「みおつくし料理帖」エピソードを詰め込み過ぎてバラバラした映画になってしまったように見えました。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「みおつくし料理帖」を観てきました。

 

ストーリーは、

享和二年の大坂、仲の良い幼なじみだった8歳の澪と野江を大洪水が襲う。数年後、大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった澪は江戸に暮らしていた。蕎麦処「つる家」の店主に助けられ、天性の料理の才能を見いだされた澪は女料理人として働き、さまざまな困難に立ち向かいながらも店の看板料理を生み出していった。その味が江戸中の評判になっていったある日、吉原・翁屋の又次がつる家にやってきた。又次の用件は、吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってほしいというものだった。

というお話です。

 

 

享和二年の大阪。8歳の澪と野江は、暮らし向きは違えどもまるで姉妹のように仲が良かった。ところが大阪の町を襲った大洪水で、二人の仲は無残にも引き裂かれてしまう。両親を失った澪は偶然通りかかった天満一兆庵の女将・芳に拾われるが、野江の消息はわからずじまい。それから10年の月日が経った。

江戸・神田にある蕎麦処「つる家」で女料理人として働く澪は悩んでいた。店に雇われて三ケ月目にして、初めて振舞った深川牡蠣の鍋料理。大阪出身の澪にとっては上方ならではの極上の味のはず。しかし江戸では殻ごと七輪で焼くのが基本。客からは不評を買ってしまう。



 

料理作りに試行錯誤する澪は、神田の町医者・永田源斎から、江戸の料理の味が濃いのは大工などの職人が多いことが理由であることを聞き、「食は人の天なり」という言葉を知る。澪は気持ちを変えて江戸の味に合わせた料理を作り、常連客からは太鼓判を押されるが、どこか納得のいかない自分もいた。常連客で御膳奉行の小松原はその心を見破り「料理の基本がなっていない」と一喝する。

スランプに陥った澪を、町医者の永田は吉原で行われる祭りに連れ出す。そこで食べた酢醤油の心太からヒントを得た澪は、「つる家」で江戸流と上方流を掛け合わせた心太を作り、店を繁盛させる。店を切り盛りする澪の姿に手応えを得た店主の種市は、澪に見せを継いでほしいと打ち明ける。



 

種市の気持ちに応えるべく、澪は理想の出汁を生み出した。その出汁で作ったのが、今はなき天満一兆庵で評判だった品「とろとろ茶わん蒸し」。その美味さは江戸中を魅了し、店はいまだかつてない活気を見せる。

そんな中、澪のもとを怪しげな影をまとった男が訪ねて来る。店の評判を聞きつけて「ある方の故郷をしのぶよすがに」と茶わん蒸しを求めてきた。そのある方とは、幻の花魁・あさひ太夫。男はあさひ太夫のいる遊郭・扇谷で料理番をしている又次だった。又次から上方の思い出話を求められた澪は、幼なじみの野江との話を聞かせる。



 

あさひ太夫のもとに茶碗蒸しを届けた又次は、土産話に澪から聞いた花の井の話をすると、あさひ太夫は言葉を失う。困っていた幼なじみを勇気づけるために花の井に下駄を落としたのは幼き頃の自分。あさひ太夫こそ、澪の生き別れた幼なじみの野江だった。後は、映画を観てくださいね。

 

とっても良いお話ではあるんだけど、何か物足りなさを感じてしまいました。観ていて、ワクワク感が無いんですよ。昔の時代劇を、そのまま、新しいキャストで入れ替えただけのように見えて新鮮さが全く無いんです。でも、画面の映像に映る絵は現代風になっていて、着ている着物は料理人なのに良い着物だったり、器も町の料理屋なのに高級そうなものを使っていたり、とてもバランスが悪いように見えてしまいました。

 

 

大阪で育った子が洪水の影響で江戸に出てきて、そこで身を立てる為に料理人として勉強をしながら成長して行くお話です。子供の頃に生き別れてしまった幼なじみと江戸で再会するのですが、幼なじみは吉原の遊女になっていて、一緒に暮らすことは出来ないっていう展開なんです。うーん、解るんだけど、ただの幼なじみでしょ。なんか、そんなに女同士でこだわるのかなぁと不思議に思ってしまいました。姉妹なら解るんだけど、これほどこだわるのが、あまり理解が出来ませんでした。

 

全体的に、古い角川映画をそのまま持ってきたような雰囲気で、懐かしいという感じはしましたが、面白味が無いんです。時代は変わっているのに、いきなり昭和の映画を持ってきたようで、お金は凄くかけているんだろうと思うけど、時代にそぐわないと思いました。観ていて、辛くなりましたもん。時間も無駄に長いので、これ、脚本を詰めれば、きっと1時間半ほどにまとまると思います。ダラダラと色々なエピソードをやるので、その話、必要だったの?っていう部分が随分とありました。

 

 

とてもこだわって作られたのだと思いますが、さすがに現代には合わないと思います。それに、キャストは良いのに内容が詰まっていないので、観ていて、バラバラしているように見えるんです。重要な役には良い俳優で、ここら辺はモブだからエキストラで良いかって思うようなところにも、良い俳優を使っているんです。きっと、角川さんの名前で、以前に角川映画に関係した俳優さんをみんな集めたのだと思いますが、端役にまで、有名俳優を使ったせいで、重さのバランスが平たんになってしまい、誰を中心に観たら良いのか、観る方も解らなくなっちゃうんです。なので、ぼんやり、バラバラしているように感じてしまったんだと思いました。

 

角川さんが久しぶりに監督をして、みんな来てって呼んだんだろうけど、これは映画で、お客様にお金を払って観て貰う作品なので、監督のマスターベーション的なものではいけないと思いました。観る人が置いてけぼりにされてしまうのでは、映画とは言えません。ストーリーは、良いと思いますが、あまり楽しめる感じではありませんでした。角川映画の全盛期だったら、この映画も凄く話題になっただろうけど、今、この風潮では、若い方には観ていただけないだろうと思います。

 

 

私は、この映画、まぁ、お薦めしておこうかと思います。悪い映画ではないんです。ストーリーは良いのですが、映画としてどうかと言われると、現代には合わないだろうなぁと思ったし、私も、あまり楽しいと思えませんでした。上にも書きましたが、全くワクワク感が無いんです。ですが、贅沢に俳優を使っているので、俳優見たさに行くのであれば、良いと思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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