「風をつかまえた少年」を観てきました。
ストーリーは、
2001年、アフリカの最貧国のひとつマラウイを大干ばつが襲う。14歳のウィリアムは貧困で学費を払えず通学を断念するが、図書館で出合った1冊の本をきっかけに、独学で風力発電のできる風車を作り、畑に水を引くことを思いつく。しかし、ウィリアムの暮らす村はいまだに祈りで雨を降らそうとしているところで、ウィリアムの考えに耳を貸す者はいなかった。それでも家族を助けたいというウィリアムの思いが、徐々に周囲を動かし始める。
というお話です。
この映画、良い映画でした。主人公の青年は、本当に居た方がモデルであり、学校にも通えなかった時代だったけど、力を合わせて手伝ってもらえれば、夢は叶うことになるんだなという事が描かれていました。風車でモーターを回し、それで電気を起こすと言う、本当に原始的な事だけど、それでもマラウイでは大変な事だったのでしょうね。
風力発電の仕組みなんて、小学1年生の雑誌とかに付録でついていたと思うのですが、マラウイでは、2001年の時点でも、知られていなかったという事に驚きました。私が付録を組み立ててたのって、1980年代だと思うなぁ。図工とかでやってたもん。そういう基本的な知識を、もっとアフリカの貧困国の子供に教えてあげないと、これからの発展が難しいと思うのですが、この映画でも描いていた大統領とか政府とかでは、ダメなんでしょうね。だって、大統領に願いを言っただけで、裏に連れていかれて、ぼっこぼこに殴る蹴るをされて病院送りです。酷いでしょ。
地球温暖化の影響なのか、雨が降るとなると大洪水になるほど降ってしまい、土地の作物はダメになってしまいます。そして、雨が降らないとなると、ずーっと降らなくて、作物は育たないんです。食べる為の作物も作れないし、お金もないから、それまで植えてあったタバコの木とかを全部売ってしまい、切ってしまうので、今度はハゲ山だけになり、またも雨が降ると洪水になってしまいます。悪循環で、誰も貧困から抜け出すことが出来ないんです。酷いでしょ。そんなところに、希望の光となったのが、ウィリアムの風力発電だったんです。
最初は、お父さんは全く取り合ってくれないのだけど、ウィリアムの必死の訴えで、やっと信じてくれるようになるんです。まだまだ、アフリカでは、父親が絶対的な力を持っていて、女性や子供が何を言っても、取り合ってくれないのが現実のようでした。そんな中でも、ウィリアムの父親は、息子を信じてくれて、この地域では、進んだ考えの持ち主だったんだなと思いました。
それにしても、干ばつって、本当に大変なことになるんですね。全く食べる物が無くなってしまうなんて、恐ろしいなと思いました。作物はもちろん取れないのですが、それ以外に、雑草とかがあれば、何となく、誤魔化しながら食べれそうじゃないのかなと思うけど、映画を観ていたら、雑草一つ生えていないんです。全部、茶色い大地なの。カラカラに乾いていて、何も育たず、本当に生きられる場所じゃないんだなと思いました。
そんな地域でも、生きて行く術を見つけて、頑張っている彼らを描いているこの映画、結構、感動をしました。ウィリアムの頑張りには、頭が下がりました。
私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは、感動作ですよ。日本では当たり前の知識を、アフリカという、誰もその知識を知らない地域で、実現して行こうとした青年の頑張りは、涙が出るほど感動的でした。一つの風力発電でみんなが助かるんですよね。驚きでした。ぜひ、観に行ってみてください。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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