「FUNNY BUNNY」(ファニーバニー)を観てきました。私は映画館で観たのですが、auスマートパスプレミアムの配信でも観れるようです。
ストーリーは、
自称小説家の剣持聡と親友の漆原聡は、ウサギの着ぐるみに身を包んで区立図書館へ向かう。彼らの目的は、図書館を襲撃することだった。数年後、もう1つの事件である「ラジオ局電波ジャック」が起きる。やがて、2つの事件に隠された謎と悲しい真実が明らかになる。
というお話です。
剣持は、友人の漆原とある相談をしている。二人はタクシーに乗り込み、図書館へ向かって欲しいと話すが、タクシーの運転手は酷く荒い運転をする。剣持は運転手に話しかけ、あっという間に運転手は剣持に絡め取られて、まるで剣持の信者となってしまう。
図書館に着いた二人は、ウサギの着ぐるみを被り、図書館へ入っていく。この図書館に「強盗」しに現れたのだ。二人の愛くるしいうさぎの目的は「絶対借りられない本」を見つけること。
はぁ!?閉館した図書館で司書と客を縛り上げ、本を探し始める二人だったが、あっという間に形勢は逆転し、反対に捕らえられてしまう剣持と漆原。観念した二人組・剣持と漆原から事の真意が明かされる。「絶対に借りられない本の中に、宝の地図が隠されている」。そこに秘められた驚愕の真実とは!?
月日は流れ、中華飯店「再見」で待ち合わせをした五人。図書館事件で出会った5人だ。彼らは剣持に絡め取られ、またしてもとんでもないミッションをするハメに。それはラジオ局を「襲撃」し「電波」を盗むことらしい。
剣持から語られたのは、まったく売れなかったバンドと幻の名曲に秘められた哀しい真実。果たして無事にクリアできるのか? DJブースのマイク前に立つバンドによる、最後の曲が流れ始める。(公式HPより)
後は、映画を観てくださいね。
この映画、私は好きだったなぁ~。うーん、またも中川さんのファンになってしまいました。この中川さんが演じている剣持っていうキャラクター、面白いし、いくらでも話しが続けられそうな感じだなぁ~と思ってしまいました。これ、シリーズ化して欲しいくらいです。
飯塚監督の舞台であり小説の「FANNY BUNNY」を映画にしたそうです。”図書館襲撃事件”と”ラジオ局電波ジャック事件”の2つが描かれているのですが、それ以外にもあるのかしら。原作を読んでいないので、解らないけど、剣持という、こんな頼もしいキャラが主人公で、裏の主人公は岡山さんが演じる漆原なんだと思うんです。漆原がイイ働きをするんですよ。彼がいるからこそ、この映画は、ビシッと締まる感じなんです。そこの塩梅が上手いんです。なので、もし、他のエピソードもあるのなら、もっとこのコンビ+絡まれ仲間で、話しが観たいなぁと思いました。
図書館を襲撃する時、何故かウサギの着ぐるみの頭を被っていくんだけど、これ、ちゃんと最後の最後まで見ると、どうしてウサギだったのかということも解り、笑えましたよ。色々、不思議な事があるんだけど、ちゃんと最後までに回収されるので、安心して観ていてください。理由は解りますから。
映画では2つの事件を描いているのですが、事件的な繋がりは無いので、イマイチ、オムニバス的に見えてしまうんです。それならどちらか1話だけを2時間ドラマにすれば良いじゃんって思ったんだけど、それにしては、話しの内容が短いので、それも出来ないんですよねぇ。だから2つの事件になったと思うんだけど、それだったら、シリーズ化して、TVシリーズとかで出来なかったのかしら。
話しとしては、ちょっと聞いたことがあるような内容なんだけど、剣持と漆原の二人が、それを解決する方法が今までに観たこと無いような事なので面白いんですね。このコンビがとても良いので、映画だけだと勿体ないんですよ。ホント、もっと観たいと思ったもん。
苦しんでいる人を見抜くことが出来る剣持は、そのまま見過ごすことが出来ずに、助けてあげようとするんです。それは、学生の頃に友人が苦しんでいた事を見つけられず、助けられなかったからなんですけど、それは、特殊能力がある訳ではなく、小説家という仕事柄、人を観察する目が鋭いのでしょうね。いつも剣持は想像力を持とうと言っているのですが、そうなんですよ、想像力をいつも頭の中に持っていれば、苦しみって、見分けることが出来るんですよね。それを見て見ない振りをするのか、助けに行くのか、それは個人の違いだけど、またも中川さん演じる剣持は、ヒーローとして助ける方に周っていました。(中川さんは、「砕け散るところを見せてあげる」でもヒーローだったので。)
そりゃ、苦しそうなら助けてあげたくなるよね。私だってそうだもん。でも、実際に助けようと思うと、どうしたら良いのか。どうしてあげるのが相手の為になるのかは、簡単には解りません。自分が口を出すことで、もっと酷い状況になってしまう事もあるだろうし、本当に難しいと思います。
そういう事から考えると、剣持と漆原は、助け方がイイのよねぇ。上手いんですよ。ネタバレになるから書けないけど、でも、うーん、、カッコ良くて、面白かったです。あのイケメン顔で、イケてるファッションで、図書館強盗って、それだけでも笑っちゃうんだけど、楽しかったなぁ。中川さんと岡山さんのバランスが良くて、私も混ぜて欲しいよぉ~って思っちゃった。犯罪ギリギリか、ちょっと犯罪になっちゃっているけど、それでも成功させる二人は凄いと思いました。
図書館の襲撃で出会った図書館司書や客たちは、次の襲撃では仲間になっているんです。この剣持の口が上手すぎて、みーんな、彼の話しに飲み込まれちゃうんです。彼は、自称小説家と言っているのですが、本当かどうかは、全く解りません。”オレの本は売れない”と言っていたので、出版はされているのかなと思います。なので、口が上手いんですよねぇ。彼に滔々と語られると、何となく彼が言っている事が正しいことだと思えてしまい、みーんな頷いちゃうんだと思うんですよ。漆原が、お前は、宗教家になれば良いというセリフがあるのですが、私もそう思いました。きっと信者がいっぱい出来ちゃいそうでしたもん。
私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。ちょっと話しの物足りなさを感じるかもしれませんが、それって、1本の映画なのに、話しが2つに分かれているから、そんな気持ちがするかもしれません。途中で切れている気持ちがするからです。でも、これから続いて行くってことで、その中の2話だと思えば、面白いでしょ。楽しめると思います。主役コンビがとっても魅力的なので、そこを観て欲しいです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「FUNNY BUNNY」