「ドクター・スリープ」を観てきました。”ネタバレ”ありと書いておきます。一応、チラシや予告に出ている事だけを書いたつもりなのですが、ホテルに行く敬意などを書いてしまうとネタバレのようなので、出来れば、ネタバレ承知で読んでください。スミマセン。
ストーリーは、
40年前、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていた。そんな彼の周囲で児童ばかりを狙った不可解な連続殺人事件が発生し、あわせて不思議な力をもった謎の少女アブラが現れる。その力で事件を目撃してしまったというアブラとともに、ダニーは事件を追うが、その中で40年前の惨劇が起きたホテルへとたどり着く。
というお話です。
恐ろしいホテルで父親に殺されかけるという壮絶な体験をしたダニー。あれから30年後、ダニーは、まだあの悪夢から抜け出せず、アルコール依存症になっていた。ボロボロになっていた彼は、断酒会に参加するようになり、そこで知り合ったビリーと友情を育んでいく。
それから10年近く経ち、アルコールを絶って、意識を保てるようになったダニー。ホスピスのようなところで、苦しむ人の手を握り、安らかに行けるように手助けをしていた。ダニーには、まだシャイニング=超能力を持っており、癒すことが出来たのだった。そんな暮らしをしていたある日、ダニーの頭の中に声が聞こえ、部屋にある壁に「HELLO」という文字が書かれる。その文字にはスマイルマークが描かれており、敵対する勢力ではないようでした。
その日から、ダニーの元にコンタクトがあるようになり、その主はアブラという少女だという事が解ります。彼女も子供の頃から能力が発動し、両親は心配していました。そして彼女を狙う不穏な影も見えるようになっていきます。
ダニーは、その昔、ホテルのコックのハロランに、自分の持つ力が「シャイニング」という力だという事を教えられ、それからずっと長い間、何かあると、そのハロランに話しかけて教えを貰っていたのです。ハロランはあの事件で死んでいますが、その心はダニーの中に生きていました。ハロランの導きにより、ダニーはアブラを狙う恐ろしい一族を感じ、アブラを守る為に動き出します。
シャイニングを持つダニーは、子供の頃から力を恐れ隠してきた為に、人の生気を吸う魔物に襲われることはありませんでしたが、アブラはその力が大きく、使ってしまったため、彼らに見つかってしまったのでした。このままでは、彼らに捕まり生気を吸われて殺されてしまいます。ダニーは、その力をフルに使い始め、アブラとも協力し、魔物を倒そうとするのですが、簡単には行きません。
大きな力を持つ魔物と戦う為、ダニーは、最後の手段として、あのホテルに向かいます。あのホテルには、力を持つ人間を好んで寄ってくる幽霊がたくさんおり、ダニーたちも危ないが、敵も危険なはずだと考えたのでした。そして山道を上がり、雪の降るホテルへたどり着くのですが・・・。後は、映画を観てくださいね。
面白かったです。私は、とても楽しめました。あの”シャイニング”の続編ですが、今回は、ホラー映画だけという感じではなく、サイキック戦争的な内容になっていました。サイキック戦争と言っても、テレキネシスや衝撃派などで戦うのではなく、頭脳戦です。主に、テレパシーや透視などを使って、相手を欺いて戦うという事をしていました。アブラは、非常に強い力を持っているようで、意識だけを相手の場所に飛ばして、そこにいるような感覚にさせることも出来ていました。
ダニーも、アブラと一緒に随分と意識を飛ばしたりしていたので、この年齢だと疲れるんじゃないかなぁと思ったのですが、全く疲れている様子は無かったですね。二人ともとても強い力を持っていたのだと思います。
シャイニングの時に、ダニーは沢山の幽霊と遭遇し、それに対処してきたので、その経験がアブラの為になったようでした。考えてみると、シャイニングの時は、幽霊関係は、一切、解決してなかったんですよね。お父さんの結末は着いたけど、ホテルの結末は着いていなかったんです。なので、今回、しっかりホテルの結末をつけていました。まぁ、ちょこっと、ホテルから出ちゃったヤツもいたみたいでしたけどね。(笑)
そうそう、今回の敵なのですが、俗に行く「喰種(グール)」ではないかと思いました。能力者の生気を吸って生き永らえているようでした。人間の身体は食べていなかったので、「トーキョーグール」とは違ったみたいです。強そうに見えていたけど、結構、殺せてたなぁ。ドラキュラのように、銀の弾じゃないと死なないとかじゃなかったです。弱めでした。
映画が始まってすぐに、ダニーが飲んだくれていてボロボロだったので、どうなるのかしらと思っていたら、ちゃんとリハビリして、何年後かに回復していたので、良かったです。あの母親は、ダニーが20歳くらいの時に亡くなったと言っていたような気がしました。幸せな人生だったようです。でも、ダニーは、その力でずっと苦しんでいたんです。断酒して、やっと普通に戻れたけど、それでも、シャイニングという力を持った人間は、生きるのが大変そうに見えました。
アブラも、その力を両親がとても心配していたので、何かあっても、両親には話せなくなってしまい、やはり苦しんでいました。小さな子供の頃は、その力を楽しんで使っていたのですが、両親が奇異の目で見るようになり、言えなくなったんです。そしてダニーを見つけてコンタクトを取るようになります。やっと自分を理解してくれる人を見つけるんです。少女とオジサンというコンビでしたが、ストーリー的には、とても上手く組まれていたと思います。
但し、シャイニングの続編という意味では、あのホテルで父親が狂って行き、追い回されて殺されそうになるという内容からの続きは、ほとんどありません。ホテルに巣くっている怨霊たちに再会するという点では続編かもしれませんが、ダニーが父親と同じように追い回す事はありませんでした。一場面だけ、バーで父親らしき人物に対面するところがありました。まだ、ジャックはあのホテルにいたんだと思いました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。私は楽しめました。シャイニングの時ほどのホラーはありませんが、サイキックアクションが混ざったおかげで、ちょっと日本のアニメっぽい感覚もありました。そしてキッチリした結末をつけてくれたところが、気持ち良かったです。よく解らないような結末で、またも続編とか言われたらやだなーと思っていたのですが、スッキリしました。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
![]() |
ドクター・スリープ 上 (文春文庫)
1,155円
Amazon |
![]() |
ドクター・スリープ 下 (文春文庫)
1,188円
Amazon |
![]() |
シャイニング [Blu-ray]
983円
Amazon |
![]() |
新装版 シャイニング (上) (文春文庫)
979円
Amazon |
![]() |
新装版 シャイニング (下) (文春文庫)
979円
Amazon |