「少年の君」中国の虐め問題を描き、少年少女の心の交流を美しく描いていました。感動作です。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「少年の君」を観てきました。

 

ストーリーは、

進学校に通う高校3年生の少女チェン・ニェンは、大学入試を控え、ひたすら参考書に向かい日々をやり過ごしていた。しかし、同級生がいじめを苦に飛び降り自殺を遂げ、チェン・ニェンが新たないじめの標的になってしまう。彼女の学費のため犯罪まがいの商売をしている母親以外に身寄りはなく、頼る人もいない。そんなある日、下校途中の彼女は集団暴行を受けている少年を目撃し、その少年シャオベイをとっさに救う。優等生と不良という対極的な存在でありながらも、それぞれ孤独を抱える2人は次第に心を通わせていく。

というお話です。

 

 

進学校に通う成績優秀な高校3年生のチェン・ニェン。全国統一大学入試(=高考)を控え殺伐とする校内で、ひたすら参考書に向かい息を潜め卒業までの日々をやり過ごしていた。

そんな中、同級生の女子生徒がクラスメイトのいじめを苦に、校舎から飛び降り自らの命を絶ってしまう。少女の死体に無遠慮に向けられる生徒たちのスマホのレンズ、その異様な光景に耐えきれなくなったチェン・ニェンは、遺体にそっと自分の上着をかけてやる。



 

しかし、そのことをきっかけに激しいいじめの矛先はチェン・ニェンへと向かうことに。彼女の学費のためと犯罪スレスレの商売に手を出している母親以外に身寄りはなく、頼る者もないチェン・ニェン。同級生たちの悪意は日増しに激しくなる。

ある日、下校途中の彼女は集団暴行を受けている少年を目撃し、とっさの判断で彼シャオベイを窮地から救う。辛く孤独な日々を送る優等生の少女と、ストリートに生きるしかなかった不良少年。二人の孤独な魂は、いつしか互いに引き合ってゆくのだが・・・。(公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、良い映画でした。中国映画です。大学を目指す高校生のお話で、学校で起きている凄惨な虐め問題を描いていました。日本の虐めも酷いけど、中国も負けず劣らず酷かったですねぇ。ここまでするかっていうくらい、酷かったです。

 

主人公のチェン・ニェンは成績優秀な女子生徒です。進学校なので、皆、一心不乱に勉強に打ち込んでいて、周りの生徒と、あまり関わりを持たないんです。チェンも同様に、自分の勉強で精一杯であり、周りに気を配っていませんでした。でも、ある日、クラスメイトが自殺をします。酷い虐めを受けていたらしく、チェンにも助けを求めていたのですが、見て見ない振りをしていたんです。しかし、学校の屋上から飛び降りた友人の死体を前に、同級生たちがスマホ片手に動画などを撮りまくっているのを見て、いたたまれなくなり、自分の上着を死体にかけてあげるんです。その日から、友人を虐めていた集団が、今度はチェンを標的にし、酷い虐めを始めるんです。

 

 

チェンは友人が自殺をした時に、警察官に何か困ったら、いつでも連絡しなさいと電話番号を教えられていて、虐めが酷くなりそうになり、直ぐに連絡をするんです。そして捜査をしてくれるのですが、相手の親が実力者で、注意喚起で停学だけ。一緒に大学受験はするので、結局、虐めは続いてしまうんです。

 

そんな時、たまたま、チェンが下校時に通りかかった場所で、酷い暴力を受けている少年シャオベイに出会います。ほおっておけずに、警察に通報しようとすると、チェンも捕まってしまうのですが、シャオベイが反撃をして助かります。

 

 

その日から、チェンをシャオベイが守り始めるんですね。でも、シャオベイは親に捨てられた浮浪児なので、チェンと並んで歩くと迷惑がかかると思い、離れた場所から彼女を見守るんです。素敵でしょ。チェンよりも年下の男の子なのに、遠くから見守っている姿がいじらしくて、何とも言えずに感動でした。

 

