「フタリノセカイ」を観てきました。
ストーリーは、
ユイとトランスジェンダーの真也は出会ってすぐに惹かれ合う。恋愛をし、いずれ結婚をして家庭をつくり、ともに人生を歩んでいきたいと願う2人だったが、現実には、そのためにひとつひとつクリアしていかなければならない課題が多くあった。時にすれ違い、別々の道を歩むことになった2人はやがて再びめぐり会う。そして愛を確かめ合った2人は、ある決断をする。
というお話です。
保育園に勤める今野ユイと実家の弁当屋を手伝っている小堀真也は、出会ってすぐに恋に落ちる。付き合い始めた2人は、将来結婚する約束を交わし、幸せな日々を過ごしていた。
真也には、ユイに伝えていないことがあった。それは、体は女性、心は男性のトランスジェンダーだということ。真也が時折見せる思い詰めた顔に不安を感じていたユイは、ある時、その理由を知る。結婚もできない、子どももできない。
子どもが大好きで家庭を持つことが夢だったユイは、真也と一緒にいるべきか否かを悩む。だが2人は、事実上の結婚をし、同棲生活をスタートさせた。
数年後。確かな愛を感じながらも、ユイは子どもや家庭を持つ夢を捨てきれずにいた。このまま真也と一緒にいていいのだろうか。そう思い悩むユイの気持ちに真也もまた気づいていた。真也はユイに別れを切り出し、2人は別々の道を歩むことになった。
ユイは、新しいパートナー・内田勇人と出会い、結婚する。一方、真也は友人・添田俊平と静かに暮らしていた。子どもを持つことに憧れていたユイは、妊活に励む。だが夫との間に子どもは出来なかった。
夫と気持ちが徐々にすれ違う日々のなか、真也と再会したユイは胸が高まる。実は、真也もユイのことを忘れられずにいたのだ。お互いの気持ちを確かめ合った2人は、再び一緒に生きることを選択する。そうして歩み始めたユイと真也は、ある決断をするのだった。(公式HPより)後は、映画を観てくださいね。
この映画、ちょっと驚くようなお話でした。最初は、普通に男女が出会って、普通の恋愛映画かと思うんです。でも、段々と違和感を感じていきます。真也の方が、ユイとの肉体的関係を結ぼうとしないんです。なんでかなー、EDなのかなぁーなんて思っていると、突然に、実は、身体は女なんだと告白されるんです。
映画の中では男性が演じているので、全く女だとは解らないのですが、女性がトランスジェンダーで、男性の恰好をしているのは、告白されなくても分かりそうな気がするのですがどうでしょうか。私は、友人に、元男性トランスジェンダーで、全て女性に変えた子がいますが、見た目は男でしたよ。それをホルモン注射と手術によって、段々と女性的な身体に変えていきましたが、やっぱりどうしても男性的な部分は残っていました。人にもよるのかしら。付き合って、結婚の約束をして、告白されるまで、全く気が付かないというのは、どうなんだろうなぁ。
ま、でもそういう展開になり、ユイは、幸せな家庭を持って子供を産むというのが夢だったので、真也とは、どうしても子供が作れないという事を思い悩みます。そして、やっぱり別れを選ぶんです。子供が欲しいのに作れないとなれば、それは悩むと思いますよ。この場合は、特に思ったと思います。たまたま、病気などで作れないというのとは違い、最初から、全く作れないという事が解っているんですから。ジェンダー差別ではなく、根本的に解決が出来ない問題ですからね。
そして、ユイは、全く別の人生を歩み、結婚をするのですが、子供が出来ないんです。夫は問題無いようですが、ユイに問題があるように見えました。子供が欲しいと言いながら、結婚する前に産婦人科で見て貰ったりしてなかったのかな。いつも思うんだけど、成人したくらいに必ず婦人科に行って、診察してもらうべきだと思います。女性には大切な事だから、婦人科に行くのを嫌がる人がいるけど、それは我慢して行くべきですよ。子供を作らなくても、ガンや筋腫のリスクがあるんだから、検査は行かないとね。そうすれば、子供が出来ないと悩む必要は無いし、早めに不妊治療も出来るんです。頭を切り替えないと。
子供が出来ないので、夫との仲も良く無くなり、悩んでいる時に、またも真也と出会ってしまうんです。ここで、色々ドロドロとあるんだけど、それは映画を観てください。不倫だとか、バタバタした後で、やっぱり二人は一緒にいる事を選びます。まぁ、ここまでは、恋愛映画なら、良くある事なんですけど、この後、凄い展開になります。え、そう来るの?って私は思いました。結構、斬新な考え方で、こんな事も、こういう時代だからあるのかなと思いました。私は、良い決断だとおもいましたよ。
トランスジェンダーを扱った映画では、ちょっと毛色が違うタイプの映画でした。多様性が求められる昨今、こんな人生もあるのかなと、その考え方を羨ましいと思いました。男女関係なく、色々な事を自由に考えて、家族と言うものを作っていくと言うのは、良いと思いました。だって、血が繋がっていたって、上手くいかない家族は沢山いるでしょ。それなら、もっと柔軟に考えて生きていくのもアリですよ。この映画は、その可能性を示してくれる内容でした。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。上映館が少ないし、映画としては、まだ練れていないというか、ちょっと素人っぽい部分があるのですが、この内容は、良い作品だと思いました。これから、何本か撮った後に、またこの系統の映画を撮ってみたら面白いんじゃないかなと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「フタリノセカイ」