「月影の下で」洋画版”テセウスの船”のようで楽しめました。過去を変えて未来が良くなるのか?! | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「月影の下で」を観ました。2019年製作で、Netflixのオリジナル映画のようです。

 

ストーリーは、

 

1988年、フィラデルフィア。3人が同時に大量出血で亡くなるという事件が発生。警察官のトーマス・ロックハートはこの事件を解決すれば昇進が出来ると思い、身重の妻を心配しながら、捜査にあたる。当初、上司のホルトは「大量死は偶然によるものではなく、何者かの手によるものである」というトーマスの主張を退けていたが、全ての死体に似たような傷跡が発見され、トーマスの主張を受け入れる。
 
その直後に、女性が襲われる事件があり、まだ生きているというので話を聞きに行くと、聞いている最中に出血して死亡してしまう。亡くなる直前、彼女は「犯人は20代くらいの黒人女性で、腕には傷跡があった。」と2人に告げた。
 
その後、ホルトは全市に厳戒態勢を敷き、トーマスとマドックスは犯人と思しき女性を地下鉄に追い詰めたが、マドックスはあっさりと撃退され、トーマスは犯人に1人で立ち向かう事に。すると犯人はトーマスの娘が今生まれたと告げ、また会う事になると告げる。驚いたトーマスは犯人に掴みかかり、犯人から取った武器で彼女を刺し、突き飛ばすと、ホームに入ってきた地下鉄に轢かれて死んでしまう。
 
犯人死亡で処理され捜査は打ち切られる。そしてその夜にトーマスの妻は娘を産むが、妻は死亡してしまう。妻を失い、娘との生活を始めたトーマス。警察官としての日常に戻り、時は過ぎて行った。
 
 
1997年。警察署の外では市民によるデモが行われていた。デモ隊は「9年前の事件の犯人が死んだのは警察の暴力的な捜査が原因である」と主張。そのデモの最中、参加者が大量出血で亡くなるという事件が発生。犯罪捜査を担当する刑事になっていたトーマスは模倣犯の可能性を疑ったが、監視カメラに1988年と同じ犯人の姿が映っていた。
 
9年前の事件の証拠を再度検討していたトーマスは、1988年に保管された証拠品の中に、1996年に製造された飛行機の鍵が落ちていたのだ。困惑するトーマスだったが、そこへ訪ねてきた物理学者ナヴィーンのタイムトラベル説を全く受け入れず、犯人の捜査を始める。鍵に合うセスナ機がある飛行場へ向かい、強引に入ると、そこで犯人に遭遇する。犯人と格闘の末、犯人は逃走。トーマスはまたも犯人を取り逃がしてしまう。
 
2006年、トーマスは事件の捜査に専念するため、私立探偵となり、娘とも別々に生活をしていた。今ではトーマスも犯人のタイムトラベル説を信じており、今年、また犯人が現れるという事を確信していた。そして捜査の結果、被害者にはある共通点がある事に気が付く。そして・・・後は、映画を観てくださいね。
 
 
この映画、面白かったです。私、SF映画や小説が大好きなので、最初の頃に、こうなるんじゃないかなぁと予想をしていたのですが、その通りに進んで行きました。うん、こうなってくれると面白いなという方向に行ってくれたので、楽しめました。
 
タイムトラベルものなのですが、上手く作ってあるんです。少し前に、日本でも「テセウスの船」が話題になったでしょ。あんな感じなんです。パクリやら何やらじゃなくて、SFでタイムトラベルものを考えていくと、こう進んじゃうよなぁという典型的なお話でした。でもね、上手いのよ。確かに、辻褄を合わせていくと、こうなっちゃうんです。でも、テセウスの船と同じように、過去を変えてしまったら、未来は以前と同じなんだろうかっていうのが、やっぱり引っかかってくるんです。そこが面白いんですけどね。
 
映画では、主人公のトーマスが、必死で捜査をして、9年毎に事件が起きる事に気が付き、やっとある程度のことが分かって、犯人を逮捕出来るかなと思うと、実は・・・っていうことになるんです。これ、もし最初に説明していたなら、もしかしたら未来はもっと幸せな未来になったかもしれないけど、なんでタイムトラベルした人は説明しちゃいけないのかなぁ。どうせ過去が変わるなら説明をして、過去の人にも協力して貰う方が、誰も傷つかないで済むような気がするんだけど、そういう訳にはいかないのかしら。
 
 
この映画で、よく出来ていると思ったのは、1988年のトーマスは、もちろん若いんだけど、その時代の雰囲気を良く出していたと思いました。だって、携帯電話も無いし、病院だって今のように完全衛生なんてやっていなくて、とてもリアルだなって思ったんです。そして1997年になると少し進んでいて、2006年になると携帯電話を使っていたりして、確かにそうなるわよねぇ~って感じで、世界が便利になって行った感じも味わえました。2014年の映像では、街が映らなかったので分からなかったけど、2024年の未来の映像では、ちょっと違っていて、楽しめましたよ。
 
出演者は、あまり観たこと無い俳優さんなんですけど、主役のボイド・ホルブルックさんは、ゴーン・ガールや他にも色々出演しているようです。まぁ、この映画は、ストーリーで楽しむ映画かなと思うので、出演者はそれほど期待しないでください。
 
そうそう、アクションも結構ありましたよ。犯人の女性が逃げるのに、バイクで疾走したり、トーマスとの格闘も凄かったりして、アクションも楽しめると思います。
 
 
私は、この映画、お薦めしたいと思います。超!を付けようかなぁ~と思ったのですが、主役のトーマスがあまりタイプじゃなかったので、止めておきます。ごめんなさい。でも、ストーリー的には、超を付けてもおかしくないような出来でした。ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。カメ