「サムライマラソン」時代劇だと思って観に行くと、ちょっと違和感を感じるかも知れません。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「サムライマラソン」を観てきました。

 

ストーリーは、

外国の脅威が迫る幕末の世。安中藩主・板倉勝明は藩士を鍛えるため、15里の山道を走る遠足を開催することに。しかし行き違いによって幕府への反逆とみなされてしまい、安中藩取り潰しを狙う刺客が藩士不在の城に送り込まれる。遠足参加中に藩の危機を知った安中藩士の唐沢甚内は、計画を阻止するべく走り出す。

というお話です。

 

 

黒船が来航し、日本に開国を迫っていた幕末の時代。徳川幕府は、その昔から、地方の藩が謀反を起こす前に潰すため、”草”と呼ばれる隠密を各地の藩に派遣して潜ませており、”草”は、何代にも渡り、幕府への忠誠を誓ってきた。

 

地方の安中藩主・板倉勝明は、外国の脅威を感じ、藩士を鍛えるために、15里の山道を走る遠足を開催することとする。それは、大それた考えが在る訳ではなく、ただの遠足だった。しかし、草の一人である唐沢は、不穏な動きとして幕府へ連絡を入れてしまう。幕府は、外国の相手で精一杯であり、地方の藩主たちを出来るだけ潰し、敵を減らしたいと考えていた為、ここぞとばかりに安中藩を潰そうと、刺客を放ってくる。

 

 

ただの遠足だということを知った唐沢は、直ぐに幕府に送った書状を止めようとするが、既に遅く書状は江戸に向かってしまう。そして安中藩に潜んでいた他の草たちも動き出し、藩の取りつぶしの計画は進み始めてしまう。

 

そんな中、遠足が始まり、沢山の藩士たちが走り始める。唐沢も一緒に走り始めるが、幕府が放った刺客である野武士に扮した侍たちが近くにまで迫っていた。そして藩士に交じっていた草たちは、一人、また一人と藩士たちを排除していく。そして・・・。あとは、映画を観てくださいね。

 

 

日本映画なのですが、監督をハリウッドから呼んだという、ちょっと邦画には珍しい作品です。ちょっと普通の時代劇とは、雰囲気が違うような気がしました。私は、こんな雰囲気の時代劇も良いかと思いますが、日本人の考える時代劇とはちょっと違っているかな。

 

幕府が草を藩に潜ませているというのは理解出来ますが、その草が書状を出した位で、すぐに潰すための刺客が来るというのは、ちょっと簡単すぎるかな。幕府も、老中とか沢山居るんだから、じゃ、潰しましょってなるとは思えないんです。それに、外国が入ってきていれば結束が必要だろうから、潰すよりも、姫とかを江戸に人質に取って従わせると思うんだけどね。

 

 

でも、面白いと思ったのは、ペリーが来て、酒を差し出すと、直ぐに五百鬼が飲んじゃうところ。危ないじゃん!毒見させようよ。そこで毒見をさせるのが失礼に当たるなら、せめてペリーが飲むのを見てから飲もうよ。じゃないとダメでしょ~!時代劇なんだから。

 

と、違和感があった部分を先に並べてしまいましたが、日本人キャストは、とっても上手かったと思います。佐藤さんも森山さんも、小松さんも、きっとハリウッドに行ったって、全然見劣りしないと思います。皆さんの演技はとても良かったし、満足が出来ました。

 

 

そうそう、不思議な感じがしたのは、映像のアングルかしら。TVなどで、時代劇を見慣れていると、そのアングルとは違っているし、色も明るかったりするので、そこら辺が、日本監督とは違うかなと思いました。時代劇って、結構、アップが多いと思うのですが、この映画は引いて取る映像が多いんです。私は、その部分は面白いし、気に入りました。

 

 

うーん、この映画、若い人は新しいものとして観てくれると思いますが、時代劇を観てきた年配の方には、ちょっと受け入れがたいかも知れませんね。脚本が、時代劇の基本とはちょっと外れているし、映像も違うので、簡単に納得は難しいかも知れません。でも、映画として考えれば、一応、筋は通っているし、描かれない部分は観る人間が補填してやれば良いんですから、私は良いと思いました。枠に捕らわれずに、こんな描き方もあるのだと思えば、楽しめると思います。

 

 

私は、この映画、お薦めしたいと思います。日本人キャストがとても良く演じているし、これから若手の方が海外に出ていく為の準備と考えれば、楽しめる作品だと思いました。確かに、今までの時代劇とはちょっと違いますが、新しいものとして受け入れてあげて欲しいと思います。ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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