「グラビティ 繰り返される宇宙」を観ました。Netflixで観ましたが、色々な所で配信されているようです。「未体験ゾーンの映画たち2019」で上映された映画です。
ストーリーは、
ある日、刑事のコールは上司に元妻が乗った宇宙船アトロパ号が消息不明になったという情報を聞く。コールは、ある事件で犯人の反撃に遭い、相棒だった妻の弟を殺され、そのショックにより妻と一緒にいることが出来なってしまい、別れていたのだった。行方不明の話を聞き、居ても立っても居られず、警察証を上司に返し、勝手に救出に向かうコール。
不明場所へ向かっていると、突然目の前に宇宙船アトロパ号が現れる。応答が無いので勝手に乗船し、乗組員をコールドスリープから起こし、アトロパ号が消息不明になっているので予定より早いが起こした事を説明する。船の機器は動いているが、どうして不明になったのか。原因を探っていると、大きな衝撃が走り、船に何かが衝突している。ぶつかった船を見ると、そこにはアトロパ号がぶつかっている。
自分の船に自分の船が?という状態になり、直ぐにコールがもう一つの船に乗り込んで調べると、そこには死んだ乗組員がいた。ショックを受ける乗組員たちだったが、不明になった原因が分かってくる。
機器は正確に動いているのだが、時間軸が曲がっていて、自分たちは過去に向って動いているというのだった。という事は、自分たちにぶつかってきたのは、未来の自分たちの船で、これから自分たちが辿るであろう事故だという事が判る。磁場が歪んでいる領域に入ってしまった為、自分たちはそこで何度も衝突を繰り返しているらしい。よく見ると、周りには沢山の船の破片と無数の脱出ポットが浮いていた。
このループから抜け出すことは可能なのか。可能性を考えながら、アトロパ号の乗組員とコールは動き始める。コールは元妻を助けることが出来るのか。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。
思っていたよりも面白いなと思いました。例えば、進んでいたら透明な網があることに気が付かず引っかかってしまい、網はどんどん後ろに動いているという感じです。時間の狭間に入ってしまい、後ろに下がっているので、過去に戻っているのですが、自分の体感は時間が経過しているので進んでいるという事なんです。
そんな場所にハマってしまったアトロパ号を見つけた元刑事のコール。元妻が乗った宇宙船に乗り込み、船がおかしな状態になっている事を伝えます。で、調べてみると、時間が後退している事に気が付くんです。
自分の船に自分の船がぶつかってくるって、驚くでしょ。何かぶつかって来たよって振り返ると、自分だったって事なんです。でね、ぶつかってきた方の船は爆発しちゃって、今度は、自分たちが、自分たちの船にぶつかって爆発するって事を知るんです。うーん、どうにかして止めたいんだけど、どうしたら自分たちにしたら未来だけど、時間的には過去を変えられるのか、難しいでしょ。
話としては、それほど大きな話じゃないんだけど、自分が辿るであろう、未来である過去をどうやって変えたら良いのかっていうのを、凄く考えるところが面白いんですよ。で、考えている途中に、既に何度も同じ時間を繰り返して爆発した自分たちの船の破片が、宇宙に漂っているのを目撃するんです。脱出ポッドで脱出しても、それも宇宙のクズとなって抜けられず、そこに漂い続けることが分かり、もう、どうしようもないじゃん!ってなるんだけど、そこは元刑事のコールが色々、考えるのよ。
元妻との関係は最悪だったけど、段々とコールが、自分が逃げていたのが悪かったと気が付いて回復しようとするので、元妻も見直し始めます。まぁ、ここら辺は良くある感じですね。
いやぁ、でも、時間が未来だけど過去に向っているというのが、面白いと思いました。SFでは、この時間トリックはよくあるとは思うのですが、この映画、短時間に上手くまとめてあって、面倒なコールの過去とかはサラッと流しながら、伝われば良いかなくらいの感じなので、鼻に付かないんです。一応、説明としてはしているんだけど、そんなに気にしなくても良いようにしてあるので、宇宙船の中での話に集中出来るんです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。超を付けたいけど、これSF慣れしている方でないと、途中で訳が分からなくなるのではないかと心配になり、付けるのを辞めました。自分は時間を過ごしているので未来に向かっているけど、時間的には過去に動いているというのを、上手く頭の中で考えて観て欲しいです。ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。
