「夢幻紳士 人形地獄」独特な高橋先生の世界を上手く作っていると思いました。でも、もう少しかなぁ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「夢幻紳士 人形地獄」を観てきました。

 

ストーリーは、

昭和初期の日本。他人の心を見ることができ、他人に自由に夢を見せることができる探偵・夢幻魔実也は、不思議な声に誘われて木箱から発見された少女・三島那由子に会いに行く。山奥の診療所で会った那由子はまるで人形のようにまったく反応がなかった。彼女の母親・ミツによると、那由子は奉公に出たまま数カ月間行方不明だったという。魔実也が那由子の心の中を見ると、彼女は奉公先の女主人・雛子に自らを人形と思い込む暗示をかけられていた。魔実也は那由子を助けるため、雛子たちを追い詰め、雛子を暗示で人形にするが・・・。

というお話です。

 

 

昭和初期の日本。帝都では有名な探偵・夢幻魔実也は他人の心を視たり、他人に自由に夢を見せる事ができ、その力を使って、幾つもの事件を解決に導いていた。

ある夏の終わり、魔実也は道端で聞いた不思議な声に誘われ、木箱から発見された少女・三島那由子に会いに行く。山奥の診療所で那由子に会うも、彼女は反応がなく、まるで人形の様だった。

那由子の母親ミツによると、奉公に出たまま数か月間行方不明だったという。『お願いします。あの子を助けてやって下さい』とミツに懇願されるが、魔実也は躊躇する。魔実也は過去に暗示に失敗し、一人の女性を廃人にしてしまったことがあったのだ。



 

そんな彼を追いかけてきたかつての依頼人・小堀や、村人を脅かす謎の犬男の出現により、魔実也は否が応でも那由子の心を視るはめになる。なんと那由子は、奉公先の女主人・雛子によって、自らを人形と思い込む暗示をかけられていた。なぜ人形だったのか。

那由子の暗示を解くべく、彼女の頭の中を覗き始めると、雛子の妨害が始まり・・・。(公式HPより)後は、映画を観てくださいね。

 

 

夢幻紳士が映画になると聞いて驚きました。昔から高橋葉介先生の漫画を読んでいて、夢幻紳士は映画化出来そうだなぁと思いながらも、そんな話は無かったので、映画サイトで見つけた時は、おおっ!と嬉しくなりました。

 

映画では、夢幻がイケメンの男性で、何となく私のイメージでは、大人とも子供とも見えるような男性のような感じでしたが、カッコ良かったです。不思議な力を持つ夢幻は、今回は、犬になると暗示をかけられた男や、人形になると暗示をかけられた少女を助けることになります。

 

 

箱に入った少女が見つかり、助け出すのですが、その少女は微動だにしないんです。話しかけても解らず、何の反応も無い。夢幻が少女の意識内部を探ると、どうも人形になるという暗示をかけられている事が解ってきます。この少女・那由子は、家族の為に仕事を探し、裕福な家のお嬢様の話し相手になるという仕事を見つけて、そこに奉公にあがったようでした。そこで暗示をかけられたらしい。

 

という事は、その女主人が関係している事が解ります。女主人の名前は雛子。裕福な家のお嬢様と思われていた彼女と、御付の女性は、女衒から逃げてきたようでした。御付の女・梅子は、女衒で喉を切られて声が出ないようです。雛子の特殊な能力を使い、二人で女衒を逃げて、お金を稼ぎ、隠れて暮らしているようでした。

 

雛子は警察に保護された那由子を取り返すべく、能力と手下を使って動き、また、那由子を手に入れてしまいます。夢幻は、能力を使って那由子を助けられるのですが、何故か、夢幻は、那由子の意識に入り込むことを拒みます。それには、深い理由があるのですが、それは映画で確認してください。

 

 

那由子自身も、雛子の所に行った時、楽しく暮らしており、お人形になりたいと本気で思ってしまったようでした。それは、雛子の策略なのですが、素直で可愛い那由子は、言われるがまま、従っていたんです。しかし・・・。あまり書けませんが、映画でこの部分も確認してくださいね。

 

原作の不思議な世界が広がっていて、私は面白かったです。でも原作を知らないと、あの雰囲気が解らないんじゃないかな。夢幻は、決して正義の味方ではなく、事件を解決する探偵なんです。そこが重要で、頼まれれば、力を使って助ける事もあるけど、あまりやりたがらない。それが夢幻なんです。まぁ、やりたくない理由がちゃんとあるんですけどね。

 

そして、夢幻の世界には、普通の人には見えない色々なものがあります。彼にしか解らない世界なので、そこにツッコミは入れないでください。この映画でも、紙風船は彼の世界にだけ存在していたのだと思います。

 

 

映画としては、ちょっと規模が小さいので、あまり万人に喜ばれるエンタメとしては出来上がっていないかもしれませんが、これ、深夜ドラマとかでやれば、もっと面白いんじゃないかな。夢幻も、もっと若くて少年の様でも良いと思います。というか、私のイメージが少年なんですよ。小さくて若いのに、生意気な口をきくというところが、また面白いんです。それに、あまり妖艶な女性というかオバサンに惑わされないところも、イイんだよなぁ。どんなに美しくて妖艶でも、騙されないんです。それが夢幻の良いところだけど、今回の映画では描かれていませんでした。

 

でも、クラウドファンディングを使って、自分の作りたいモノを作られた監督は素晴らしいと思います。皆さんで、色々なアイディアを出して、頑張って作られたんだなぁということが解るので、一概に批判は出来ません。こうやって頑張ってくださる映画人の方々を応援したいです。これからも頑張って欲しい。あ、私は、このクラウドファンディングには気がつきませんでしたが、他のいくつかの作品は応援させていただいています。これからも、少しづつだけど、応援したいと思っています。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。万人の方にはお薦め出来ないけど、高橋葉介先生を読んだことがある方には、観ていただきたいな。また違った味わいが出来ます。まだ、これから公開する映画館があるので、もし、お時間があったら、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「夢幻紳士 人形地獄」