「エルヴィス」有名だけど知らなかった人なので、人となりを知ることが出来て良かったです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「エルヴィス」を観てきました。

 

ストーリーは、

セクシーなダンスを交えロックを熱唱するエルビスの姿に、女性客を中心とした若者たちは興奮し、小さなライブハウスから始まった熱狂はたちまち全米に広がっていった。しかし保守的な価値観の時代に、世間から非難を浴びてしまう。やがて故郷メンフィスでライブを行うことになったエルビスだったが、会場は警察に監視され、強欲なマネージャーのトム・パーカーは、逮捕を恐れてエルビスらしいパフォーマンスを阻止しようとする。それでも自分の心に素直に従ったエルビスのライブはさらなる熱狂を生み、語り継がれるライブのひとつとなるが・・・。

というお話です。

 

 

1997年、トム・パーカー大佐は死の床で自分が育てたと言うエルヴィス・プレスリーの事を思い出す。誰がエルヴィスを殺したのか。それは俺じゃない。

まだ人種差別が色濃く残る時代、父親が借金で刑務所に入れられ、母と子供でメンフィスの白人居住区に引っ越したエルヴィスは、黒人の音楽を聞いて育っていた。そして青年になり、小さなライブハウスで歌っていたところをパーカーに見つけられる。



 

パーカーは、カントリー歌手のハンク・スノーをマネージメントしていたが、エルヴィスを前座で歌わせるようになり、段々とハンクよりもエルヴィスの方が人気になっていく。エルヴィスを大きなステージで歌わせるようになるのだが、腰を振るダンスが卑猥だとされ、腰を振って歌ったら逮捕すると言われ、パーカーはエルヴィスを止めようとしていたが、エルヴィスは自分の歌を歌うと言って、ダンスをしてしまう。

警察に逮捕されたエルヴィスは社会秩序を乱すとして訴えられ、好きな歌を歌えなくなっていく。パーカーは、社会の目を逸らすべく、エルヴィスを軍に入れ、アメリカから離れたドイツ駐在として好感度は上がったが、上官の娘プリシラと恋に落ちて、結婚します。



 

アメリカに戻り、幸せな結婚をし、俳優をしながら、コンサートツアーも再開します。しかし、以前のエルヴィスの歌では無くなり、人気は落ちてしまいます。俳優としての才能も無く、音楽も聞いて貰えないのでは、家族との生活もままなりません。

エルヴィスは考え直し、昔の自分の歌をもう一度歌うことで、再度スターダムに上り詰めます。時代も変わり、腰振りダンスに文句を付ける人間も減ったのでした。しかし、強欲なパーカーの口車に乗り、またも搾取をされることになってしまい・・・。後は、映画を観てくださいね。



 

エルヴィス・プレスリーって、名前は知っているし、音楽も何となく聞いたことがあるような気がしますが、ほとんど知らないんです。私の生まれる前の方ですし、白いビラビラが付いた服で踊っている姿は有名だけど、興味も無かったので、知ろうとしなかったというのが正しいかしら。でも、この映画を観て、私でも知っている歌が結構あることを知りました。題名を聞いても解らないんだけど、メロディーを聞くと、あ、知っているという曲が多かったです。やっぱり、凄い歌手の方だったんですね。

 

バズ・ラーマン監督作品なので、映像が素晴らしく綺麗です。オープニングから、あの”ムーランルージュ”を思い出すような雰囲気で、素敵でした。そんな美しい映像なのに、その裏には、ドロドロとした欲望と嘘が沢山あり、こんな事があったんだなと驚きました。エルヴィス・プレスリーって、本当に可哀想な方だったんですね。

 

 

最初に、トム・パーカー大佐が出てきて、俺が殺したんじゃないというセリフから入るのですが、最後まで観ると、どう考えても、お前が殺したんじゃんって言いたくなりました。いくら何でも酷いと思いました。どんなに働いても、彼は裕福にならないシステムですよねぇ。パーカーから離れることが出来ないように組まれちゃっていて、本当に悪どいやり方だなと思いました。確かに、エルヴィスも、エルヴィスの父親も、頭はそんなに良くないんですよ。貧しい出身だし、そんなに勉強もしなかったんじゃないかな。お金に関しては、とてもルーズなように見えました。だから、パーカーに全部やられちゃったんだと思います。

 

どうして、エルヴィスの周りに良い人が付かなかったのかな。一人でも、マトモな弁護士が付いて、契約を見直させていれば、こんな酷いことにならなかっただろうし、薬漬けでステージをやらされるような事はなかったんじゃないかしら。無理やり、ステージで歌わせるために、パーカーが薬を与えていたように見えました。歌わせないと、自分にお金が入ってこないからです。酷いでしょ。

 

 

周りの人間に目一杯働かされて、エルヴィスは42歳で、心臓発作で亡くなりました。薬の使い過ぎで、心臓に負担がかかったのだと思います。可哀想だけど、自分が知識を得なかったせいだと思いました。どんなに才能があっても、全て人任せでは、決して幸せになれません。やっぱり自分の力と知識で勝ち獲って行かないとね。

 

私は、彼の事を何も知らなかったので、こんな人だったんだなと思い、感動でした。返す返すも、周りにもう少し彼の事を本当に考えてあげる人がいなかったのか、それが残念でした。良い映画でしたよ。あの時代は、こんなにも黒人差別が強かったということが解ったし、まだ自由な音楽活動は出来ない雰囲気があったんですね。エルヴィスは、少し時代を先取りしてしまっていたのかもしれません。

 

 

私はこの映画、超!お薦めしたいと思います。私は面白かったです。賛否あるかと思いますが、私は、エルヴィスという人物を全く知らなかったので、とても新しいモノを見せて貰ったような気がしました。彼を知っている方々には、どう映ったのかは解りませんが、私は満足でした。音楽も、この曲はエルヴィスの曲だったんだというモノがいくつもあり、驚きました。楽しかったです。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「エルヴィス」