「鈴木家の嘘」を観てきました。
ストーリーは、
鈴木家の長男・浩一が突然亡くなった。そのショックで記憶を失ってしまった母・悠子のため、父・幸男と長女・富美が嘘をつく。それはひきこもりだった浩一が部屋の扉を開き、家を離れ、世界に飛び出していったという、母の笑顔を守るためのやさしい嘘だった。
というお話です。
ある日、鈴木家の引き籠りの長男・浩一が、自宅で首を吊って自殺した。息子を昼食だと呼びに行った母親は、自殺した息子を見つけ、自らも包丁を持ち出して、手首を切って倒れてしまう。
学校が終り、家に帰って来た長女・富美は、真っ暗な部屋を不審に思い、2階の兄の部屋を見ると、兄と母親の姿を見つける。直ぐに病院へ運ばれるが、兄は死亡、母親は昏睡状態となってしまう。母親は、このまま帰ってこないのではないかと親族で話し合っていたが、ある日、突然、母親は目を覚ます。すると、兄の自殺に関しては全く覚えておらず、兄は元気に生きていると思っているようだ。
そんな母親の姿を見て、咄嗟に、浩一は、叔父が仕事で取引をしているブラジルに仕事で行っていると話してしまう。素直に信じた母親は、それから家に帰り、ブラジルに送る為のオムレツを作ったり、衣類を揃えたりと、世話をし始める。家族は、既に死んでいる浩一を生きているように装う為、無理にブラジル人に頼んで動画を作ったりと、母親の一歩先を行き、用意をするようにしていた。
母親の様子を見ながら、何故か、父親はソーブランドに行き、”イブ”と呼ばれている女性を探していた。どうも、浩一に関係あるらしいが、父親は、それに関して、一切話そうとはしない。
時間が経つにつれ、母親は、浩一に全く連絡が取れず、いつまで経っても帰っても来ないことを不審に思い、家族に問いただすのだが・・・。後は、映画を観て下さいね。
この映画、とっても面白いし、良く練ってあるとは思ったのですが、今ひとつ、現実味が無いんですよねぇ。お母さんも、ちょっとわざとらしい感じに見えてしまって、何となーくなんですけど、ちょっと違和感を感じてしまいました。ショックで記憶を無くしてしまうと言うのは、まぁ、確かにある事ではありますが、さすがに、引き籠っていた長男が、いきなり、ブラジルに行って働いているって、どう考えても有り得ないでしょ。それを信じてしまうっていうのも、現実感が無かったなぁ。
家族の死を目の前にして、何とか、家族を再生をして行こうと、優しい嘘をついて母親を守っていたのだと思います。きっと、母親も、その嘘が無ければ、ショックで、また寝込んでしまっていたかもしれません。だから、良い嘘なんですけど、どーも、バカにしているように見えてしまって、完璧にコメディなら良いのですが、結構、シビアな話の中で、この笑いが出てくるので、結構、難しいなと思いました。悲劇に笑いを取り込むのって、良さそうで、結構、難しいんですよね。見ていて、笑えなくなっちゃうのよ。うーん、難しいです。
でも、基本は、楽しめましたよ。全体的に、良く頑張っているし、まとめてあるし、ただ、何となーく、私には、違和感があって、物足りない感じがしたかなーという感じです。
私は、この映画、お薦めしたいと思います。家族を守るための嘘は、必要な嘘だったという内容で、優しい映画です。家族の死に直面した時、何が出来るのかという姿が描かれていて、考えさせられますよ。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
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