「君が世界のはじまり」青春の眩しい一時を切り取った良い映画ですが2つの話が混在して解り難いです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「君が世界のはじまり」を観てきました。

 

ストーリーは、

大阪のとある町。深夜の住宅地で、高校生に中年の男が殺害される事件が起こる。町に暮らすの高校2年生のえんは、彼氏をころころ変える親友の琴子と退屈な日々を送っていたが、琴子がサッカー部のナリヒラ君に一目ぼれしたことで、2人は徐々にすれ違うようになっていく。 同じ高校に通うジュンは、母が家を出ていったことを無視し続ける父親に何も言えぬまま、放課後のショッピングモールで時間をつぶしていた。東京から転校してきた伊尾と会ったジュンは、求めるものもわからぬまま伊尾と体を交わすようになるが・・・。

というお話です。

 

 

大阪の町でパトカーのサイレンが響き渡る。深夜の住宅地で中年男が高校生に殺害されたらしい。被害者は刺されて運ばれたが死んだようで、殺したのは男の高校生の息子らしい。

 

大阪に住む高校2年生の”えん”は、いつもつるんでいる友達の琴子と退屈な日々を送っていた。琴子は惚れやすく冷めやすい性格で、彼氏をころころ変え、その度に大騒ぎをしていた。

 

ある日、いつも通りに授業をさぼって講堂に入り込んだ琴子とえんは、そこで泣いているサッカー部の業平くんと会う。彼は一人で泣いていたようだ。そんな業平くんに一目惚れをした琴子は、それまでの彼氏と別れ、業平くんにデートの誘いをする。

 

 

同じ頃、東京から転校してきた伊尾は憂鬱な日々を過ごしていた。義理の母親と関係を持っており、それを知ってしまった純とも関係してしまう。純は、突然に家を出て行った母親は父親のせいだと思っており、怒りが心の中に溜まっていて、どうしようもない状態だったのだ。無理やりのように伊尾と関係を持ち、ぶつけようのない怒りを吐き出していた。

 

えんは、業平くんと琴子が上手く行くとイイと思いながらも、複雑な気持ちだった。そんな時、町の工場の貯蔵タンクを眺めていた業平を見つけ話しかける。話している内に、業平くんの父親に問題があり、それを誰にも相談出来ない事を知り、何となく彼の話を聞いてあげるようになる。

 

そんな日常の中に、驚くようなニュースが飛び込んでくる。朝のニュースで高校生が父親を刺したというのだった。まさか!と心配になったえんは・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

青春ドラマですね。高校生の日常の中にある出来事で、考えたり、悩んだり。親との確執や、親の暴力などもあったりして、既に自分で考えられる能力がある年代だからこその葛藤が良く描かれていました。

 

”えん”は、本当は”縁=ゆかり”という名前なんだけど、琴子は漢字に弱いのもあり、最初はきっとユカリと読めずにえんって読んだんだと思うの。だけど、”えん”っていう響きが彼女に似合っていると言って、ずーっとえんって呼んでいるんです。琴子はとっても素直で、子供のような少女。スナックを経営しているシングルの母親に育てられ、子供の頃から酒タバコが身近にあって、好き放題にやってきたので、学校でも問題児なんです。

 

 

そんな琴子を、いつも眩しそうに眺めているえんは、中流の暖かい家庭に育っています。幸せに育ってきたけど、だからこそ親に話せないこともあったりします。なので自分とは違い、好き勝手に行動して自分をさらけ出す彼女を眩しく思い、一緒にいる事を望んでいるんです。でも、琴子に彼氏が出来てのめり込むと、えんはひとりになってしまいます。そんな時に、業平くんと知り合います。

 

業平くんは琴子の思い人だと解っているけど、何かに悩んでいるように見えて、話しかけて友達になります。えんと業平くんは、恋愛とは関係ない、本当の友達のように見えました。高校生の頃って、男女でも恋愛とは関係ない友達として付き合えると思うのよね。いつも青春ドラマというと、恋愛の話ばかりだけど、そういうもんじゃないんだけどなぁ。青春ドラマを書いている人がオッサンオバサンばかりだから、あんな風なストーリーになるんじゃないかなと思います。男女関係なく友達で、相手を思ってあげられる関係って、結構、多いんですけど。

 

 

そしてこの業平くん、父親のDVに困っているんだけど、誰にも相談出来ずに苦しんでいるんです。でもね、高校って義務教育じゃないし、親は通わせなくても良い訳でしょ。それでも通わせるって事は、子供の事を思ってだと思うのよね。だけど親だって、一人の人間だから辛い事もあって、暴力を振るっているのかもしれない。だから子供としては見捨てられない気持ちはよく解るんです。でも、そういう場合は誰かに相談するべきだし、友達でも学校の先生でも、福祉行政の人でも、だれかに話せば、何か解決策が見つかるかもしれない。友達なんて、そんなに沢山要らないけど、やっぱり少しは分かり合える人が必要だよね。

 

 

この映画、ちょっと解り難いのが、えんの関係のお話と、伊尾くんと純のちょっと排他的な関係のお話が入り組んでいて、私は観ていてこんがらがりました。まして、私は顔の違いを覚える事が苦手なので、こんなに似ている高校生を集めてきたら、誰が誰だか判りません。なので、実は、5人の高校生が深夜のショッピングモールに集まるまで、誰が誰だか、よく解っていませんでした。伊尾くんと業平くんは、区別がついていませんでした。ずーっと業平くんが東京から来たんだと思ってたわ。

 

良いストーリーなのですが、もう少し解りやすくしてくれるか、章ごとに分けて話を進めてくれないと困ります。短編映画のように思って作られたのかしら。良い映画だからこそ、解り難かったのがとっても残念でした。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。お話としては、とても良いのですが、2つの話がぐちゃぐちゃしているのが難点です。一つ一つは、とっても良いんですけどね。もし、解らなくなっても、そのまま突き進んでみていれば、途中で2つの話が混ざるところで理解が出来ると思いますので、それまで待っていてください。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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