「ともしび」静かで動きが少なく、心理描写を深く描く映画でした。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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「ともしび」を観てきました。

 

ストーリーは、

ベルギーのある小さな都市で、夫とともに慎ましやかな生活を送っていたアンナだったが、夫が犯したある罪により、穏やかだった生活の歯車が少しずつ狂い始めていく。やがてその狂いは、見逃せないほど大きなものとなっていき・・・。

というお話です。

 

 

ベルギーのある街で、夫と静かに暮らしていたアンナ。ある日、警察から夫へと出頭命令が届き、夫と一緒に警察へ行くと、その場で夫は収監されてしまい、アンナは、一人、家に帰ってくる。いつもと変わらぬ日常を過ごしているのだが、子供たちに電話をしても電話に出ず、日常生活でも、少しづつ違和感を感じ始める。

 

 

けたたましくドアが叩かれたりし、夫がある罪を犯したせいなのだが、それも仕方がない。どうも、夫の罪は、子供への性的虐待なのかもしれないと推測される。アンナは、いつもの生活をし、連絡の取れない子供の家を訪ねていくが、息子は自分の子供を家に入れて、アンナに、二度と来ないでくれと言い放つ。

 

 

家政婦の仕事をし、スポーツクラブへと通っているアンナだが、ある日、スポーツクラブで会員証の失効を告げられる。アンナは何もせず、何も知らず、ただ、普通に暮らしていただけなのに、周りの状況がどんどん変わっていき、彼女は周りから孤立していく。そして・・・。あとは、映画を観てくださいね。

 

この映画、確実な事実は、ほとんど描かれないんです。アンナの生活の中で起きることで、何となく感じてくださいという内容なので、夫の本当の罪も分からないし、誰に対して罪を犯したのかもはっきりしていないし、何時というのも分からないんです。でも、何か罪を犯して、犯罪者となり、アンナは、その家族として周りから見られる事になるというお話なんです。

 

 

日本でも、加害者の家族のお話が「手紙」っていう映画になったでしょ。東野圭吾原作だったと思うけど。根本は、それと同じなんですけど、その罪を、この映画は、全く描かないんです。加害者の妻アンナの日常だけを追っていて、アンナは、もちろん罪は犯していないので、いつもと同じ日常を送ろうとしているんだけど、どうしてもズレてきてしまう生活を描いているんです。

 

この映画、とっても解り難いと思いました。ぼんやり見ていると、変わっていく日常は、ほんの些細な事ばかりで、それほど分からないんです。でも、積み重なっていくと、彼女の心に影を落としていき、どんどん息苦しくなっていく。そんな映画でした。

 

 

私は、この映画、まぁ、お薦めしても良いかなと思います。でも、この映画は、単館系の映画を良く観ている方で、慣れている方でないと、全く理解が出来ないと思います。難しいです。気になったら、ぜひ、観に行ってみてください。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

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