「老後の資金がありません!」お金の話はキツいかなと思ったけど、楽しくてスッキリする映画でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「老後の資金がありません!」を観てきました。

 

ストーリーは、

家計に無頓着な夫の章、フリーターの娘まゆみ、大学生の息子・勇人と暮らす平凡な主婦・後藤篤子は、ブランドバッグも我慢して、夫の給料と彼女がパートで稼いだお金をやり繰りし、コツコツと老後の資金を貯めてきた。しかし、亡くなった舅の葬式代、パートの突然の解雇、娘の結婚資金、さらには夫の会社が倒産と、節約して貯めた老後の資金を目減りさせる出来事が次々と降りかかる。そんな中、章の妹・志津子とのやりとりの中で、篤子は夫の母・芳乃を引き取ることを口走ってしまう。すると芳乃の奔放なお金の使い方で予期せぬ出費がかさみ、篤子はさらなる窮地に立たされてしまう。

というお話です。

 

 

主婦・後藤篤子は、困っていた。
家計は妻に任せきりの夫・章の給料と篤子がパートで稼いだお金をやりくりして、フリーターの娘・まゆみと、大学4年生の息子・勇人を育て上げた。節約をモットーに、自分に許した小さな贅沢と言えば、月謝5000円のヨガ教室程度。憧れのブランドバッグも我慢して、老後の資金をコツコツと貯めてきたはずなのに!

身の丈に合っていたはずの篤子の生活が、突如綻び始めたのだ。入院していた舅の今際の際に、章の妹・志津子から喪主を押しつけられ、葬儀代400万円近くを支払うことに。折しも、密かに正社員登用を期待していたパート先をリストラ。



 

なかなか次の仕事が見つからないところに、まゆみが結婚相手を連れて来た。年収150万円のバンドマン・琢磨は、地方実業家の御曹司につき、芸能人御用達の式場での盛大な披露宴を希望しているという。しかも費用は両家の折半で、最低でも300万円負担することに。

700万近くあった貯金があっという間に底をついてしまいそうな、後藤家大不況の中、章の会社がまさかの倒産!? 住宅ローン完済の当てにしていた退職金は当然0円。結婚30周年目前、夫婦そろって失職するハメに。



 

篤子の銭闘はなおも続く。金銭感覚が麻痺しそうになりながらも、自動車の売却やレンタルモップの解約など、家計のダウンサイジングを次々と断行。しかし篤子の努力もむなしく、出費はかさむばかりだ。いよいよ毎月9万円の姑・芳乃への仕送りさえ捻出できなくなった篤子は、志津子夫婦との話し合いの席で、芳乃を引き取ると口走ってしまう。

やむなく姑との同居がスタートするも、元・老舗和菓子屋女将は超がつくほどの浪費家だった!芳乃の豪快な金遣いに、貯金はいよいよ0円が目の前に迫る勢いになってきた頃、今度はいきなり「生前葬をする」と言い出した!? ありとあらゆるお金の問題に振り回されてきた篤子の我慢は、ついにピークに達する!! 果たして篤子は、この絶体絶命のピンチを切り抜けることができるのか?!(公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画は、キャストが凄かった。このキャストで人気が出ない訳が無いと思いました。ま、でも、内容がちょっとシブいので、若い人には観て貰えないかなぁ。だって、老後の事を言われてもって感じよね。途中で死ぬ可能性だって大きいのに。既に老後の人か、老後間近の方には、楽しめるし、面白いと思います。かくいう私も、老後間近なので、楽しめました。

 

確かに、この映画を観ると、40代くらいからお金の計画をしておかないと、老後の資金が足りませんって事になりかねませんよね。うーん、色々考えさせられました。私は、ぼんやりしているタイプなので、今を持って、まだ老後の資金の事なんて考えていませんでしたが、この映画で、2千万円が必要とかって言ってたけど、それで足りるのかしら。金融庁が資産したらしいけど、なんだか漠然と言われても解らないのよね。

 

この映画のように、子供にいくらかかるとか、夫の給料がいくらとか、そうやっていちいち計算してくれて画面に出れば、お金が減っていっているのが実感出来て、このまま年を取ったらお金が無くなるなぁと思えるのかもしれないですね。この映画で、ちょっと体験出来たのは良かったかもしれません。

 

 

姑の面倒を誰がみるとか、お金を誰が出すとか、そういうのって、兄妹がいると大変ですよね。私は一人っ子なので、喧嘩のしようが無いから良いけど、でも、やっぱり兄妹が居た方が、いざという時は頼りになるんじゃないかな。一人っ子だと、全部を一人でやらなくちゃいけないと思うので恐くなります。お金の問題だけじゃなくて、精神的に大丈夫なんだろうかと不安になるんです。お金は、後からどうにでも出来そうだけど、精神的に潰れてしまったら、どうしようもないですもん。

 

それにしても、この映画、面白かったな。いきなり、自分が失業、夫も失業、娘の結婚、舅の葬式、姑の引き取りと、一気に捲し立てる様に起こっていき、その上、事件もいくつか起きていくという、それこそ、ジェットコースタードラマというような展開で、天海さん演じる篤子は大変そうでした。夫の章が、もう少し頼りになれば良いんだと思うけど、お金に関して、無頓着なんですよ。こういう夫だと、奥さんも大変だろうなぁ。

 

 

そして夫の母親と暮らすことになり、その意識の違いにビックリなんです。老舗和菓子屋を営んでいた店の女将だった人なので、高級志向なんですよ。それは、娘にも引き継がれているようで、夫の妹の志津子も、いつも高級そうな服に、高級外車に乗っていて、篤子の家庭とは違うんです。志津子の家がこんなにお金持ちなら、兄の家が苦しそうなんだから、少し助けてあげるとかすれば良いのに。そういうのって、兄妹はダメなんですかね。

 

それにしても、この篤子と志津子のバトルは面白かったなぁ。さすが天海さんと若村さんでした。本当に上手いですよ。目が離せませんでしたもん。志津子の夫役をアリキリの石井さんが演じていて、最初は合わないんじゃないかと思ったのですが、観ていると、まるで妻の腰巾着のようで、後ろをついて歩いている感じが良かったです。夫と思わずに執事と思えば、ジャストフィットするんです。これ、良かったなぁ。(笑)

 

 

そしてやっぱりこれは言わなくちゃ。義母の芳乃を草笛光子さんが演じていて、やっぱり素晴らしかった。コメディエンヌとしても最高だし、感動させる演技も素敵なんです。私、以前に草笛さん主演の「ドライビング・ミス・デイジー」を観たのですが、これが素晴らしかったので、それ以来、大好きな女優さんなんです。その時は、市村さんがドライバー役で、二人の掛け合いは素晴らしかった。草笛さんのような、大女優さんには、これからも沢山映画に出て欲しいなぁ。画面が締まるし、周りの演技も一緒に照らされるんです。

 

大笑いして、ちょっと驚くような展開に、ほっこりしました。こんな生き方もあっても良いのかもしれませんね。色々と考えさせられる映画でした。お金の事だからどう描くのかと思ったけど、思っていたよりもえげつなくならずに、綺麗に解決出来ていたので、お見事と思いました。現実はこんなに上手くはいかないかもしれないけど、楽しめました。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。楽しめるし、ちょっと自分の未来を考えるきっかけになるし、お金の事も考えなくちゃって思えたので良かったです。でも、ちょっと、若い人にこの内容を押し付けるのはかわいそうかなと思いました。まだまだ夢が観たいでしょ。なので、30代も過ぎて、ちょっと安定して来られた方くらいから、観て欲しいかな。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「老後の資金がありません!」