「ビューティフル・ボーイ」美しかった息子が壊れて行く。それを目の前にした父親が下した決断とは? | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ビューティフル・ボーイ」を観てきました。

 

ストーリーは、

成績優秀でスポーツ万能、将来を期待されていたニックは、ふとしたきっかけでドラッグに手を出し、のめり込んでしまう。父デヴィッドはニックを更生施設に入れると決意。やがて治療が終わり自分を取り戻したニックだが、またしてもドラッグに手を出してしまう。

というお話です。

 

 

ライターのデヴィッドは、医学専門家へ相談に訪れていた。取材かと言われるが、デヴィッドは個人的な相談だと話し、薬物に関しての話をする。薬物に侵されると、脳の状態はどうなるのか、回復は出来るのか、いくら話しを聞いても、良い返事は貰えない。デヴィッドは、息子のニックの相談をしていたのだった。

 

デヴィッドは、息子のニックをとても愛しているが、妻との結婚は破城し、ニックは子供の頃から、二人の家を行ったり来たりする生活を送っていた。そしてデヴィッドはカレンという女性と再婚し、二人の子供を授かり、ニックには、弟妹が出来る。義母にも良い息子で、弟妹にも良い兄でいるニックは、高校生の頃、友人との付き合いの中で、ついドラッグに手を出してしまったニック。大した罪悪感も無く、隠れてタバコを吸うのと同じような感覚で使ってしまう。

 

 

ドラッグを使っている間は気持ちが良くなり、何のストレスも感じなくなる。しかし現実に戻ると、不安が襲ってきて息苦しい責任感が襲ってきて、またドラッグに手を出すという繰り返しで、ニックはドラッグにのめり込んでしまう。デヴィッドは、元妻のヴィッキーを相談をし、ニックを更生施設に入れることにする。更生施設でドラッグを絶った生活を送り、更生したように見えたニックだったが、戻ってきて、またもドラッグに手を出してしまう。

 

医学博士に相談をしたところ、脳内のドーパミンを無理に発生させるために、脳が破壊されて、修復されることは無いと言われてしまう。それでもと思い、更生施設に入れて治療をさせようとするデヴィッドに、ニックは施設に入れないで家に置いて欲しいというが、デヴィッドはそれを拒否し、一緒に暮らすことは出来ないと断る。それを聞いたニックは、デヴィッドの前から姿を消して、彼女と一緒に放浪することになる。そして・・・。後は、映画を観てくださいね。

 

 

この映画、壮絶なドラッグの影響を良く描いていました。ニックは、何度止めようとしても、しばらくドラッグを使わなくても、どうしてもまたドラッグを求める生活に戻ってしまうんです。更生施設で、カウンセリングや、ミーティングなどを行って、心の安定を教わっても、少し外に出て、目の前にドラッグを手に入れられる状況になると、どうしても求めてしまう。そんなドラッグ中毒者の状態を、あまりにも生々しく描いていました。

 

 

ドラッグ中毒者の家族は、最初は、もちろん更生施設に入れたり、一緒にカウンセリングを受けたり、出来る限りの治療を一緒にするのですが、何度チャレンジしても、どうしてもドラッグを止めることが出来ないので、家族は疲れてしまうんです。家族の方がボロボロになって行ってしまう。まして、デヴィッドには、新しい妻と子供が二人も居て、家族にも影響が出てきてしまう。限界となって、面倒が見れない状態になって行ってしまうんです。うーん、こんなに大変なんだと驚きました。本当に止められないんですね。あの一昔前の”人間やめますか?”という言葉が頭を過ぎりました。

 

 

最初は、本当に好奇心で手を出すんですよ。周りのみんなもやっているし、自分だけ断ったら恥ずかしいという気持ちから始めてしまうのだと思うんです。でも、そこで断ることの方が大切だと思うんですけどね。それに友人にドラッグを勧める奴らも、最低だと思います。それ友達じゃなくて、客を作って商売をしようという奴らでしょ。付き合うの止めようよね。

 

それにしても、ティモシー・シャラメくん、美しかったなぁ。もう、彼というだけで”ビューティフル・ボーイ”よね。題名はジョン・レノンの曲からきているそうなのですが、彼は題名にピッタリでした。でも、映画の内容は、彼がどろどろになり、ボロボロに壊れて行くお話なので、観ていて辛いです。普通に生活をしている時は、本当に素直で美しい青年なのに、ドラッグを使っていくと、もう人間からかけ離れて行くんです。酷かった・・・。良く演じてくれました。

 

 

そんな息子を助ける父親デヴィッドを、スティーブ・カレルが演じていて、今回は、最初から最後までお笑いなしなので、引き込まれました。元々、とても上手い役者さんなので、苦しむ父親の姿には心が痛みました。自分の子供がドラッグ中毒になったら、辛いだろうなぁ。助けたくても助けられないという辛さが、とても伝わってきました。

 

ドラッグ中毒の悲劇を、キレイ事に描かず、泥沼に沈んでいく家族を生々しく描いていて、素晴らしいと思いました。こういう映画を観て、ドラッグの怖さと、恐ろしさを、沢山の人が知るべきだと思いました。

 

 

私は、この映画、超!お薦めしたいと思います。これは、観るべき映画だと思います。そして、ドラッグなどを社会から排除して行くべきだと思いました。ちょうど、今、日本でも、芸能界やらでドラッグの問題が上がっているので、今一度、考えるべきでしょ。脳が壊れて再生しないそうです。自分は大丈夫なんてことは無く、誰でも脳が壊れて思考が出来なくなるので、ドラッグには手を出さないように気を付けてください。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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