「ジョゼと虎と魚たち(韓国版)」を観てきました。
ストーリーは、
大学卒業を控える青年ヨンソクは、道端に倒れている車椅子の女性に遭遇し、家まで送り届ける。足が不自由な彼女はジョゼと名乗り、祖母と2人きりで暮らしていた。本が大好きで独特の感性を持つジョゼに興味を抱いたヨンソクは、それ以来、度々彼女の家を訪れるようになるが・・・。
というお話です。
卒業を控えた大学生のヨンソクは、ある日、道端に倒れている車椅子の女性に遭遇する。彼女を家まで送り届けたヨンソクは、お礼に夕飯を振る舞われる。
足が不自由な彼女は祖母と二人で暮らしていた。ジョゼと名乗る彼女は本で知識を得ることが好きで、独特な感性をもっている。そんな自分だけの世界観をもつ魅力的なジョゼに、ヨンソクは段々と興味をもっていく。
時々ジョゼの家を訪れるようになったヨンソクは、ジョゼには親がいなく、養護施設から逃げ出し、おばあさんに拾われてから自分の世界に閉じこもっている事を知る。
その事実を知り、ジョゼへの想いを強くしたヨンソクは、大学の女友達のツテを頼って、市の補助金でジョゼの家の改装にこぎつける。だが、ヨンソクと女友達の親密そうな雰囲気を察したジョゼは彼を拒絶するのだった。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
韓国版の「ジョゼと虎と魚たち」です。内容は、邦画の実写版とほとんど同じでした。でも、もちろん国の違いがあるから、生活様式が違うし、考え方も違うので、雰囲気は違いました。邦画のジョゼは、両親が亡くなって、祖母と二人で暮らしていたと思うのですが、韓国版は、元々、親がいなくて養護施設育ちだったのが、逃げ出して、他人のお祖母さんに拾われて、一緒に住んでいるというものでした。
私、この映画の予告を観た時に驚いたのですが、アイロンで料理をしていたんです。え?アイロン?って思ったけど、アイロンをひっくり返して、その上で、焼き肉?スパム焼?をしていたんです。あれで焼けるんですかね。蒸気が出てくる穴に、詰まっちゃわないのかしら。私、それがすんごく不思議で、帰って来てアイロンを見てみたのですが、やっぱり焼けないような気がするんだけどなぁ。韓国のアイロンは違うのかしら。それとも、私の知らない調理器具なのかな?(笑)
突然の出会いだったけど、ヨンソクはジョゼが気になり、家を訪ねるようになります。彼女は、全然、家から出ようとせず、本を読み、空想を巡らせるだけの毎日を送っているんです。お祖母さんは年を取っているし、今後の事も考えて、お節介かと思ったけど、ヨンソクは、ボランティアの人たちに頼んで、国からの助成金などを取って、家の改装をしたりと、暮らしやすくしてあげるんです。
ジョゼの暮らしは楽になり、ヨンソクとも仲良くなって、段々とジョゼは明るくなっていきます。外に出る勇気も出て、行動的になっていくんです。でも、時間が経つにつれ、ヨンソクは就職活動が忙しくなり、ジョゼの傍にいられなくなります。邦画を観ているので、こうなっていくのは解ってはいるのですが、観ていて辛かったなぁ。あんなにしあわせな時を過ごしたのに、そこを過ぎると、それぞれの道に戻っていくというように見えて、仕方ないとは解っていても、辛かった。
邦画と違っていたのは、最後の方、二人とも、サバサバしているように見えました。邦画だと、妻夫木くんが泣くんですよ。あの解釈はそれぞれだと思うけど、彼女と居られなかった自分が情けないと思ってなのか、あの暮らしをしていく彼女が可愛そうなのか、そりゃ、学生が障害を持つ彼女の面倒を見ていくのは難しいですよ。稼ぎも無いし、全て親がかりでやってきたんですから。一気に現実を突きつけられる最後は、何とも言えない感じでした。
今回のジョゼは、お姉さんぽくて、ヨンソクをリードしているように見えました。邦画の時よりも、年齢が離れているように見えたかな。お祖母さんは、ほとんど喋らず、不思議な感じの人でした。
韓国版は、キャッキャしたようなところは無く、結構シビアに、ジョゼの方も、ヨンソクの方も描いており、ヨンソクは女教授と付き合っていたりと、色々、面白い部分もありました。よく出来ていて、楽しめましたよ。韓国版は、ちょっと大人の”ジョゼと虎と魚たち”という感じだったかな。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。既に邦画で知っていても、楽しめると思いました。それぞれの国の違いも良く表れていたと思います。邦画は20年も前の作品だけど、韓国版と比べてみても、それほど古いと感じないかなと思いました。どちらも良い作品です。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「ジョゼと虎と魚たち」