「8日で死んだ怪獣の12日の物語」を観てきました。
ストーリーは、
カプセル怪獣を通販サイトで買ったサトウタクミは、日に日に成長していく怪獣の様子を毎日配信していた。怪獣に詳しい樋口監督にノウハウを聞きながら育てたカプセル怪獣はコロナと戦ってくれるという怪獣だというが・・・。
というお話です。
通販サイトでカプセル怪獣を買ったサトウタクミ。コロナと戦ってくれると期待して、購入したのだった。毎日怪獣の成長を配信しているタクミは、友人の丸山のんに連絡を取り、カプセル怪獣を買ったことを報告する。
のんは羨ましがり、しばらくして連絡してきて、彼女は宇宙人を通販で買ったという。タクミと同じように育て始めた彼女が、それをリモートで見せようとするのだが、何故かリモート画面には映らない。のんは、そこにあると言うのだが、タクミには見えないのだ。
タクミは、先輩のオカモトソウにも連絡を取る。彼はこのコロナ禍で、事業が上手く行かず、住むところも無くなり、ホテルに住んでいるという。先輩にカプセル怪獣の事を話すも、気にしてくれはするが、今はそれどころじゃないようだ。
日に日に怪獣が成長していく姿をSNSで配信していくタクミ。彼の怪獣の先生である樋口監督に怪獣の報告をすると、その都度、どんな怪獣に似てきたと教えてくれ、危険をな事にならないように考えていた。
同じ頃にカプセル怪獣を購入し、SNSで配信していた”もえかす”という女性の怪獣は、鳥型に成長して行き、途中で逃げてしまったらしい。そして性懲りもなく、またカプセル恐竜を購入している。彼女のSNSを参考にしていたタクミは、ちょっと軽蔑した感じで観るのを止める。
タクミの怪獣はガッツ星人に似てきた為、樋口監督の助言を聞き、怪獣を処分することにする。そして首と思われる部分を切断し、処分に成功するのだが・・・。後は、映画を観てくださいね。
リモートで進んで行く、今ならではの作品ではないかと思いますが、面白かったです。本筋と構成がしっかりしていれば、どんな風に作っても、面白くなるんだなぁということが証明されたのではないかなと思いました。出演者はずっと家の中で、画面に向かっての演技だけなんです。でも、それを見て、想像して行くと、面白いお話になるんですよねぇ。特に、怪獣を知っていると、うんうん、似てるかもって思えて、楽しいのよ。
自粛生活の中、カプセル怪獣を買ったというサトウタクミさんが、それを育てていくだけのお話なんだけど、なんか、こう、ほっこりするというか、可愛くなるかなぁなんて思っていると、段々、怪獣が成長してきて、もし、あの怪獣だったら、地球を滅ぼされちゃうよとか、大きすぎて東京が潰れちゃうよとか、そんな事が起こってきて、それじゃぁ、このままは育てられないねって言って、殺処分するんだけど、その後が、まだまだあるのよ。
でね、この映画、自分が飼ったカプセル怪獣を育てる訳でしょ。自分が責任を持つべきペットじゃないですか。自分が責任を持つべきだからこそ、もし、迷惑をかけるようなら、自分で処分をするというところが、とても素晴らしいと思いました。
このサトウタクミさんは、自分で処分をするんだけど、映画の中に出てくる、カプセル怪獣を育てているユーチューバーの”もえかす”という女性は、逃げちゃったから仕方ないよね。次のカプセル怪獣を買いましたって言うんです。超ムカつきました。自分が飼った責任を持つべきペットを逃がして、そのままほおっておいて、次のペットを飼うなんて許せません。ペットを何だと思っているのかしら。コイツは許せないなって思いました。ペットは最後まで飼い主が責任を持たなければなりません。それが出来ないなら安易に飼うなっつーの。カプセル怪獣にだって、意志があるから育つんです。二度とカプセル怪獣は飼わないでください。
と思っていたら、のんちゃんが宇宙人を買ったらしく、育てて一緒に暮らしていたのですが、その内、宇宙人が言う事を真に受けて、宇宙留学しますって言いだすんです。うーん、まぁ、宇宙人が言う事は、きっと真実なんだろうけど、そう簡単にはねぇ。ここら辺も面白かったです。のんちゃんの、飄々とした受け答えが笑えました。彼女もドラマとかに出てくれたら嬉しいなぁ。
とても新しい試みの映画でしたが、私は楽しめました。それこそ、これからは、今までの様な生活から変わっていかなければならないので、こういう新しい事をどんどんやって欲しいです。こないだはTVで、リモートドラマをやっていて面白かったしね。
近年、経費の掛からないお笑いの人ばかりの番組が多くて面白くなかったけど、コロナ禍でそれも出来なくなっただろうから良かったです。よっぽど動物動画とかYouTubeとか見てた方が面白かったもん。これからはドラマもロケを失くして、スタジオの小さな舞台だけで完結するような作品とか、演劇っぽくやる作品とかを増やして、出演者も極力少ないお話で、スタッフも極少数で、その場所を滅菌して、関係者を短期間隔離して撮影すれば、良いモノが出来るんじゃないかな。
この映画で、これからの可能性が見えたような気がしました。楽しかったです。私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私は楽しめました。怪獣、好きです。最後の変身は笑ったけどね。おい、ギャグかっ!って思ったけど、それも怪獣の思いやりだったんでしょうね。うんうん、怪獣は優しい子が多いのよ。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
・8日で死んだ怪獣の12日の物語―劇場版―|映画情報のぴあ映画生活