「劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室」
を観てきました。
ストーリーは、
横浜のランドマークタワーで大規模な爆発事故が発生。数千人が逃げ惑う事態に陥る中、東京都知事直轄の救命医療チーム「TOKYO MER」のチーフドクター・喜多見は一刻も早く現場へ向かうべきだと主張するが、厚生労働大臣によって新設されたエリート集団「YOKOHAM A MER」の鴨居チーフは「安全な場所で待っていなくては、救える命も救えなくなる」と正反対の意見をぶつける。そんな中、地上70階に取り残された193名の中に、喜多見と再婚し妊娠中の千晶もいることが判明する。
というお話です。
<TOKYO MER>オペ室を搭載した大型車両=ERカーで事故や災害現場に駆け付け、自らの危険を顧みず患者のために戦う、都知事直轄の究明医療チームである。彼らの使命はただ一つ「死者を一人も出さない事」。
横浜・ランドマークタワーで爆発事故が発生。数千人が逃げ惑う前代未聞の緊急事態になってしまう。爆発は建物の中層階辺りで起こり、南側の階段はほとんど使えないが、北側は、まだ使えるようだった。
「待っているだけじゃ、救えない命がある」チーフドクター・喜多見はいち早く現場に向かうべきと主張するが、厚生労働大臣が新設したエリート集団<YOKOHAMA MER>の鴨居チーフは「安全な場所で待っていなくては、救える命も救えなくなる」と、真逆の信念を激突させる。そんな中、TOKYO MERが治療した患者の中に爆破犯がおり、各階にガソリンを置き、ダクトを伝って火が上がるように仕掛けたと言っている。スプリンクラーも壊されているようだ。
地上70階、取り残された193名は、上階へ登り、展望台へ避難していた。爆発は次々と連鎖し、人々に炎が迫る。混乱の中、重傷者が続出するが、炎と煙で救助ヘリは近づけない。まさに絶対絶命の危機。さらに、喜多見と再婚した千晶もビルに取り残されていることが判明する。千晶は妊娠後期で、切迫早産のリスクを抱えていた。
絶望的な状況の中、喜多見の脳裏には最愛の妹・涼香を亡くしたかつての悲劇がよぎる。そして、喜多見は決断をする。 後は、映画を観てくださいね。
良い映画でした。感動作です。火事の拡大や避難場所、建物内の状態などは、建築をやっている者からすると、あり得ない状況でしたが、まぁ、映画だと思って、許しましょう。TOKYO MERの活躍がカッコ良かったので、それで解決という事にしましょう。
でも、はっきり言いますが、ランドマークタワーのオフィス棟に、ガソリンをあんな風に持ち込むことは出来ません。監視カメラも大量に付いていますし、あの量をビニールに入れて運んでいたでしょ。ビニール自体が溶けるし、直ぐに引火しちゃいますから、運ぶ途中で爆発しますよ。ガラス容器とか、アルミ缶などなら、まだ大丈夫だと思うけど、笑ってしまいました。一応、外資系石油屋で開発をしていた父親に聞いてみたら、ある程度ならビニールにガソリンを入れても溶けないそうです。但し、沸点が高いので、そんな簡単に出来るかなと言っていました。
それに、スプリンクラーを壊したらしいのですが、スプリンクラーの系統は1つじゃないですからね。全部壊そうとしたら、こちらも途中で見つかります。あり得ないんです。とにかく、あの高さのビルなので、火災に対しての防御は念には念を入れているし、消防も厳しく検査をしているので、あり得ないと思いました。
全てがあり得ないづくしだったのですが、あれくらいしないと大災害にならないので、近隣県からの応援を頼むというストーリーだから、建物の消防設備を軟弱にするしかなかったのかな。本当のランドマークタワーは、しっかりした消防設備を整えているので、あんな事にはなりません。ジェット機に突っ込まれない限り、大丈夫です。安心して、展望台に登ってください。
