「生きててよかった」生きるってこういう事だよと実感出来る映画です。息を吸うだけが生きるじゃない。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「生きててよかった」を観てきました。

 

ストーリーは、

ボクサーの楠木創太は、ドクターストップにより強制的に引退を迫られていた。闘いへの未練を捨てきれぬ中、恋人との結婚を機に引退を決意する。楠木は仕事に就くが、社会になじめず苦しい日々を送る。そんな中、楠木はファンを名乗る謎の男から地下格闘技へのオファーを受ける。一度だけの思いで誘いに乗った楠木だったが、久しぶりのリングで忘れかけた興奮がよみがえり、楠木はふたたび闘いの世界にのめり込んでいく。

というお話です。

 

 

相手にがむしゃらに向かって行くファイトスタイルで人気を博したプロボクサー・楠木創太。しかし長年の闘いが身体を蝕み、ドクターストップによって強制的に引退を迫られる。続けたいと願うもジムの会長に止められ、止む無く引退を決意する。

引退を機に恋人・幸子と結婚し、新しい生活をスタートさせるが、ジムの会長のツテで務めた会社では、客への対応が出来ずにクビ。スクラップ工場に勤めるが先輩に殴られ、はずみでお返しをしてしまいクビ。社会では全く役に立たず厳しい現実を痛感させられる。

悶々とした日々を過ごすある日、創太のファンだと名乗る謎の男から大金を賭けて戦う、欲望うずめく地下格闘技へのオファーを受ける。



 

胡散臭いと思いながらも興味本位で見学に行ってみると、その場所には猛烈な闘いの世界が広がっていた。もう一度闘えることに、忘れかけた興奮が蘇り、空っぽの自分を埋めるように沸き立つアドレナリン。たまらずに参加を決める創太。

しかし、裏の格闘技の世界ではルールに縛られたボクシングだけでは太刀打ち出来ない。幼馴染の健児にコーチをして貰い、その世界でも勝つ事にこだわり始める。闘うことに取り憑かれた男の狂気と愚直なまでの生き様は果たしてハッピーエンドとなるか、バッドエンドとなるか?後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、久しぶりに”あしたのジョー”を思い出しました。現代版「あしたのジョー」と言って良いようなお話です。主人公の創太は、典型的なスポーツ馬鹿と呼ばれるような人物で、ボクシング以外の事は出来ません。スポーツ選手って、このタイプの方、結構いらっしゃいますよね。サッカー選手でも、野球選手でも、お相撲さんでも、真っ直ぐにスポーツだけに向き合うから、社会性とか一般常識的な部分を覚えないで成長してしまうのではないかな。

 

もちろん、ご両親とか周りの方のおかげで、問題無く生活出来る方がほとんどだと思うけど、全く助けが無いと、知らないまま大人になっちゃうから、いざ、スポーツが出来なくなると、社会に溶け込めず、人との交流も出来ないって事になるんだと思うんです。この創太はそういうタイプで、ボクシング以外はダメダメなんです。大体、周りも、創太のような人物に、いきなり営業とかやらせたって無理なこと解るだろうになぁ。やらせた会社の上司の頭が悪いですよね。資材管理とか、現場管理とか、一人で黙々とやる仕事をやって貰えば、もっと使えたと思うんです。

 

 

そんなこんなで、何の仕事についても人付き合いが上手くないのでダメになっちゃって、結婚したのにプーになっちゃいます。この結婚相手の幸子という人物は創太の幼馴染で、幸子、創太、健児の3人は、同じ地域に住んでいたんです。幸子は、創太のことを凄く愛しているのですが、愛しているからこそ、彼がボロボロになる姿を見ることが出来ず、彼のボクシングの試合は一度も観たことが無いんです。解らないではないけど、好きな人が頑張っているのなら、苦しくても観てあげるべきだと私は思うのですが、そういう事が出来ない女性で、ある裏切りをしているんです。

 

この幸子、私は嫌いなタイプだったなぁ。好き好きと纏わりつきながら、彼が人生をかけているボクシングを認めないというのは、やっぱり自分勝手じゃないかと思うんです。本当に愛しているのなら、彼が好きなものも全てまとめて愛さなくちゃ。表面的な愛に見えてしまって、彼を好きな自分が好きなだけであって、本当に創太を愛してはいないと思ったんです。それに、大きな裏切りもしていたし、ちょっと酷い女性だなと思いました。

 

 

そんな状態の時に、創太に地下格闘技の誘いが舞い込みます。誘ってきた男・新堂は創太のファンだった人物で、地下格闘技の開催者なのかな?私、この新堂を演じている柳さん、好きなんです。「弱虫ペダル」で、超カッコ良くて、それから好きになりました。今回も、悪い奴に見えるけど、本当はイイ奴で、創太を応援している人物なんです。

 

ボクシングが出来なくなって、死んだようになっていた創太が、地下格闘技を始めて、活き活きして行く姿が、よく描かれていました。まるで”水を得た魚”のように、元気に泳ぎ回って、またも闘ってボロボロになったりするんですけど、表情が輝いているんです。観ていて、気持ち良くなりました。創太役の木幡さん、この変化は凄かった。素晴らしいです。

 

 

闘う世界でしか生きられない創太が、この後、どんな人生を歩むのか、ぜひ、観て欲しいと思いました。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。ちょっと懐かしい感じのストーリーですが、ベタな感じが厭らしさを感じさせず、気持ちよく観れると思います。私は気に入りました。主演の木幡さん、これからも観たいと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「生きててよかった」