「21BRIDGES/21ブリッジ」チャドウィックの刑事ドラマは迫力と謎が満載の傑作でした! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「21BRIDGES」の試写会に行ってきました。Fan’s Voice独占最速試写会でした。(@fansvoicejp) 上映後に佐々木成三さん(元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課)のトークショーがありました。

 

ストーリーは、

マンハッタン島で強盗事件が発生し、銃撃戦の末に警察官8人が殺害された。捜査に乗り出したのは、警察官だった父を殺された過去を持つデイビス刑事。マンハッタンを全面封鎖して犯人の行方を追うが、事件の真相に迫るうちに思わぬ事実が浮かび上がる。孤立無援となったデイビス刑事は、事件の裏に潜むニューヨークの闇に立ち向かうが・・・。

というお話です。

 

 

ある殉職した警官の葬儀。悲しみに満ちた教会で、その息子である13歳の少年は涙を流しながら、神父の言葉を胸に刻み込んでいた。「良心に従うこと。善悪の判断を他人に左右されないこと。この残酷な世界で、正しい道を歩むことを」。

19年後。かつての少年、アンドレ・デイビス刑事は、ニューヨーク市警(NYPD)の殺人課で忙しい日々を過ごしていた。彼は優秀な刑事だったが、同時に問題視される存在でもあった。容赦ない捜査で知られる彼は、過去に警察官を殺した犯人を射殺したことで、同僚たちからも距離を置かれていたのだ。内務調査では、職務で発砲に及んだ正当性を追及されるが、アンドレは「正義の代価だ」と主張する。アンドレの自宅には、尊敬する亡き父親の遺影が大切に飾ってある。年老いた母親は、最愛の夫を突然奪われた痛手をずっと引きずっている。アンドレは素晴らしい刑事だった父親に追いつこうと必死だった。



 

ある日、午前0時13分 真夜中のニューヨークで事件が発生する。退役軍人のマイケルとレイは、ブルックリンの店のワイナリーに隠されているコカインを盗み出す仕事を請負っていた。しかしその場にあったのは、彼らが想定していた量の10倍にもなる300キログラムの大量のコカインだった。「何かおかしい、ヤバすぎる」と、頭の切れるマイケルは不審に思ったが、その矢先、突然警官隊が突入。激しい銃撃戦となり、慌てたレイは警察官たちを射殺してしまう。マイケルは軽率なレイを怒鳴りつけるが、もはや彼ら強盗2人組は約50キログラムのコカインだけ手にして、その場から逃走するしか道はなかった。

結局、7人の警察官が殺害され、さらに1人が瀕死の重傷。凄惨な事件現場にやってきたアンドレは、犠牲になった仲間たちを見つめる。遺体の中には警察学校の同窓生もいた。NYPD85分署のマッケナ署長は、アンドレに本件の捜査に当たるように命じる。そして優秀でタフな女性、麻薬取締班のフランキー・バーンズ刑事とチームを組むことになった。



 

フランキーと捜査を開始したアンドレは、大胆な作戦に出た。事件に介入してきたFBIや市当局の許可を取り付け、マンハッタン島に掛かる21の橋すべてをはじめ、川やトンネル、列車など、島全域を封鎖することを発令したのだ。ただし時間は午前5時まで。夜明けまでにはマイケルとレイの居場所を突き止め、逮捕しなければならない。

一方、マイケルとレイは連絡係のトリアノ・ブッシュを脅し、裏仕事の依頼主の紹介で、麻薬の換金を請け負うスーダン人のアディのもとに向かった。そしてアディから現金と偽の身分証明書を得て、マイアミに高飛びしようと試みる。しかし、まもなくアディのアジトにもなぜかNYPDの警官隊が駆けつけ、ドア越しの銃撃戦となる。いきなり目を撃たれたアディは死に際に、謎のUSBとパスワードをマイケルとレイに託した。「奴らのUSBだ、“クールハンド”」と言い残して。



 

アンドレは、マイケルとレイの逃走を手助けした連絡係ブッシュの居場所を突き止め現場のクラブへ急行するが、既に市警の警察官が早まって彼を射殺していた。その最中、無線連絡でマイケルとレイの居場所がわかったとの知らせが入る。

アンドレとフランキーは、逃げるマイケルとレイを追い詰めていく。ある食肉工場の中で、アンドレはレイを射殺。一方、マイケルはフランキーを人質に取り、アンドレと対峙する。アンドレは、マイケルの聡明さを見抜いていた。「何もかもが怪しいんだ」彼から襲撃時の話とUSBの話を聞き、どうやら表向きの事件とはまったく別の陰謀があることを悟る。

