TIFF2022「タバコは咳の原因になる」大笑い出来る下品なコメディ。戦隊ヒーロー好きなら必見? | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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TIFF2022 ワールド・フォーカス部門

 

タバコは咳の原因になる

 

を観ました。

 

ストーリーは、

ある日、家族が森の中を車で走っていると、息子がトイレに行きたいから止まって欲しいという。森の中なので、ちょっと奥まった所に入っていくと、下の方が開けていて、そこにおかしな水色の人々が。

 

そこにいたのは「タバコ戦隊」という人気レンジャーたち。5人の水色のレオタードで、”カメ怪人”と戦っていた。息子はタバコ戦隊のファンで、喜んで見ていると、必殺技で怪人を倒す戦隊の姿が。

 

 

無事に怪人を倒したタバコ戦隊たちは、帰り道にボスから、最近、戦隊の結束が弱くなってきていて、少しパワーが衰えてきているようだと指摘を受ける。そして、トカゲ怪人が地球を滅亡させようと、地球に向かってきているので、奴が来るまで、力を増強させるために合宿を行うようにと言われ、合宿場所へと向かうことに。

 

合宿場所は、湖畔にあるシェルターらしきところ。快適な空間であり、彼らはリラックスしながら、結束を固めるために、それぞれの今までの経験を話し始める。そして…。後は、映画を観てくださいね。

 

フランス版、戦隊ヒーローモノと見せておきながら、社会に対しての皮肉を盛り込んでいて、大笑いしながら楽しめる映画でした。まぁ、俗に行く、おバカ映画ってやつです。私は、すっごく楽しめて、大好きなタイプなんだけど、好き嫌い別れるだろうなぁ。(笑)

 

冒頭に、地球を脅かす怪人を、タバコに含まれる成分(ニコチンなど)の名前がついたヒーロー5人組が、自分たちの持つ特殊能力を使って倒すというものなんだけど、なんたって、タバコの有害物質を怪人に放って、その有害物質が怪人の身体の中から壊すから、爆発すると、肉片や内臓が飛び散るのよ。ここで、スプラッターがダメな人は脱落よね。

 

 

で、その後は、もう、緩やかなコメディになるんだけど、ヒーローたちが、キャンプファイヤーみたいに輪になって、一人づつ、怖い話をし始めるんです。日本の百物語みたいにね。ここからは、オムニバス形式になっちゃって、映像がお話の内容になっていくんですね。だから、ヒーローものを観てたよなって感じが、ここで途切れます。ま、それぞれの話しが面白いから良いんだけどね。

 

そして、ボスから、トカゲ怪人が予定よりも早く地球に向かっているから大変っていう連絡が入って、ひとつだけ解決策があるという事で、「時代変更実行」を連れのR2-D2にアシモを足したようなロボットに起動させるんです。既に、全く意味が解らんでしょ。私も、この辺りは解らないので解説が出来ません。(笑)

 

私、ネタバレしちゃってるんだけど、ネタバレしても、全く内容に関係無い?ので、大丈夫でしょ。だって、書いていても、何が何だか分からないんだもん。でもね、観ながら大笑いしたんです。小ネタが面白いし、ブラックコメディ感がハンパないんです。

 

どぶネズミがボスなんだけど、いつも緑色のスライムみたいなよだれを口から垂らしているのね。これ、下水の有害物質でこうなっているってことだと思うのよ。このどぶネズミボスが、女好きで、次々と色々な女を連れ込んでいて、ボスを自分のモノにしたいヒーローの女子は、悔しがるという展開もありました。

 

 

面白いなぁと思ったのは、合宿所の大きな冷蔵庫の扉を開けると、何故かコンビニに繋がっていて、カウンターにオバサンが座っているんです。で、扉を開けたら欲しいモノを言えば出してくれるっていう事なんだけど、これ、面白いなーって思いました。よくSFとかで、食べ物を一瞬で出してくるシステムとかってあるでしょ。それに見せかけて、いきなり扉を開けるとオバサンが座っていて、”いらっしゃい”的な対応をするっていうところが、上手いなぁ~って思っちゃった。こういうのスキです。

 

湖なのに、カマスを捕まえてきたりして、焚火で焼くんだけど、焼き過ぎで毒になったから食べれないとか、身体に悪いというものを使って、これは食べない方が良いよって教えてくれているんだろうけど、極端すぎるのよ。もう、大笑いしちゃって、お腹が痛い!

 

最後の”時代変更実行中”で、みんな、時代が退行していて、タバコは有害だから吸わないようにって言っていたヒーローたちが、ヘビースモーカーになっていくのが、そんな酷い時代もあったよねって事を言っていたのかしら。

 

コメディの王道ともいえる、同じことを何度も繰り返す笑いもあり、何となく、懐かしいと思いました。戦隊ヒーローのピッチピチレオタードにも笑えたし、その昔のゴレンジャーとか仮面ライダーを好きでいてくれる外国の方がいて、嬉しくなりました。誰かがレビューで書いていらっしゃいましたが、日本の特撮コメディ「怪獣たちのあとしまつ」も、これくらい、ふざけてくれても良かったんじゃないかと、私も思いました。どーせやるなら、誰もがお腹を抱えて笑えるほどにしちゃえば良かったのにね。残念です。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。但し、一般の方にはお薦め出来ないかな。ゴリッゴリの映画おたくで、戦隊ヒーロー好きで、下品もスプラッターも大丈夫な方には、大変楽しんで貰えると思います。観る人を選ぶ映画だけど、これは日本で上映して欲しいな。「地下室のヘンな穴」のカンタン・デュピュー監督の作品です。観れる機会があったら、ぜひ、観てみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「タバコは咳の原因になる」