「フリークスアウト」異能で歴史が変わるのか!ナチスが考えたヒトラー政権存続の手とは…。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「フリークスアウト」

 

を観ました。Fan’s Voiceさんの、独占最速オンライン試写会が当たり、観せていただきました。(@fansvoicejp)

 

ストーリーは、

第2次世界大戦下のイタリア。ユダヤ人の団長・イスラエルが率いる小さなサーカス団には、光と電気を操る少女マティルデ、虫使いチェンチオ、多毛症の怪力男フルヴィオ、磁石人間の道化師マリオ、が暮らしていた。ナチス・ドイツの影響が強まり、アメリカへの脱出を考えていた団長のイスラエルが、突然姿を消してしまう。残った4人はベルリンサーカス団の門を叩くが。

というお話です。

 

 

第二次世界大戦下のイタリア。ユダヤ人の団長イスラエルが率いる、たった5人の小さなサーカス団「メッツァ・ピオッタ(100リラ硬貨の半分、の意)」の仲間たち。

光と電気を操る少女マティルデ、アルビノの虫使いチェンチオ、多毛症の怪力男フルヴィオ、磁石人間の道化師マリオらは、その特殊な能力のせいで普通に暮らすことができず、まるで家族のように肩を寄せ合って暮らしてきた。

だがイタリア国内でもナチス・ドイツの影響が強まる中、なんとか戦火を逃がれ、皆をアメリカへ脱出させようとしていたイスラエルが、突然姿を消してしまう。



 

イスラエルを父親のように慕っていたマティルデは、どうにか団長を探し出そうと奔走する一方、フルヴィオら3人は、きっと一人で逃げたんだろうと考え、仕事を求めてベルリン・サーカス団の門を叩く。ド派手なパフォーマンスが話題のナチス・ドイツの陽気な広告塔ベルリン・サーカス。

しかし団長のフランツは、裏でナチスを勝利に導く異能力者を探して人体実験を繰り返す恐ろしい男だった。そして、彼自身も異能力を持つ人間で、予知能力を持つ者だった。フランツとの危険な出会いは、メッツァ・ピオッタ・サーカスの仲間たちをナチス・ドイツ軍との壮絶な戦いへと導いてゆく。 後は、映画を観てくださいね。

 

 

あの「皆はこう呼んだ、鋼鉄ジーグ」の監督が、また楽しい映画を作ってくれました。これは、第二次世界大戦時に、ローカルで頑張っていた”ファンタスティック・フォー”のお話です。映画の中でも、フランツがそう言ってますから。もしかして、予知でマーベル映画を観ていたのかな?(笑)

 

異能(超能力)で、ナチスを倒せっていう内容の作品は、結構、あったりするんだけど、この映画はちょっと違うんです。この時代、異能者や、身体に形態異常を持つ人間は、差別をされ、サーカスなどで働くしかなかったんです。そんな中で戦争が起こり、団長が居なくなっちゃって、どうしようかと右往左往した結果、ベルリン・サーカスで雇って貰えないかと訪ねていくんです。マティルデだけ、団長を探しに出て行くけど、結局、3人の後を追って、ベルリン・サーカスに行くんです。

 

 

そのサーカスの団長がフランツなんです。このフランツ、ゴリッゴリのナチス党員で、お兄さんはナチス高官です。だけど、フランツは多指症で6本の指があり、異形として嫌がられて、サーカスの団長という役職に就いているんです。多指症以外に、彼には予知能力があり、そこが、この映画の面白いところ。

 

異形として嫌がられ、でもナチス高官の弟ということで、一応の役職を与えられているフランツは、ピアノも上手いし、凄い能力を持っているけど、誰も相手にしてくれない。でも、予知能力で見た未来を変え、ナチスドイツの世を終わらせない為に、一人で凄く頑張っているんです。涙ぐましいでしょ。誰も解ってくれないけど、でも、ヒトラー総統の為に歴史を変えようと、そのヒントとなる4人の異能者を探しているんです。それも予知で見ているんです。

 

 

その4人が、このファンタスティック・フォーと呼ばれるマティルデと3人なんです。そして、4人とフランツの戦いが始まるんです。この戦争時代に、中心からはじかれて、役に立たないとされた人間たちが出会って、自分の理想とする世界を作ろうとする話が、とても面白いと思いました。

 

周りでは戦争をしているので、もちろん、ナチスがユダヤ人を強制連行し、途中で殺したり、ガス室があったりと、お決まりの虐殺を描きながらも、それを止めようとする4人の異能者たちの活躍が描かれています。マティルデたちの消えた団長はイスラエルという名前なので、解ると思いますがユダヤ人です。なので、マティルデは、連行されるユダヤ人を助けたいのではなく、ただ、自分の父親の代わりである団長イスラエルを助けたいためだけに動いているんです。そこが、ヒーローモノと違って、とても良いんです。正義とかだと、ベタで嫌になっちゃうけど、これは、自分の家族を守る為だけの戦いなんです。

 

 

電気を体内に蓄積しているマティルデは、その力を使う事をとても恐れています。自分に触れると相手が感電してしまうので、人にも触れられず、恋愛も出来ず、とても寂しい人生を送っています。自分を拾って、育ててくれたイスラエルは、彼女にとって父親以上の存在なんです。

 

昆虫使いのチェンチオは、虫を操ることが出来るので、その力を使って戦いますが、彼はサーカスでみんなに楽しんで貰うために、この力を使っていた訳で、その力で戦うなんてと思っていますが、大ピンチに陥り、やっとその力を役に立てることが出来ます。

 

多毛症というと解り難いけど狼男のフルヴィオは、怪力でみんなを助けます。磁石人間のマリオは、うーん、役に立っていたのか解らないけど、道化師(ピエロ)なので、面白い戦いをしていました。ちょっと、このマリオは、お下品な映像が多く、うーん、ちょっと苦手かなー。公開時、この映像は、ボカシが入るのかしら。それともこのままなのかしら。面白いからイイんだけど、ちょっと驚きました。

 

 

とにかく、第二次世界大戦が行われている一方で、こんな異能者たちの戦いもあったのかもしれないねっていうお話で、楽しめました。うん、これは、日本のアニメを観ていてくれた監督だからこその作品かもしれません。バビル二世とか、超能力のアニメも沢山作られていましたもんね。何となく、ちょっと懐かしい雰囲気のする映画でした。

 

ネタバレ出来ないけど、フランツの予知能力は凄いです。え?と思うような場面があり、それ、どこから持ってきたんだよ!っていう近代最先端道具が彼の前に現れます。あれ?この音は???とビックリする場面がありますよ。この演出は上手いなぁと思いました。いきなり、過去から現代に、現代から過去に、映画を観ているこちらも、一緒に行き来出来ているような感覚に陥らせてくれます。お楽しみに。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。この映画は、誰が観ても、楽しんで貰えるんじゃないかしら。歴史の勉強にもなるし、差別が人間にどんな影響を及ぼすのかも教えてくれます。少数派を差別するけど、差別している人間の方が、能力が低いのにね。数の多さだけで、相手を悪く言うのは間違っています。みんな、平等なのにね。考えさせられました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「フリークスアウト」