「クルエラ」あのヴィランは悲しい過去を振払い復讐から立ち上がってきた女性です。カッコいいですよ。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「クルエラ」を観てきました。

 

ストーリーは、

70年代のロンドンに、デザイナーを志す少女エステラがやってくる。情熱と野心に燃える彼女は、デザイナーへの道を駆けあがるため切磋琢磨する。そしてカリスマ的ファッションデザイナーのバロネスとの出会いが、エステラの運命を大きく変えることとなる。

というお話です。

 

 

パンクムーブメントが吹き荒れる70年代のロンドン。母と二人で暮らしてきたエステラは子供の頃から変わった子で、学校へ行っても喧嘩ばかりして、あまりにも問題を起こすので、学校を退学させられてしまう。母親は、エステラを新しい学校へ行かせるためにロンドンへ向かっていた。母子家庭で金銭的な余裕が無いため、母親は、ある人物を頼って、ロンドンに向かったのだった。

 

母親が向かったのは、賑やかなパーティ会場。エステラは嬉しくなり、車の中にいるようにと言われていたのに、つい、外へ出てしまう。すると、海辺のバルコニーで母が誰かと話をしている。次の瞬間、母親は犬に襲われ、崖下の海へ転落し、亡くなってしまう。母を亡くしたエステルは、ロンドンの街を彷徨っていると、そこで孤児のジャスパーとホーレスに出会う。その日から、エステルは彼らと一緒に暮らし、成長して行く。

 

エステラは、反骨精神と独創的な才能を活かし、ファッション・デザイナーになることを決意する。するとジャスパーが、ロンドンで最も有名な百貨店リバティに偽の履歴書を送り、エステラはリバティに潜り込む事に成功。しかしマトモな仕事は貰えず、掃除ばかりやらされていた。ある日、リバティにロンドンの有名デザイナーバロネスがやってくる。そしてエステラの作ったディスプレイを評価し、彼女を自分のアトリエに雇う。

 

 

エステラは、バロネスの要望に応えようと頑張って努力を続けて行くのだが、バロネスが自分の母親の仇だと気が付き、復讐心を燃やし始める。そして、自分の才能とファッションの力で、名前を”クルエラ”と変えて復讐を進めて行くのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

あのクルエラの秘密が明かされるというので、凄く期待していて、観に行ってきました。面白かったですよ。ちょっと古い時代のお話でしたが、クルエラが、只の狂ったオバサンではないことが、よく解りました。マジで彼女は天才なんです。天才だからこそ人より極端にやってしまうので、あんな風なヴィランになってしまったという事が解りました。最初は、可愛い普通?の女の子なんですよ。

 

 

101匹わんちゃんでは、二人の子分、ジャスパーとホーレスがいたと思うのですが、あの二人は、クルエラの子分ではなく、一緒に育ってきた仲間だったんです。最初は、一人になっちゃった可哀想なエステラを、孤児の二人が仲間に入れてあげて、一緒に暮らすようになるので、本当は二人は彼女の恩人なんですよ。でも、お兄ちゃん二人は、とっても優しいので、クルエラのいう事を聞いてあげちゃうんです。そこら辺の関係も、映画の中で良く描かれていました。

 

復讐に燃えて、エステラはクルエラに変わっていくのですが、この”クルエラ”という名前は、子供の頃にエステルがあまりにも喧嘩をして、残酷な事をするので、母親が「”クルエラ”(残酷)な自分は出さずに、”エステル”のままでいてね。」とエステルに言った事から、エステラは自分を隠して、復讐をするのにクルエラという名前を使ったんです。よく考えられているよなぁと思いました。

 

 

このクルエラ、とっても変わっていて、天才的なセンスを持っているけど、平気で残酷なことが出来るんです。その性格は天性のものなので、母親に育てられて、随分と優しい女性に育ってきていたのに、母親が亡くなってしまってから、また荒っぽい事をするようになり、ジャスパーとホーレスと一緒に、泥棒をして生活をするようになっちゃうんです。でも、ジャスパーがファッションの世界に進む夢を持っているエステラを、マトモな世界に戻してやろうと考えて、リバティに履歴書を届けるんです。優しいお兄ちゃんよねぇ。

 

なので、この映画を観ていると、あのクルエラとは違う”クルエラ”が見えてきます。犬を飼っていて可愛がっているので、ダルメシアンの子供を誘拐しても、きっと、皮を剥いでコートにするなんて、本当はしないと思うんだけどね。きっと、ふざけているだけだと思うんだけど、どこかで変わったのかな?この映画のクルエラなら、ダルメシアンを殺したりしないと思うなぁ。

 

 

70年代のロンドンのお話ですが、エステルの描くファッション画は、素晴らしいデザインでした。この映画、ファッションを楽しむだけでも、凄く楽しめると思いました。だって、ドレスをふんわりさせるのに、英字新聞をくちゃくちゃにして入れているんです。そのディスプレイがとっても素敵なの。それで”バロネス”に認められるんですよ。そこから、エステルのファッション画が沢山出てくるんだけど、それが服になってマネキンに着せられると、もっと素晴らしいの。金のビーズ?のドレスは、本当に素敵だったなぁ。まぁ、そのビーズがどう変わるのかは、映画を観て確認してくださいね。このアイディアも面白いです。
 

そうそう、最後の最後まで観てくださいね。ちゃんと101匹わんちゃんのお話に続くようになっていますから。映画を良く観ていてください。あの101匹わんちゃんの人物の名前が所々に出てくることに気が付くと思います。あー、この人が繋がるのねって判ると、もっと面白いですよ。

 

 

この映画には、ダルメシアンじゃなくてミックスの子だと思うけど、可愛い犬が2匹出てきます。どちらの子も、凄く頭が良くて、よくしつけられていて、エステルの事をいつも心配してくっ付いている子と、ホーレスの相棒の子とが活躍します。この2匹がいないと、ストーリーが止まるくらいの勢いで活躍します。可愛かったなぁ。

 

今回もネタバレが出来ないから、一番書きたい部分を書けないんだけど、結構、深くてドロドロした部分もあるストーリーです。エステラは、悪役ではなく、被害者側だったということが、よく解る内容でした。だからこそ、もう、弱い被害者にはならないという決心から、あんなに強い女性になってヴィランとなったのでしょう。私は、クルエラ、好きですよ。ヴィランと言われるけど、カッコ良くて天才デザイナーの悪役なんて、他にいないじゃないですか。それに、あんなにドタバタするけど、結局は、誰も、動物も、殺してないんですよね。

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。私は、とっても好きなのですが、もっと悪役として極悪になって欲しいという期待をしている方には、ちょっと物足りないかもしれません。このクルエラは、人間として生きているので、極悪ではないんです。だけど、とても魅力的な女性でしたよ。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「クルエラ」