルに辿り着いた黒木と広岡だったが、黒木にも広岡にも、ある不安材料があり…。後は、映画を観てくださいね。

 

 

うーん、良い映画でしたぁ。とっても気に入りました。ボクシング映画、久しぶりのような気がするけど、大体、ボクシング映画だと、ストーリーが決まっちゃうのよね。今回も王道のボクシング映画なんだけど、キャストが良かったし、結構、リアルに見えて、楽しめました。横浜さんも窪田さんも、凄く身体を作り込んでいて、ホントにボクサーみたいにみえました。

 

内容としては、アメリカから帰ってきた広岡の前に、たまたま現れた黒木が、広岡のボクシング技術を知り、ボクシングを教えて欲しいと言う所から始まります。ま、ジョーと段平みたいなもんですね。で、家に住まわせて、ボクシングジムを決めて、ボクシング技術を教え始めます。

 

 

最初は、大塚のいる真田のジムに入れようとしますが、真田ジムの教えは、頭を使って闘うというもので、黒木はそのタイプではないと思われたからでした。確かに、ボクシングって、頭を使って闘っている人と、根性と技術だけで闘っている人がいますよね。具志堅さんとかって、技術と本能でしょ。あういう人は、天才なんでしょうね。黒木も、頭を使って闘うタイプではないので、他のジムを探して、そこで練習を始めるんです。

 

子供が沢山通っているボクシングジムで、なんだか可愛かったです。子供の頃からボクシングをやっていたら、頭の回転早くなりそうですね。だって、相手の全身を見て、次にどこを打ってくるって判断して動く訳でしょ。子供の頃に訓練を始めれば、その判断が適格に出来るようになるよね。ということは、難しい問題も、引っ掛けとかを直ぐに見つけて、判断出来るようになるんじゃないの?身体の動きって、脳に繋がっているから、脳の判断も早くなると思うよ。

 

 

話を戻して、黒木は練習の成果もあり、どんどん強くなっていきます。きっと、途中で練習試合もしていたんだろうと思うけど、そういう描写はありませんでした。そして、タイトルマッチが決まるんです。ちょっと、調子良すぎるとは思いましたが、映画は2時間だからね。仕方ないです。(笑)

 

窪田さんがタイトルマッチの相手の中西なんですけど、これが、また憎たらしい演技をしてくれるんです。さすがだなと思いました。横浜さんはあしたのジョータイプで、窪田さんはホセ・メンドーサ的だったかな。力石のような不気味さは無いけど、落ち着いた王者のような感じで、強かったですね。

 

 

ボクシングというと、どうしても私は、”あしたのジョー”に行ってしまいます。あの名作のイメージが強すぎるんです。闘って、闘って、最後に真っ白になるという、あのラストは、目に焼き付いて離れません。だから、ボクシング映画を観ると、比べてしまうんです。まぁ、あしたのジョーを超えることはないと思うけど。でも、「あゝ、荒野」というボクシング映画は、あしたのジョーに匹敵するかなと思いました。

 

この映画も、キャストの上手さや、ボクシングの描き方は、素晴らしいと思いました。真剣にやっているのが伝わってきましたもん。横浜さんは、最後の試合の時の身体が、凄かったです。それ、肉襦袢着てるんじゃないの?って思うくらい、筋肉がついていて美しかったです。もちろん、窪田さんもでした。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。キャストは満点と言いたいくらいなんだけど、どうしてもボクシングというと、”あしたのジョー”と”あゝ、荒野”が、私の中でトップにあるので、それ以上には出来ないんだよなぁ。でも、とても良い作品で、感動しました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「春に散る」