話を映画に戻しますが、喜多見が千晶先生と再婚して、妊娠後期になっています。ある日、喜多見が仕事優先で、千晶との約束をすっぽかして、喧嘩になり、千晶が”実家に帰らせていただきます。”と言って、出て行ってしまうんです。そりゃ、喜多見先生が悪いよね。確かに救命救急だから命を助けるのが使命だとは思うけど、妻との約束にも命かけなさいよ。ほっんとに、いつまでも妻が大人しく待っていると思うなよって感じです。
で、千晶がいない~ってベソかいてるところに、ランドマークタワーの火災が起きるんです。で、何故か、そこに千晶と夏梅が遊びに来ているんですよ。もう妊娠9ヶ月くらいなんだから、そんなとこに遊びに行かないでね。まして千晶さん、医者でしょ。そんな事で、ランドマークタワーでの千晶さん救出劇が始まる訳です。
もちろん、それ以外にも、泣ける場面が多数あるのですが、一番大きい事件は、千晶さん救助かな。妊婦なら、一番先に逃がさなきゃダメなのに、何故か、救急隊員の家族だからなのか、取り残されてしまいます。これも、あり得ません。家族だろうが何だろうが、2人分の命ですよ。先に逃がすのが当たり前です。これは、ダメでしょと思ったな。妊婦は最優先だと思いますよ。
で、そうそう、喜多見は助けに行こうと言い、鴨居は救助された人が来たら直ぐに処置が出来るように待つのが正しいと言うんです。これ、鴨居さんの方が正しいと思います。救助は、救助専門の慣れている人がするべきで、医者は、ある程度安全な場所で待っててもらい、どうしてもこれは医者が必要という時に、呼び込むのが正解でしょ。先陣を切って、救急の医者が入ったら、二次被害にもなりかねないんです。助けたいのはもちろんだろうけど、専門の方がいるなら、その人を信用することも大切じゃないかな。
今回、一番ムカついたのは、厚生労働大臣かな。映画を観ながら、「コイツ、コロス!」と思っていたのは、私だけじゃないだろう。この政治関係の対立も面白いですよね。早く、内閣官房長官の白金さんが総理になってくれたら、もっと色々と出来るだろうと思うけど、そうしたら、喜多見が暴走して、また千晶さんが実家に帰ることになるから、止めた方が良いのかもね。(笑)
Yokohamaの鴨居チーフを杏さんが演じているのですが、カッコ良かったなぁ。これ、凄く上手いキャスティングだと思いました。喜多見を演じているのが鈴木さんでしょ。鈴木さんのヒーローっぽい感に対抗出来て、もしかしたら勝てるくらいのパワーのある俳優と言ったら、今、杏さん以外にいないでしょ。杏さんが言うと、本当に正しく聞こえるし、信念も曲げなそうで、この対峙は、素晴らしいと思いました。
そして、他のキャストの方々も良かったです。比奈さんも良く育ってきていました。一人、新人のジェシー演じる潮見は、ダメダメでしたね。というか、真面目そうな顔だけどイケメンじゃないので、嬉しく無かったな。もっとイケメンが観たかった。ま、音羽先生と徳丸くん、そして新しく古川さんがいたので、目の保養にはなりました。古川さん、こんなイイ役をやるようになって嬉しい!
今回、見どころが沢山あるので、皆さん、活躍しています。そして、TVドラマで始まった作品ですが、今回、映画館の大画面で観て、迫力があって、楽しめるエンタメに育ったなと思いました。TVドラマから映画化する作品は多いですが、大画面で観て良かったと思える作品は少ないんです。でも、この”TOKYO MER”は、大画面で観る価値のある作品に仕上がっていたと思います。
私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。面白かったです。私は、とても楽しめました。火事がちょっと笑っちゃうほど酷くなっていたけど、まぁ、演出としては良いのだと思います。アクション映画ではないけど、アクション映画と言って良いほど、ハラハラドキドキの連続で、手に汗を握るという展開を楽しめました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「劇場版 TOKYO MER 走る緊急救命室」