「大河への道」落語を映画にしているので、ふんわりしていて掴みどころが無かったような気がしました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「大河への道」を観てきました。

 

ストーリーは、

千葉県香取市役所では地域を盛り上げるため、初めて日本地図を作ったことで有名な郷土の偉人・伊能忠敬を主人公にした大河ドラマの開発プロジェクトが立ち上がる。しかし脚本制作の最中に、忠敬が地図完成の3年前に亡くなっていたという事実が発覚してしまう。1818年、江戸の下町。伊能忠敬は日本地図の完成を見ることなく他界する。彼の志を継いだ弟子たちは地図を完成させるべく、一世一代の隠密作戦に乗り出す。

というお話です。

 

 

千葉県香取市。市役所の総務課に勤める池本保治は、市の観光振興策を検討する会議で意見を求められ、苦し紛れに⼤河ドラマ制作を提案する。香取市では、伊能忠敬は日本地図を作った偉人であり、知らない人がいないという、地域のアイドル的な存在であった。しかし、何故か一度も大河ドラマに取り上げられたことは無く、市民は不思議に思っていたのだった。

 

池本は、ラジオで「何故、伊能が大河にならないのか」という質問を聞いて、確かに何故だろうと思い、その疑問を会議で提案してみただけだったのだが、思いがけずそれが通り、郷土の偉人、伊能忠敬を主人公とする大河ドラマの企画が立ち上がってしまう。

 

 

ところが企画を進めるうちに、「⽇本地図を完成させたのは伊能忠敬ではなかった!?彼は地図完成の3年前に亡くなっていた!」という驚きの事実が明らかになってしまう。江戸と令和、2つの時代を舞台に明かされていく日本地図の秘密。


そこには地図を完成させるため、伊能忠敬の弟子たちが命を懸けて取り組んだとんでもない隠密作戦があった。後は、映画を観てくださいね。

 

 

現代の市役所で、歴史について調査を進める池本たちの姿と、江戸時代に伊能が亡くなった後、地図作りが終わっていなかったために、その死を隠して、弟子たちが必死で測量を続けて地図を作り上げる姿が描かれていました。過去と未来を、同じ役者たちが演じていて、同じような性格で描かれているので、その辺りは、面白いと思いました。

 

申し訳ないんだけど、イマイチ、歴史上の話と現代の話の切り替わりがスムーズに観れなくて、途中で少し疲れました。なんだろうなぁ。現代劇はそれなりに面白いし、江戸時代の測量の話も面白いとは思うんだけど、話がつながっている訳ではないので、見難い気がしたんです。

 

 

現代で大河ドラマにしたいと思って、脚本家に頼んで調べて見ると、伊能忠敬が地図を最後まで作っていないことが判り、出来上がる2年も前に死んでいたということが、地図が発表された時に公表されたという、何ともちょっとだましたような形だということが解かってきます。何でそんな事になったんだろうということが、江戸時代のお話では描かれているんです。

 

何だろうなぁ。これ、元々が落語だからなのか、長編映画として作るには、簡単すぎるというか、観ている人間が、グイグイ前に出てどうなるのかなとワクワクする部分が無いんです。淡々と進んでいき、伊能さんの物語は大河ドラマになるほど深いんだろうと思っていると、既に死んだところから始まるので、それじゃ、弟子たちが頑張って作ったんだろうなぁと思うそのままの話が続いていくので、ちょっと肩透かしを食らったような気持ちになりました。

 

 

この伊能忠敬さん、地図を作った人というのは知っていたけど、彼が年を取ってからの仕事だし、そんなに興味が無いんです。この香取市とか、千葉県の方には素晴らしい偉人なのだと思うけど、地図を描いた人っていうのが地味で、興味が持てないんですよねぇ。だって、歩いて、測って、を続けていくだけでしょ。誰と戦うでもなく、映像で観ても、測っているだけの姿は、地味なんです。

 

だから、どうしても途中で飽きてきてしまって、何か事件とかが起きればよいけど、何も起きないから、あまり頭に入ってきませんでした。もう少し、ストーリーに波があれば飽きなかったんだと思うんだけど、こんな風に淡々と描かれてしまうと、私にはちょっと無理だったなぁ。

 

 

悪い映画ではないと思いました。大河ドラマにしたかったら、市の職員の方が頑張ったりするんだろうし、その昔に測量をしたら、こんな風になるんだろうなぁというのは良く伝わって来たので、こうなるのは理解出来るんです。でもね、この映画のココが面白い!という部分が言えないんです。全体的にふんわり作られているので、伊能さんに興味がある方には良いのかもしれないけど、何かを映画で感じたいと思うと、ちょっと違うような気がしました。

 

江戸時代、伊能さんの弟子が頑張って測量して、伊能さんの功績ですからと訴える部分は感動と言って良いのかな。でも、実際に測ったのは伊能さんじゃないのよね。確かに、最初に測ろうと言ったのは伊能さんかもしれないけど、達成出来なかったのなら、弟子の名前も記載しないとおかしいって思うんです。いつの時代も、発表した人の功績になっちゃって、それを助けた弟子とか研究生の名前は一切出されない。悔しい思いをしている人は多いのだろうと思うと、こういう映画くらい、名も無い弟子を讃えてあげて欲しいなって思いました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。ただし、この伊能さんという人物に興味がある方には良いですが、そうでないと、私のように飽きてしまう恐れもあります。出演者が素晴らしいので、その部分を観る分には十分に満足出来るのですが、そうでないと、ちょっとがっがりということもあるかもしれません。そんなことも解って、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「大河への道」