「ソフト/クワイエット」差別は良くないけどそれを良しとする人々もいることを知りました。恐いです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ソフト/クワイエット」

 

を観ました。

 

ストーリーは、

郊外の幼稚園に勤めるエミリーは、白人至上主義グループを結成する。教会の談話室で開かれた初会合には、現代の風潮に不満を抱える6人の女性が集まる。日頃の鬱憤や過激な思想を共有して盛りあがった彼女たちは2次会のためエミリーの家へ向かうが、その途中に立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹と口論になってしまう。腹を立てたエミリーたちは、悪戯半分で姉妹の家を荒らしに行くが

というお話です。

 

 

とある郊外の幼稚園に勤める教師エミリー。妊活をしているのだが、今回も妊娠していなかった。落ち込むのだが、今日は、友人たちと集まる約束があり、気を取り直して集会をする教会へと向かう。

 

エミリーは、偏った思想を持ち、「アーリア人団結をめざす娘たち」という白人至上主義のグループを結成する。教会の談話室を借りて、白人が優遇されないのはおかしいという、極端な思想を話し合っていく。教会の談話室で行われた第1回の会合に集まったのは、主催者のエミリーを含む6人の女性。

 

 

多文化主義や多様性が重んじられる現代の風潮に反感を抱き、有色人種や移民を毛嫌いする6人は、日頃の不満や過激な思想を共有して大いに盛り上がる。そこへ、教会の牧師が戻ってきて、彼女らの会合の主旨を知り、怒って、帰ってくれと言われてしまう。

 

牧師の態度に反発しながらも、彼女たちはエミリーの自宅で二次会を行うことにするが、途中立ち寄った食料品店でアジア系の姉妹との激しい口論が勃発。腹の虫が治まらないエミリーらは、悪戯半分で姉妹の家を荒らすことを計画する。しかし、それは取り返しのつかない理不尽でおぞましい犯罪の始まりだった。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、すっごい気分が悪くなるお話でした。全編ワンショット、リアルタイム進行というんだけど、あまりにも内容が衝撃的なので、それに目が行きませんでした。

 

こういう極端な人達って、本当にいるんだろうなと思うと、海外に移住とか、恐くなります。いつも自分は正しくて、最高なんだと思っているんだと思うけど、アメリカの元々の人々(先住民)は、有色人種だし、白人は後から入って来たんだから移民なんですよ。もっと、先住民に敬意を払うべきだし、そもそも、自分たちも移民なんだから、移民は許せないなんて言ったら、自分たちだって、そこに住む権利は無いのにね。

 

最初に、教会で集まって、不満をぶちまけるんですけど、ケーキに鍵十字が書いてあって、ナチスっぽい敬礼とかをしているんです。おいおいって思ったら、白人至上主義の集まりだったんです。ナチスはユダヤ人迫害なのに、ユダヤ人って白人がほとんどですよね。私、この辺の違いがよく解らないんだけど、とにかく、自分たちが優位だと思いたいんだろうけど、白人なら良いの?ユダヤ人でも?それとも、白人のアーリア人だけが優位なの?この違いの訳が分からなかったです。

 

 

話を進めると、自分たち白人は優位であるべき人種であり、移民や有色人種は低い人種なのだと思っているみたいで、酷い差別用語を羅列していくんです。ある人は、自分より先に有色人種の人間が昇進したと文句を言っていたのですが、有能なら当たり前ですよね。仕事は能力主義だし、大体、差別をする人間は昇進出来ないでしょ。もう、言っていることがめちゃくちゃでした。

 

そして、牧師に見つかって、帰れと言われるんですが、教会を借りて、こんな集会をすること自体が間違っているでしょ。キリストさんが怒りますよ。人類は皆、平等だと言っているんだから。キリストだって、イスラエル生まれのユダヤ人だと言われているので、有色人種ですよね。イスラエルは中東ですから。なんか、やっている事が酷いんです。

 

 

そして、二次会でエミリーの家に行こうという事になり、教会から、スーパーを営んでいる仲間の店でワインを買おうとすると、そこへ、アジア人がやってきます。休みだと言っているのに、無理矢理、売って欲しいと言って、入ってくるんです。このアジア人も、ちょっと酷いよね。中国系に見えました。

 

そこで口論となり、エミリーは、この姉妹を知っているようで、その家に行って、いたずらをしてやろうとするんです。不法侵入ですね。で、家に入って、色々と物色していると、姉妹が帰って来てしまい、大騒ぎになっていきます。最初は、ちょっとしたいたずらをするだけだったのに、差別主義者の集団だから、エスカレートしちゃうんです。もう、ここからは、気持ちが悪くなるような展開でした。

 

 

女性の集団って、こんなにも酷いことをしちゃうんですね。もう、観ていたくないくらいの酷い行動でした。きっと、この映画は、偏った思想を持っていて、そんな人々が集まると、こんな風に酷い事件が起きてしまう事があるんですよって言っているんだと思うけど、あまりの事に、驚きました。これは、ダメでしょ。というか、よく映画にしましたね。恐いと思いました。

 

私の中にも、それなりに差別してしまう要素はあると思うんです。自分では気が付いていないだけで、子供の頃から培われてきた自分の標準が、誰かを差別してしまうこともあるんだろうと認識しています。だからこそ、出来るだけ気を付けるし、相手を尊重しようと心掛けていて、もし間違っていたら、ごめんなさいと謝ることは大切ですよね。それが人間ってものだと思うんです。間違いは誰にだってありますから。でも、それを、自分は正しいとずっと曲げずに、差別していくと言うのは、社会に生きる人間としては、不適合だと思うんです。こんどは、そういう人が差別されるべきなんです。そんな事を思う映画でした。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。気分が悪くなる映画ですが、差別主義者がどんな末路を辿るのか、観て欲しいかなと思いました。自分の考えを曲げない人間が、どうなってしまうのか、この映画で確認して欲しいです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。(楽しめないけど。)カメ
 

 

「ソフト/クワイエット」