「スペクトル」を観ました。2016年にアメリカで制作された映画で、日本公開は無かったようですね。未公開にしては良く出来ていたかな。
ストーリーは、
内戦状態にある東欧モルドバで反乱軍鎮圧の任務にあたっていたアメリカ軍兵士が、姿の見えない奇妙な敵に襲われて変死した。真相解明のため現地に派遣された技術者のクラインは、高性能カメラで敵の姿を捉えてその正体を見極めるべく、CIAの女性職員フランと共に特殊部隊に同行する。しかし敵は肉眼で見えないだけでなく、触られただけで即死、さらにマシンガンも手榴弾も効かないという恐ろしい存在だった。敵に取り囲まれたクラインたちは脱出を図るが・・・。
というお話です。
この映画、内戦地域にアメリカが介入していくと、謎の敵に襲われるというお話なのですが、その国の政府が新型の兵器開発を進めていたらしく、大型発電所にて新しい兵器を作っていたらしいんです。でも、その兵器というのが何なのかは判らず、それが、今回の幽霊に繋がっているようだという事が段々と判ってくるという内容なんですね。
技術者のクラインは勤め先で、電磁波のようなもので物体を砕くという兵器を開発して米軍に提供したのですが、その流れで、今回の幽霊も調査して貰えないかという依頼を受けるんです。目に見えない敵ということで、どうしたら良いのか考えるのですが、映像には映るらしいことが分かり、高性能カメラで撮影すると、その姿を捉えることが出来るのですが、やっぱり影のようなものなんです。だけどクラインは、現場でその幽霊と目を合わせて見つめ合う場面があり、相手に意志があるらしいことに気が付きます。
とっても調子良く進んで、敵の正体が解明されていくのですが、これ、とてもアメリカ的というか西洋的なお話で、私なら、この敵の正体、変えていたなぁと思いました。
ここからは、私の妄想です。私ならもっと日本的に、この幽霊的な敵は、ある巨大発電所で科学者が開発した装置で、戦争で死にそうになった人間を装置につなぎ、その”私念”や”怨念””積念”などを取り出して実体化して、戦争に従事する人間たちを倒して行く部隊を作り、戦争を失くした時点で成仏して消えていくというようにしたいと思いました。人間の思いで出来ている部隊なので、とても人間的で感情もあり、過去も関わってくるなら、感動的じゃないですか。でも、この映画では、やっぱり兵器は兵器なんです。機械的で、幽霊とかって無いんです。まぁ、西洋では、幽霊という概念は、あまり無いようですよね。日本には、いっぱい、幽霊とか妖怪が沢山いるけど、西洋には居ないみたいだからね。
で、とても機械的に敵と戦うことになり、まぁ、いつものSFアクション映画のように、ちゃんと正義が勝って、解決はするのですが、そこに辿り着くまでの内容が、ちょっと私が期待したものとは違い、人間の気持ちなどは、ほとんどありませんでした。
でも、映画的には、面白かったと思いますよ。なんで日本公開が無かったのかしら。勿体ないですね。無駄な日本のラブコメを上映するよりも、よっぽど面白かったと思います。そうそう、有名俳優は出演していません。知らない人ばっかでした。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。軽く観れるアクションSF映画で、楽しめると思いますよ。謎の敵も、まぁ楽しめると思います。ちょっと日本的な考えの幽霊を思っていると、ガッカリですが。でも楽しめるので、ぜひ、観てみてください。
ぜひ、楽しんでくださいね。
「スペクトル」 https://eiga.com/movie/86286/