この事件にまつわる、NYPD85分署の動きのすべてに疑問を持ち始めたアンドレ。なぜそもそも警察官たちが、大量のコカインを保管しているワイナリーに現われたのか?またなぜ、逃走犯であるマイケルとレイと同じく、警察官たちが麻薬の換金を行うアディのアジトにも向かっていたのか?封鎖解除まであと数時間。果たしてアンドレは驚愕の真実にたどり着くことができるのか!?(公式HPより) 後は、映画を観てくださいね。


 

この映画、面白かった!最初は、普通の警察モノかと思ったけど、観ている内に、視点が変わってくるんです。最初は、もちろん、悪い奴が強盗して銃撃戦になって、警察官が殺されたので、その復讐戦だぞっていう、良くある内容に見えるんだけど、変わってくるんですよ。

 

主人公のアンドレですが、お父さんも警察官で殉職したという、生粋の正義感の強い警察官なんです。とても頭が良く、優秀な警察官なのですが、頑張り過ぎちゃっていて、犯人を射殺することも多く、警察内では問題視されているんです。でも、悪い事は一切していません。

 

そんな彼が、レストランに隠してあったコカインの強奪犯捜査に乗り出します。仲間の警察官を8人も殺した犯人を追い詰めて行くのですが、違和感が凄くあるんです。もちろん捜査をしているアンドレもおかしいなぁと思っているのですが、観ている観客も違和感があるんですよねぇ。それが何かとはっきり解らないのですが、何かおかしいんです。それが、段々と解明されていくというのが、凄く面白いんです。

 

 

この映画がよく出来ていると思うのは、最初は、警察目線でだけで事件を追っているのに、ある部分から犯人の目線になり、心理描写も入ってくると、あれ?この犯人たち、こんな大事をしでかすような人間じゃないなという事が解るんです。本当にコソ泥なんですよ。それが、こんな事件になり、警察官を殺してしまって、慌てる様子が描かれるんです。そこから、この事件、何かおかしいなぁと思い始めると、最初の警察官の現れ方とか、攻撃の仕方がおかしかったことに気が付き始めるんです。うーん、唸りました。

 

警察側と犯人側を描いて行き、とうとうアンドレが犯人のマイケルと対峙することになると、お互いが持っていた違和感が何だったのかが解明されるという感じでした。おおっ、そうなるのかと、スッとそれまでの違和感の辻褄が合っていきました。おもしろかったなぁ。

 

 

マンハッタン島の21ブリッジとトンネルなどを封鎖するのですが、日本ではレインボーブリッジを封鎖するだけでも大騒ぎだったのに、21個も橋を封鎖なんて出来ないでしょうねぇ。元警察官の佐々木さんも、日本では無理でしょうねとおっしゃっていました。アメリカならではのお話だそうです。

 

チャドウィック・ボーズマン、まじでカッコイイんですよ。もー、頭脳明晰で、正義を貫こうとする姿は、キャ~って感じなんです。小っちゃくなって、ポケットに入れて欲しいくらいだわっ!ジャマって言われて、捨てられそうだけどっ!(笑) この映画、彼の主演作最後の作品だそうです。確かに、ブラックパンサーの時よりも痩せているような気がして、ちょっと気になるけど、カッコ良さは変わりません。

 

 

映画の後に、元警察官の方がいらして、映画ジャーナリストの立田さんとお話をしてくださったのですが、この映画、警察官の方が観ても、面白い映画だとおっしゃっていました。やっぱり、警察官の方が観ると、そんなことをしないというような捜査や、銃の撃ち方など、色々なツッコミどころが満載の映画が沢山あるのだそうです。でも、この映画は、結構、現実的で、面白いという事でした。

 

お話の中で、警察官の方たちも、映画とかを観て、カッコイイと思うと真似したりするんですって。銃は正面に構えなきゃいけないんだけど、映画の真似して斜に構えたりして上司に怒られたり、あるんだそうですよ。踊る大捜査線が流行った時は、青島刑事のジャケットを買った人がいたり、佐々木さんはアンフェアを観てトレンチコートを購入したそうです。なんか、警察官っていうと、ちょっと壁があるように思うけど、そんなお話を聞くと、とても親近感が湧きますよね。私たちを守ってくださる警察官ですから、信頼しないとと思うけど、この映画を観ると、ちょっと怖くなるかもしれません。(笑)

 

 

私は、この映画、超!超!お薦めしたいと思います。最後のチャドウィック・ボーズマン作品としては、凄く楽しめる作品だと思います。もう、活躍する彼が観れないかと思うと、本当に悲しいですが、この映画を堪能して欲しい。凄い展開をして行きますので、色々な場面を見逃さないでください。沢山の伏線が貼ってあります。そして、それを全て最後に回収しますので、瞬きしていられませんよ。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「21BRIDGES」