「ワールドエンド」今までのSF映画の基本を覆すような内容で面白かったです。私はお気に入りです。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
スミマセンが、ペタの受付を一時中断しています。ごめんなさい。

「ワールドエンド」を観てきました。ロシア映画で2時間半強ありますが、今までにない展開に驚きで目が離せませんでした。

 

ストーリーは、

 

終末は突然訪れた。地球上で”ブラック・アウト”が発生し、全世界との通信が途絶えてしまう。異変は宇宙空間から飛来した放射線によるもので、ロシア西部だけが「生存サークル」として被害を免れたらしい。ロシア軍特殊部隊<スペツナズ>のオレグたちは、事態の調査を始める。だが偵察部隊は正体不明の敵の襲撃を受け、次々と全滅していく。
 
 
そこへ「イド」と名乗る謎の男が現れる。その正体は20万年前に地球にやって来た異星人であり、異星人たちは消滅する母星から地球への移住を計画し、20万年前に地球を支配していた先住民族を駆除する為に、自分たちのDNAから簡易版である”人類”を作り出し、生物兵器=ウィルスとして地球に送り込んだのだった。
 
そして20万年が経ち、異星人の宇宙船が地球に近づいてきた。計画は上手く行き、人類は彼らが住みやすいように地球を改革し作り上げていた。異星人は、計画の仕上として人類を奴隷化して地球を手に入れ、自分たちの星として暮らして行くつもりだ。
 
 
しかし、人類も黙ってはいられない。彼らに造られた造形物だったとしても、既にこの星で生きており、意志もあるのだ。イドは、自分は人類の味方だと話し、今、人類を奴隷として操って、軍を倒している異星人を見つけ、倒すことが出来れば、道が開けるかもしれないという。イドと、人類の中でも進化した人間により、敵のいる場所を特定し、生き残った軍の兵士たちでその場所に向かうのだが・・・。後は映画を観てくださいね。
 
 
ロシアのSFアクション映画です。これ発想が面白いなぁと思いました。あまり資本主義社会からは出てこない話なんじゃないかなぁ。だって、いきなり始まってすぐに、地球人類の大多数が全滅ですよ。数少ない残った人類が、ロシアと北欧、ウクライナ辺りしかおらず、それも、ロシア軍以外の人々は、異星人に操られちゃっているという、最悪のシナリオなんです。
 
ポッと出の異星人はとても偉そうで、「お前たちは俺たちの遺伝子から作った簡易的な生物だ。」とか言うんです。オイオイ、簡易的って何よ。見た目、口の辺りがちょっと違うくらいだけど、あんた達、どんだけ難しい作りになってんのよ。とムカつく発言をする奴らなんですが、何故か、こいつらのイドという奴が、人間側に付くんです。本当なら、軍の人間は全滅させられて、異星人の奴隷となって操られるためだけの人類を残した地球に、異星人の船が着いて、彼らはめでたしになる予定だったのだと思いますが、そうは簡単に行きません。
 
 
かと言って、軍の人間が少数生き残っても、あんまり意味が無いと思うんだけど、一応、主人公が軍の人間だから、生き残らないとね。それにしても、地球にウィルスとして人間を受け付けたという設定、凄くありませんか?あのマトリックスでエージェントスミスが”お前たち人間は地球のウィルスだ。”っていうセリフがあるけど、本当にその通りに人間を使って、地球を住みやすいように変えさせたって所が凄いですよね。
 
軍の人間たちは何がどうなっているのか判らず、生き残ったらしい地域に調査に出かけると、凄い勢いで攻撃を受けるのですが、その敵が人間なんです。異星人に操られた人間が攻撃をしてきていて、異星人にとっては、人間なんて一つのゲームの駒にすぎないので、身体に爆弾を付けて特攻してきたりと、全く命の危険など顧みず、ただシューティングゲームのゾンビみたいに向かってくるところが、凄い怖かったです。それに何故か、相手も全員、武器を持っていて、襲ってくるんです。恐かったなぁ。
 
 
今までも戦争映画って沢山あったけど、これは、自分たちの国を守るとかそういうのではなく、操られて、異星人の為に邪魔な人間を殺すだけなんです。それも、人間は異星人に造られた造作物という設定なので、ん?人間が生きている意味は異星人のためだから、異星人が地球に到達するなら、全滅するのは当たり前なのでは?という気持ちにちょっとなってしまいました。まぁ、ラストは凄いことになるので、楽しみに観て欲しいのですが。私はラスト、驚きました。今後は凄い事になりそうだなと予感させる内容で、続きは観たくないけど楽しそうと思いました。
 
 
ちょっと頭を切り替えて、異星人の頭になって観る事も楽しめるんじゃないかなと思いました。私は、前情報を入れずに観に行っちゃったのですが、これ、ある程度、内容を知っていたら、人間は自分たちの駒で、自分は異星人って思って観ると、また違った感覚で観れるんじゃないかな。自分たちが作って置いた人間が、戦争や虐殺、性欲や征服欲ばかりを優先して生きていたと知って、異星人のDNAの簡易版にしちゃったから失敗したのかなって思うかもしれません。映画の中で、異星人が、人間は戦争と性欲だけだからって感じの事を言う場面があり、ちょっとそれだけじゃないんだけどなって思いましたけどね。
 
この映画、理解出来ると凄く面白いと思います。なんたって2時間半ちょっとあるので、前半の敵が判らずにバタバタしている部分が辛くなるかもしれませんが、そこを抜ければ、そういう話なのねって解るので、楽しめると思います。ちょっと今までのSFの上を行くような話で、面白かったなぁ。映画の構成をもう少し考えれば2時間に収まったのではないかなと思いますが、ロシア映画、イイです。
 
 
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。面白いです。いつも人間が頂点にいるんだと思ったら大間違いですよって言われてしまう内容で、それを考えるとゾクゾクしました。戦闘シーンもよく出来ていますよ。そうそう、斬新なストーリーと思ったけど、よく考えて思い出したら、「デビルマン」と同じ内容でした。立場的に言うと、エイリアンvs人間=悪魔vsデビルマンの構造と同じです。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ
 
 

ワールドエンド|映画情報のぴあ映画生活