舞台「プラトーノフ」を観てきました。
ストーリーは、
時は19世紀末。ロシア将軍の未亡人アンナの屋敷には、酒好きの大佐イワン、アンナに求婚中のポルフィーリなど、さまざまな人が集まっている。その中で、アンナが秘かに想いを寄せるのは、妻子ある教師プラトーノフだった。
プラトーノフの敬虔な妻サーシャの弟ニコライは、大学生のマリヤへの恋心を示すが、マリヤもまた、プラトーノフに惹かれているように見える。と、そこに現れたのは、アンナの義理の息子セルゲイと、結婚したばかりの妻。その女性を目の当たりにし、プラトーノフの心は激しく揺れ動く。なぜなら彼女は、かつて愛した自身の恋人ソフィヤだったのだ。
プラトーノフと、アンナ、ソフィヤ、サーシャ、マリヤという4人の女性の愛憎を縦軸に、また彼らを取り巻く人間模様を横軸に、破滅への音色が響き出し・・・。
というお話です。
イケメンでモテモテ男が、妻子が居ても寄ってくる女たちを遠ざけることが出来ず、自分には妻子がいると解かっていながら、遊びだからと言って、女たちと情事を重ねていくんです。そして、女たちの要求に段々と雁字搦めになり、元恋人のソフィヤと駆け落ちをしてしまおうと考えるのですが・・・。
もー、ダメ男じゃーんっていう話なのですが、チェーホフの話にしては、主人公が軽いなぁと思ってしまいました。チェーホフのお話って、結構、真面目な男性が多いような気がしていたのですが、今回のプラトーノフは、いつも行き当たりばったりで、逃げちゃえばいいやって感じなんですもん。マジでケツを蹴り上げてやろうかって思っちゃいました。こんな男、いるよねぇ。マジでムカつきます。こんなアホな男と解かっていながら、夢中になっちゃう女もいて、目を覚ませぇ~!って叩きたくなります。
今まで観てきたチェーホフの舞台の内容と比べると、ちょっと違う気がして、何と言って良いのか、良く分かりません。面白くて、笑えるのですが、哀れな男の姿を見て、その男は、女たちが作ったんだよねって思ってしまいました。周りにチヤホヤする女がいたからいけないんですよ。でも、イケメンなら仕方ないかなぁとも思うし、何とも答えが出せません。
でも、私なら、チヤホヤされていい気になっている男なんて、気分が悪いけどなぁ。顔だけの男は中身が無いから、一緒にいても面白くないですもんね。私は、中身のあるどちらかというと学者タイプで、一緒に議論とか出来て、何か教えてくれる人が好きなんだけど、現実は上手く行かず、私の夫は全くタイプが違います。脳が筋肉で出来てそうなのよねぇ。どうしてこうなったんだろう。(笑)
話を戻して、藤原さんのプラトーノフ、超イライラするイケメンのチャラ男に見えました。私の大っ嫌いなタイプでした。藤原さん、上手かったなぁ。夜神月とかカイジみたいな頭を使う役も上手いけど、今回は、正反対の空っぽの頭で考える感じの男でしたが、良かったです。本当に、頭を叩いたら、”カラカラ~”って音がしそうだったもん。
楽しく笑える演劇なので、私は、お薦めしたいと思います。但し、厭らしい藤原さんがイヤな方は、止めた方が良いかも知れません。今回の役は、厭らしい役なので。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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