中国の虐めも壮絶だなぁと驚きました。日本も、実際は凄いみたいですよね。だって、川崎で虐めがエスカレートして殺しちゃったじゃないですか。それと同じ感じだったんです。本当に殺されそうになって、服も脱がされてという場面がありました。マジで酷かった。私が学生の頃は、ここまで酷い虐めって無かったと思うんですよね。虐めが無い訳じゃないけど、誰かをハブにするとか、意地悪を言うとかそれくらいで、しばらくすると別の人に移ったりして、一人を標的にする陰険な虐めって無かったと思うんだけど。

 

 

だから、オリンピックで話題になっている小山田さんがしていた「性的虐め」「排泄物を食べさせる」なんて、聞いて驚きました。それ、虐めじゃなくて虐待でしょ。人権を蹂躙してますよ。そんなことを、平気で虐めとか言っている事にビックリです。虐めじゃなくて犯罪ですよね。

 

丁度、この映画を観た後に、このニュースがあったので、日本も同じなんだと知りました。そして、警察が介入出来ないというのも問題ですね。中国は、この映画のエンディングで説明が入れてありましたが、虐め問題を重要視し、政府が取り組みを始めて法整備をしたそうです。監視や、色々な対策を考えて、今はやっているようですよ。日本だって、政府が取り組まないと、何も変わらないんじゃないのかな?

 

 

まぁ、このオリンピックの辞任問題で、例え有名になっても、昔、虐めをしていたことがバレれば、全てを失うという事を、皆、知りましたよね。今、もし虐めを受けている人がいたら、色々な証拠を集めて、手記も書いておいて、相手が有名になったら、それを週刊誌に売れば良いんですよ。あの秋篠宮眞子様の相手の小室さんも虐めをしていたんでしょ。虐められた人は、どんどん手記でも出せばよいのに。そういう事をすることによって、虐めをすると、大きなしっぺ返しが来るという事を誰もが知って、やらなくなるんじゃないの?

 

話を映画に戻しますが、この映画、主人公のチェンとシャオベイを演じてる俳優さん、本当に美しい二人でした。チェンを演じているチョウ・ドンユイさんって、何となく酒井若菜さんに似ているかなって思ったのですが、綺麗な顔をしているんです。シャオベイを演じているイー・ヤンチェンシーさんは、マジでカッコ良かったです。これから出てくる逸材だと思いますよ。中国では、既に大人気だそうです。お二人とも演技が上手くて、温かい感じが素晴らしかったです。

 

 

ネタバレ出来ないから、サスペンス部分には触れられないんです。後半に、ある事件が起きて、二人が追い詰められていくという部分があるのですが、そこは、とっても重要なので、書けないんです。でもね、只の虐め映画ではない、サスペンスあり、謎解きありで、面白いですよ。よく出来ているストーリーだと思いました。これ、日本でリメイクしたら、面白くなるだろうなぁと思いました。中国と日本の虐め問題の違いや、大学受験の問題などを描いてくれたら、比較も出来て面白いだろうと思います。日本でも、悲惨な事件が起こっているので、それを題材にして問題定義する必要もあるんじゃないかな。

 

そうそう、大学受験問題も描いていました。中国って、大学に入ることが凄く重要なんですね。日本も受験って騒ぐけど、こんなに大騒ぎするような事って無いでしょ。才能があれば、大学に行くよりも早くその勉強をした方が良いだろうし、引き籠っていたって大検を受けて大学に入ることも出来るし、それほど大学受験に大騒ぎって無いけど、中国は凄いみたいですね。受験が出来なければ人生が終わるみたいな感じの事を話していて、そんなに大変なんだなって知りました。

 

 

ああ、またも長くなってしまいました。この映画、本当に良かった。特に主役のお二人が最高だと思いました。こんな風に信頼出来る人に出会えたら、一生の宝でしょうね。彼らの未来は明るいんじゃないかなって思いました。私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。なんで、上映館が少ないのかなぁ。良い映画だと思うんだけど。もっと、沢山の人に観て欲しい映画だと思いました。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「少年の君」