【フランス映画祭】「GOGO 94歳の小学生」を観てきました。
ちょっと最初に映画祭での事を書かせていただきます。映画が始まる前に、フランス映画祭の映画選定アドバイザーという女性が映画の解説をしてくださるのですが、この映画の時、主人公の”ゴゴ”の名前を”ゴーゴー”と言い続けていたんです。確かにチラシや宣伝などのロゴを読むとGOGO=ゴーゴーなのですが、映画を観れば、誰もが”ゴゴ”と呼んでいます。字幕でしたが、名前の発音くらいは原語で解ります。
という事は、選定をしながらも映画を観ていないのかと思いました。観ていれば間違える事は無いのに、選定するのに映画を観て内容を精査していないという事がバレてしまっているんです。ホント、こういうの辞めて欲しい。片手間に選定とかされたくないんです。観に来る人をなめるのもいい加減にして欲しい。この映画は、素晴らしいドキュメンタリーなのに、最初にそんな解説をされてしまって、観ていて腹が立ちました。主人公の呼び名を間違えるなんて言語道断でしょ。たまたまなら何度も間違えないですよね。映画で一番大切なタイトルと名前を間違えるなんて、本当に今後は辞めてください。
ドキュメンタリー映画なので内容は、
プリシラ・ステナイは、3人の子供、22人の孫、52人のひ孫に恵まれ、ケニアの小さな村で助産師として暮らしてきた。皆から“ゴゴ”(カレンジン語で“おばあちゃん”)と呼ばれる人気者だ。
ある時、彼女は学齢期のひ孫娘たちが学校に通っていないことに気づく。自らが幼少期に勉強を許されなかったこともあり、教育の大切さを痛感していたゴゴは一念発起。周囲を説得し、6人のひ孫娘たちと共に小学校に入学した。
年下のクラスメートたちと同じように寄宿舎で寝起きし、制服を着て授業を受ける。同年代の友人とお茶を飲んで一息ついたり、皆におとぎ話を聞かせてやることも。近頃は新しい寄宿舎の建設にも力を注いでいる。
すっかり耳は遠くなり、目の具合も悪いため勉強するのは一苦労…。それでも、助産師として自分が取り上げた教師やクラスメートたちに応援されながら勉強を続け、ついに念願の卒業試験に挑む!
というお話です。
ちょっと、94歳ですよ。ビックリしました。いくら健康だからって、小学校で勉強するって、凄くないですか?まだ、色々、新しい事を覚えられるってことでしょ。もー、素晴らしすぎます。その、気持ちの強さに驚きました。
もうオバサンだからなんて言って、怠けているのは許して貰えませんね。自分が恥ずかしくなりました。ゴゴさんが小学校に通い始めたのは、孫たちに教育を与えなければいけないと思ったのと、自分が受けられなかった教育を受けたいと思ったからです。でも、きっと、自分が勉強することで、家族たちに教育が大切だという事を教えたいと思ったのではないかと考えました。
知識があれば、1つの事をやるのでも、沢山の方法を思いつくし、最短距離を見つける事も出来る。知識が多ければ多いほど、生活の水準は上がっていくんです。それを、最年長のゴゴだけが気が付くっていうのは、本当に悲しい事です。やはり教育は必要なんです。教育が無い事が、そこの人々の生活水準を下げて、未来への道を狭めてしまう。誰もが同じように、自分の未来を選択出来るように、知識を広め、教育をして、未来に向かって夢を持って欲しいです。
それにしても、小学校が全寮制で、ゴゴまで一緒に住むなんて、凄いなって思いました。全寮制となると、やっぱり家族は行かせたくないと思うだろうなって思いました。だって、ケニアのような広大な地域で暮らしているのなら、家の仕事は凄く多いはずでしょ。子供たちがみんな、寮にはいってしまい、家の仕事の手伝いが出来なくなると、人手が足りないのではないかと思います。だって、何から何まで、人力なんだから、そりゃ、大変ですよ。
でも、少しの間、子供たちを学校に行かせて、教育を受けさせれば、知識が付いて、色々な発明で生活を楽にさせてくれるかもしれない。先行投資だと思って貰えれば、どの子も学校に通えるようになるんですけどね。「風をつかまえた少年」という映画では、息子が学校に通い、色々な知識を得て、風車で電気を起こし水を供給するという発明をしたという実話に基づいたお話でした。そんな映画のように、もしかしたら、ゴゴの孫やひ孫たちが、生活に役に立つモノを発明するかもしれない。その為には、学校にいって、教育を受けないとね。
そういえば、ゴゴさん、94歳なので、目が見えにくくなってしまい、白内障の手術をするんです。94歳で、手術なんて大丈夫なのかしらと心配したけど、普通の人と同じくらいの簡単さで終ってしまいました。いやぁ、やっぱり体力があるんだなぁと感心しました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。この年齢になっても、家族の事を考え、出来る限りの事をしておいてやろうという強い思いが、こんな強い力を発揮させるのかなと思いました。素晴らしいドキュメンタリーです。日本公開は、2020年12月25日です。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「GOGO 94歳の小学生」