【フランス映画祭】「FUNAN フナン」クメールルージュをしる導入編と思うと解りやすいかも。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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【フランス映画祭】「FUNAN フナン」を観てきました。

 

ストーリーは、

1975年4月のカンボジア。武装組織クメール・ルージュによるプノンペン制圧のニュースを境に、多くの住民が強制労働のため農村に送られる。一家で農村へ移動する道中、チョウは息子のソヴァンと離れ離れになってしまう。農村での苛酷な労働や理不尽な扱いは、彼女と夫クン、そして共に生活する家族を追い詰めていくが、最愛の息子を取り戻すためチョウは何があってもあきらめずに生き延びていく。

というお話です。

 

 

カンボジア、1975年4月。武装組織クメール・ルージュによるプノンペン制圧のニュースを境に、多くの住民が強制労働のため農村に送られる。

 

一家で農村へ移動する道中、息子ソヴァンと離れ離れになってしまった母親のチョウ。息子とはぐれたので探しに行くというと、他の町で保護するから、その内会えるからと言われ、離されてしまう。

 

 

農村での革命組織(オンカー)の監視による過酷な労働や理不尽な扱いは、彼女と夫クンを、そして共に生活する家族を一人、また一人と追い詰めていく。しかし、チョウは決して諦めない。生き延びて、最愛の息子を取り戻すため。そして、4年の歳月が流れて・・・。後は、映画を観て下さいね。

 

ドゥニ・ドゥー監督の母親が体験した話を映画にされたそうです。クメール・ルージュと言えば、残酷な話しか聞いたことがありませんが、ドゥニ監督も、子供の頃は全く興味が無くて、どうでも良い存在だったと言いますが、自分の故郷を見てみるということで父親とカンボジアに行ってみると、そこには悲惨な風景が広がっており、驚いたそうです。

 

 

自分はフランスで生まれたそうですが、監督の兄は、この映画の通り、カンボジアで生まれ10 歳くらいのかーbb、クメール・ルージュ」に翻弄されて、父親母親と離れ、辛い日々を過ごしたそうです。恐いですよね。だって、普通の生活をしていたら、突然に武装組織が現れて、警報が鳴ったと思ったら直ぐに歩かされて、落した物を拾っていたら両親と別れてしまい、全く違う収容所に連れて行かれ、労働を強いられるんですから。観ていて、本当に恐ろしくなりました。

 

でも、クメールルージュの真実というのであれば、「消えた絵」という映画を観るべきだと思いました。そちらはカンボジア在住の方が、経験したクメールルージュに関しての悲劇を映画化しており、この映画、クレイアニメなのですが、あまりにも残酷な現実を描いていて、アニメでないと描けなかったような内容なんです。その映画を観た時は、ショックで立ち上がれないほどの衝撃でした。でも、この映画は誰もが見易いような映画で、クメールルージュを知る導入としては、見やすいかもしれません。でもラブストーリーとしたら、この映画、最高でした。

 

 

主人公であるチョウは、息子と再会出来るまでは絶対に死なないと誓い、何があっても、その度に対処をし、夫が何処かに労働に連れて行かれても、文句は言えずに、一人で息子の事を思いながら、再会を夢見て、労働に従事します。でも、あまりにも酷い労働がチョウを弱らせていきます。でも、そんな時に、監視の女がチョウをこっそり助けてくれます。

 

 

助けてくれた女は、チョウの夫が助けた女性で、過去には酷い言葉を浴びせたりしていたのですが、助けられた後は、チョウに食べ物を運ぶようになり、色々な面で変わって行きます。でも、もちろん、そんな事でチョウが助かる訳では無く、一時しのぎなのですが、それでも、彼女の命は長らえました。

 

クメールルージュは、4年ほどでベトナム軍に撃退されたようですが、彼らには心の傷が残り、犠牲者は心の傷により心を病んだ人も多かったようです。こんな酷い内戦は、もう二度と起こらないことを祈りたいと思いました。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。アニメにより、その悲劇を良く描いていたと思います。実写だと表現しにくい様な、残酷な仕打ちも、アニメだからこそ描けたと思うし、そんな辛い現実を生き抜いて、今も生きている方々がいると言う事が、希望になると思いました。日本公開は、12月25日です。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「FUNAN フナン」