「JUNK HEAD」を観てきました。
ストーリーは、
環境破壊が進み、地上はもはや人間が住めないほど汚染された。人類は地下開発のための労働力として人工生命体マリガンを創造するが、自我に目覚めたマリガンが反乱を起こし地下を乗っ取ってしまう。それから1600年後。遺伝子操作で永遠に近い命を手に入れた人類は、その代償として生殖能力を失った。絶滅の危機に陥った人類は、地下で独自に進化を遂げたマリガンの調査を開始。政府が募集した地下調査員に名乗りをあげたダンス講師は、調査中に死と隣り合わせになったことで命を実感し、マリガンたちと協力して人類再生の道を探る。
というお話です。
環境破壊が止まらず、もはや地上は住めないほど汚染された。人類は地下開発を目指し、その労働力として人工生命体マリガンを創造する。ところが、自我に目覚めたマリガンが人類に反乱、地下を乗っ取ってしまう。
それから1600年、遺伝子操作により永遠と言える命を得た人類は、その代償として生殖能力を失った。そんな人類に新種のウイルスが襲いかかり、人口の30%が失われる。絶滅の危機に瀕した人類は、独自に進化していたマリガンの調査を開始する。マリガンの調査をすることが、人類を助ける鍵になると考えたからだった。政府が募集した地下調査員に、生徒が激減したダンス講師のパートンが名乗りを上げる。
政府機関から調査の説明を受けて、地下へと降りるエレベーターに行き、下り始めるが、途中で爆発して落ちてしまう。パートンは、身体がバラバラとなり、スクラップを拾いに来たマリガンに頭だけを拾われて、ドクター・ルーチーと呼ばれるマリガンの所へ連れていかれる。
ドクターは、パートンの頭のケースを取り外し、中の人間の記憶を持った頭を、白い顔の子供のような義体に移し替える。そしてドクターは3バカ兄弟に、彼は神だと教える。地下のマリガンにとって、自分たちを作ったとする人間は神にも等しいのだった。
地下で生活を始めたパートンだったが、直ぐに狂暴な怪物などに襲われ、またも地下深くに落ちてしまう。そして今度も壊れてしまい、またも新しい身体に移し替えられてしまう。何度も〈死〉と隣り合わせになることで命を実感したパートンは、マリガンたちと協力をして人類再生の道を探り始める。マリガンとは一体何なのか。怪物もマリガンも、どこか同じような形成をしており、元々は同じモノから生まれたのではないのか。とすると、地下で、創生と同じことが行われたのではないのか・・・。後は、映画を観てくださいね。
この映画、面白かった。映像が凄かったです。ストーリーとしては、まだ途中のような終わり方だったけど、その世界観が素晴らしいんです。この作品を作ったのは、堀貴秀監督。たった一人で7年程かけて作り上げたらしいのです。クラウドファンディングで製作費を集めていたらしいのですが、失敗して、自主制作したそうなんです。そして、海外の映画祭で沢山の賞を受賞し、日本に凱旋上映だという事なんです。
こんなに凄い作品なのに、日本の映画会社が誰も声をかけず、上映に至らなかったというのは、日本の映画会社に見る目が無いということですよね。海外では凄い評価をされて、日本よりも有名になっているのに、日本では、制作から5年経って、やっと上映って、何なんですかっ!もう、怒りしかないでしょ。海外で受賞してから日本の映画会社が配給したって事でしょ。みっともないですよね。自分たちで見る目が無いって事を証明しているようなもんです。
そんな映画会社が集まって、日本アカデミー賞だなんて、ちゃんちゃらおかしいでしょ。そういう事を恥ずかしいって思わない時点で、もう、日本の映画に未来が無いなぁ~なんて思ってしまう。でも、イマドキ、映画会社なんて通さなくても、YouTubeで話題になり、長編映画を作って、ミニシアターと直接、上映契約を結べば良いのかな。大手の映画会社を無視しても、映画が公開出来るようなやり方があるなら、色々な映画を公開して欲しいですね。
環境破壊が進んで、既に人間社会が崩れてしまった世界。まるで地球の未来を見ているようです。そんな世界では人間の滅亡が始まっていました。そんな時、1600年も前に人間が作った人工生命体が、地下で進化を続けている事を知って、調査に向かいます。
地下で進化していたマリガンという人工生命体ですが、人間の成分を元に作られたんじゃないかなっていう感じの生物でした。炭素、酸素、水素、他、で構築し、遺伝子を与えたんじゃないかな。だから、人型になっていたり、動物型や爬虫類型など、色々な姿形で、知能も持つ者と持たない者がいるようでした。本能だけの者は、人型のマリガンを食べたりしていたのかなと思いました。
この世界の地下で見る生物は、どれも地球での進化論のように進化しているように見えました。這っていた爬虫類が立ち上がり、しっぽが消えて、道具を使うようになったという感じかしら。この映画の中に出てくる怪物を1体づつ見ると、こんな風に進化しているのかぁと感心するほどでした。
そんな想像をしながら観ていると、本当に面白いストーリーで、このマリガンが、地球の人類の起源なのかもしれないなんて思えてしまうほどのお話でした。自分の未来にも過去にもなれるような作品で、環境破壊しちゃって、人間が進化したとしても、不老不死などになってはいけないし、生殖能力も失くしてはいけない。それに、もし、自分たちがマリガンの子孫だとしても、今は人間として生きているのだから、今度こそ環境破壊をしないようにしなくちゃねって思いました。
そう、この映画を観ているだけで、限りある命を持っている自分たちは幸せなんだなぁなんて思っちゃうし、自分たちの未来を作るために環境破壊は止めようって思ってしまいました。とても魅力的なストップモーションアニメで、これ、マジで塗装業している人が作ったのかと思って、驚きでした。
私は、この映画、超!超!超!お薦めしたいと思います。不思議な映画で、何だか分からないけど、惹かれる映画だと思います。私はパートンの小さな義体が好きなんだけどね。一番魅力的なキャラクターは、3バカ兄弟かな。おバカなんだけど、最恐、いや最強なのよ。可愛いですよ。ああー、このキャラクターたちのフィギュアとか発売されないかなぁ。キモ可愛くて、飾りたいなぁ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「JUNK HEAD」