「ある用務員」を観てきました。
ストーリーは、
元暴力団員だった父を持つ深見は、父の兄弟分の娘・真島唯の見張りをするため、唯が通う高校で用務員として働いている。ある日、暴力団の抗争によって真島が殺害され、唯も命を狙われてしまう。戦場と化した学校から唯を救出するべく、深見は命がけの戦いに身を投じていく。
という内容です。
ある高校に通う真島唯は、暴力団の組長・真島の娘だ。真島組長は娘を心配し、高校の用務員として、自分が飼っている男を潜り込ませている。その用務員は深見と言い、父親は元暴力団員で、深見が子供の頃に、組の抗争によって殺されてしまう。父親を失くした深見は、真島に引き取られ、子供の頃から殺し屋としての訓練をされて、今は真島の娘のボディーガードとして生きていた。
用務員として高校で働きながら、唯のボディーガードとして彼女の身辺を見張っていたが、ある日、真島の組が日本での勢力を広げることを諦め、海外に進出しようと動き始める。しかし、真島組の下の組員たちは納得せず、抗争が勃発してしまう。
抗争により、殺されてしまった真島組長は、遺言として深見に唯を守って欲しいと言い残す。深見は学校に戻り、唯の元に急ぐのだが、既に唯の元には追手が迫っていた。真島の遺産を巡って争いが起こっており、貸金庫のキーは唯の生体認証らしく、彼女を生きたまま拉致しようとしているのだった。
学校内で襲われた唯は、幼馴染に守られ何とか逃げるが、幼馴染もやられてしまった。そこへ、深見が現れ、唯を救出するべく、戦い始める。その戦闘能力は素晴らしく、何人もの暗殺者を倒し、唯を守っていくのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。
うーん、この映画、ちょっと残念だったかなぁ。福士誠治さんが主演の、クライムアクション映画なんですけど、ストーリーが良くありがちな感じで、始まってすぐに読めちゃうんですよ。深見の父親が彼の目の前で殺され、深見を真島が連れて行くのですが、どう見ても、真島が一番悪い奴だよなぁと判っちゃうんです。もう少し脚本を練って欲しかったな。
真島の娘・唯のボディーガードとして、高校に用務員として潜り込んでいるのですが、どうみても怪しいんです。よくそんな感じで潜り込めたねって思いました。高校の用務員に、そんなに怪しい人がいたら親から苦情がくるでしょ。人が良さげなおじさんタイプじゃないと、高校だって雇わないと思うんだけどね。
一応、何故、唯が狙われることになるのかの理由付けはされます。なので、沢山の暗殺者が送り込まれて、唯を拉致ろうとするのは納得できるのですが、暗殺者たちがふざけてるのよね。強いボディーガードがいるという情報が入っていて暗殺者を送り込むなら、もう少し強くて無駄な動きが無いプロの殺し屋を送り込めばよいのに、アルバイトで殺し屋をやっているような奴らで、強くないんです。ちょっと、敵にがっかりでした。
この映画で、オオッと思った目玉は、本田という男を演じた前野さんかな。本田は、ある理由で真島の遺産を狙っているんだけど、一見、普通の電気屋さんみたいに見えるんです。でもね、極悪で超強い敵なんです。この本田が殺し屋を沢山雇って、唯を襲わせて、拉致ろうとするんですけど、本田一人でも十分に唯を拉致出来たんじゃないの?無駄な殺し屋はいらなかったような気がしました。本田役の前野さんの印象がとても強くて、その部分は面白かったです。
福士さんのアクションはカッコ良かったんだけど、主役と言いながら出番が少なくて、後半には少し増えるけど、それまでは、暴力団の抗争とか、回想シーンとかばかりで、あまり出てこないんです。セリフも少ないし、暗くて正面顔も少ないので、ちょっと残念でした。福士さんが主演と聞き、結構、楽しみに観に行ったんだけどな。
あ、そうそう「乱」の仲間の波岡さんも出演されていて、ちょっと嬉しくなりました。もう「乱」での活動はしてくれないのかしら。皆さん、お忙しそうですもんねぇ。舞台、良かったんですけど。また観たいです。
話を戻して、この映画「未体験ゾーンの映画たち2021」で上映されたらしいです。全然情報が無くて、ジャック&ベティで上映すると聞いて、初めて知りました。福士さんが主演だし、ちょっと面白そうかなぁなんて思って行ったのですが、”未体験ゾーン~”で上映されたという事で、何となく納得出来ました。良い部分もあるけど、やっぱりB級映画って感じでした。
私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。積極的にはお薦めしませんが、福士さんが好きで、笑いながら怒るおじさんっぽい前野さんを観たい方には、お薦めしたいかな。やっぱり、この映画の目玉は前野さんだよなぁ。こういう前野さん、好きだわぁ~。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。![]()
「ある用務員」




