「テノール!人生はハーモニー」ラップ青年がオペラに挑戦!成功を掴んでいくサクセスストーリーです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「テノール! 人生はハーモニー」

 

を観ました。Fan’s Voiceさんの、独占最速オンライン試写会が当たり、観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

寿司の配達のためオペラ座ガルニエ宮を訪れたラップ好きの青年アントワーヌ。ふとしたことからオペラの歌真似をした彼は、偶然その場に居あわせた一流オペラ教師マリーに才能を見込まれてスカウトされる。自分とは住む世界が違うと考えながらもマリーと2人で秘密のレッスンを始めたアントワーヌは、次第にオペラに熱中していくが。

というお話です。

 

 

パリで暮らすアントワーヌは、大学で経済学を学び、寿司のデリバリーのバイトをしていた。夜は兄の格闘を応援しにいったり、ラップバトルを楽しんでおり、その地域では、ラップでは負けなしのアントワーヌでした。

ある日、寿司のデリバリーでオペラ座ガルニエ宮を訪れると、オペラの生徒にからかわれます。つい、対抗してオペラを歌って見せると、偶然、その場に居合わせたオペラ教師マリーが、アントワーヌの才能を見つけ、レッスンに来るようにと誘います。



 

自分が住む世界とは違うと思いながらも、彼女に言われるがままに参加をしてみると、オペラの魅力に引き込まれます。しかし、自分がオペラなどやっていると、兄にも友達にも仲間にも言えず、悩みながらも勉強、オペラ、ラップ、学業を続け、段々と一杯一杯になってしまいます。

パリの上流階級と、彼が育った過酷ながら自由な郊外の環境は違い過ぎるんです。それでも、マリーは、アントワーヌの才能を信じ、彼を熱心に指導していきます。そして。後は、映画を観てくださいね。

 

 

フランス版、アメリカンドリーム的な映画かな。貧困な地域の生まれ育ったアントワーヌは、兄に守られて育ってきました。大学で経済の勉強をしながら、バイトで寿司屋のデリバリーをして、夜はラップで友達と楽しむという生活を送っているんです。

 

ある日、寿司のデリバリーを頼まれて運んでいくと、そこはオペラ座で、偉そうにオペラを勉強している生徒が、デリバリーのアントワーヌをバカにしたんです。で、ムカついたアントワーヌは、オペラぐらい、直ぐに出来るわ!って、サラッと歌うんです。それが、何故か、凄く上手い。その声に驚いた教師のマリーが、アントワーヌを誘うんです。

 

 

そこから、アントワーヌの心の葛藤が描かれるんですけど、なんたって、彼が住んでいる地域では、オペラなんて、やっている人間はおらず、荒っぽい人間ばかりで、兄は格闘をしてお金を稼いでいるような状態なので、オペラなんて言ったら、金持ちの道楽と言われて、直ぐに辞めろと言われかねないと思い、言えないんです。

 

でも音楽に垣根はありません。裕福だって、貧困だって、実力があれば、オペラ歌手になれるんです。マリーは、決して差別はせず、アントワーヌがどんな言葉遣いをしようと、辛抱強く、彼に教育をします。先生って、やっぱり、これくらい辛抱強く無いとダメなんでしょうね。悪態をつかれて、じゃ、もういいですなんて言っちゃったら、良い生徒は育たないのかな。

 

 

マリーには、ちょっと秘密があるのですが、それは映画で確認してください。それはネタバレになっちゃうから、言いません。でも、彼女がいなかったら、アントワーヌも発掘されなかっただろうし、素晴らしい才能に気が付かなかったのだろうと思うと、こういうのって、本当に運命ですよね。いつも思うのですが、どんなことでも、ちょっとやってみるべきだと思うんです。才能が無くても何でも、沢山やってみれば、何かの才能があるかもしれない。恐がらずに、何でもやってみるって、イイですよね。

 

思い出したのですが、オペラ歌手のポール・ポッツさんも、自力で勉強をしてオーディション番組で有名になったんですよね。彼も、携帯電話の販売員をしていたそうで、”好きこそものの上手なれ”っていうことわざがあるけど、オペラが好きになったら、練習するだろうし、怠けないだろうし、続けていくことが大切ですよね。

 

 

この映画のアントワーヌも、段々と、オペラが楽しくなっていったのだと思います。バイトや学校が忙しくても、必死でオペラの教室に通っていたのだから、本当にやりたいと思っていたのでしょう。でも、家族に相談が出来ないというのは、とても可愛そうでした。

 

裕福な家の子たちが、オペラに通ってきていて、鼻につくような奴ばかりだと思っているんだけど、アントワーヌに本当に実力があることが解かってくると、見直し始めるんです。そういうところが、素晴らしい描き方だなと思いました。ただ、意地悪なんじゃなくて、実力があるなら、認めて、一緒に頑張ろうという気持ちを表すって、とても素敵ですよね。

 

 

本当の裕福な家庭の人って、そういう人だと思うんです。意地悪なのは、自分が貧困から成り上がった人だから、卑屈な心を持っているんじゃないかな。最初から裕福な人ら、心も裕福だし、認められる相手なら、同等に扱う事を教えられていると思うんです。お金を持っているのが裕福なんじゃなくて、お金も心も裕福でないと、富裕層とは言えないよね。恥ずかしいです。

 

ちょっと他でも観るようなサクセスストーリーだけど、ラップをやっていた子が、いきなりオペラを歌い出すって、素敵でした。同じ音楽だから、センスが大切なんだろうね。面白いし、上手いなぁと思いました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。安心して観ていられる、暖かい映画でした。困難もあるけど、それに打ち勝ち、前に進むという、そんな気持ちが描かれていて、応援したくなる映画です。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「テノール!人生はハーモニー」