「科捜研の女 劇場版」を観てきました。
ストーリーは、
京都・洛北医科大学で女性教授が転落死する事件が発生。科捜研のマリコたちは早速鑑定を開始するが、殺人の決定的な証拠は見つからず、自殺として処理されそうになる。そんな矢先、国内外の各地で同様の転落死が相次ぎ、京都府警は再捜査に乗り出す。やがて、捜査線上にある人物が浮かび上がり・・・。
というお話です。
京都・洛北医科大学で女性教授が転落死する事件が発生。科捜研のマリコたちは早速鑑定を開始するが、殺人の決定的な証拠は見つからず、自殺として処理されそうになる。そんな矢先、東京・ロンドン・トロントなどで同様に、科学者が高所から次々と飛び降りる連続変死事件が起きる。
犯罪であることを裏付ける物的証拠が出てこないために、どの事件も自殺として処理されそうになるが、京都府警科学捜査研究所の榊マリコと捜査一課の土門薫刑事、解剖医の風丘早月教授らは事件だとにらみ、独自に調べを進めていく。
やがて捜査線上に、未知の細菌を発見して国際的注目を浴びる天才科学者・加賀野亘が浮上する。しかし彼には完璧なアリバイがあった。彼のアリバイを崩そうと、無理に細菌を押収した京都府警に対して、加賀野はマスコミを使って攻撃してくる。しかし訴えはせずに和解に応じてきた。
実は、彼は”ダイエット菌”の研究をしており、まだ特許出願中で、公には菌の公表をしていなかった。今、訴えてダイエット菌と事件の関係が公表されてしまうと、特許や研究費の公的申請に問題が出てきてしまうからだろうと思われた。何かを隠していると感じた榊マリコは、被害者に付着していたダイエット菌を詳しく調べ始める。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
TVドラマの”科捜研の女”の劇場版を観てきました。私は、TVドラマの方を観たことが無いので、どんなもんかなぁと興味本位もあり行ってみたのです。TVの予告や案内などで、何となく人物の関係や、どんなドラマだという事は知っていました。
うーん、いつもこんな感じなのでしょうか。脚本が驚くほど都合よく出来てしまっており、あり得ない展開で驚いてしまいました。その上、主人公の榊マリコを演じている沢口靖子さんがあまりにもロボットのようで、それもビックリ。科学者で変人という設定なのでしょうが、棒読みの激しさに引いてしまいました。時々、演劇の舞台で、初めての役者さんがあんな感じなのですが、まさかそれを映画で観るとは・・・。あれが、このドラマの味なのでしょうか。私は、とても違和感を感じました。
最初の場面で、確かにマリコが変人なんだなというのは解りました。そして事件が起きると、直ぐに科捜研が出動して、調査を始めるのですが、死体を何となく眺めているようにしか見えないんですよ。確かに鑑識とは違うからと言われればそうなのですが、他のドラマや映画で似たようなものを見ているからなのか、不思議でした。
そして解剖医が解剖をして、そこで採取した組織や細胞を科学捜査をするんです。培養をしたり、化学反応を見たり、そこら辺は、そうだろうなぁという感じでした。やっと科学捜査を始めたと思ったら、警察と一緒に犯人捜しを始めるという展開をします。科学捜査研究をする部署じゃないの?人に会って捜査をするのは、警察の仕事じゃないの?と思ったけど、ドラマを面白くするためなのかしら。
それでね、謎が色々出てくるんだけど、このマリコ、酷いんですよ。何故か、周りが自分の親族や関係者ばかりなの。父親が科学捜査の偉い人みたいで、何か調べたいことがあると父親のコネを使って優先させ、次に元夫が警察庁の偉い人みたいで、そのコネを使って検査の許可を出してもらい、元見合い相手の解剖医に解剖をさせと、酷いでしょ。仕事なのに、自分の私生活の関係者を総動員して、それに関して、所長も文句を言わないっていうのが、あり得ないと思いました。仕事でしょ。まして、公的機関でしょ。私的関係者で仕事を回したら、上司とか、組織がめちゃくちゃになってしまいます。この部分は、酷い脚本だなと思いました。民間ならまだしも、公的機関ですよ。
そして、細菌学の教授が怪しいという事になっていくのですが、そんなに遠回りしなくても、着ていた衣服にその細菌が付いているんだから、関係者の誰かがやったのは直ぐに解かるよね。細菌が衣服に沢山つくことなんてあり得ないんだから。あまり詳しくは書けないけど、ちょっとこの細菌の使い方は、お粗末な感じがしました。大体、死の直前に電話を受けているという部分、どうしても納得が行きませんでした。
文句ばかりで申し訳ないのですが、ドラマを面白くしようとして、色々と考えたり、無駄な人物を出して誘導したりと、やってみたのだと思いますが、私は全てに??が付いてしまいました。1時間ドラマなら、これでも良いのかもしれませんが、映画だと不自然な展開が沢山ありましたよ。ラストにも、はぁ???という感じでした。
「天使の囀り」というホラー小説があるのですが、その小説のように、寄生虫が原因というなら納得出来るのですが、細菌で殺人は難しいでしょ。どう考えても無理があるなぁと思ってしまいました。これ、TVドラマを観ている方々は、これでも納得して楽しめるのかなぁ。
マリコも土門も年配者だけど、恋愛的な感じも醸し出していて、ちょっとこの年齢でどうなの?という気持ちになりました。年を取っても恋愛して良いんだけど、なんか、そこらの若者のようにドキドキして嫉妬するとかって止めてもらえないかな。イイ歳なんだから、大人の恋愛をして欲しいと思うんだけど。まぁ、マリコが変人だから、仕方ないのかな。
そうそう、一番気になった事思い出しました、沢口靖子さんって、なんで瞬きしないの?ずーっと大きな目をガッと見開いていて恐いんです。瞬きして欲しい。マジでロボットみたいに見えちゃって、怖かったです。
私は、この映画、うーん、お薦めしたくないけど、お薦めしておきます。何故なら、私はドラマを観ていなくて、この雰囲気を初めて観たので、とても違和感があったのですが、これが通常の事と思って観れるのなら、面白いのかもしれません。それに、私の年を取った両親もTVドラマを楽しく観ているので、娘が批判的な事を言うと悲しがるかも。(笑)年配の方には、解りやすくて良いのかもしれません。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「科捜研の女 劇場版」