舞台「誤解」」を観てきました。
ストーリーは、
ヨーロッパの田舎の小さなホテルを営むマルタとその母親。今の生活に辟易としているマルタは、太陽と海に囲まれた国での生活を夢見て、その資金を手に入れる為、母親と共謀してホテルにやってくる客を殺し、金品を奪っていた。
そこにある男がやってくる。成功して、お金を持っているらしい。いつも通り殺人計画を推し進めるマルタと母親だが、その客には秘密があった。
男性客は、その昔、都会で一旗揚げる為、母親の元を離れ、都会に出て行ったのでした。都会で成功し、やっと母親と妹のいる、このホテルを見つけて帰って来たのですが、名乗ることはしませんでした。何故なら、きっと顔を見れば母親も妹も思い出してくれる、家族なんだからという思いから、ワザと言わなかったのです。しかし、それは誤解でした・・・。
というお話です。
アルベール・カミュの戯曲なのですが、これ、ちょっとイライラする内容なのよね。元々、この人のお話って、私は、あまり合わないタイプなのですが、今回の「誤解」も、まぁ、救われない話で、ストレスが溜まりました。まぁ、カミュのお話は、これが良いという方が多いのだとは思いますが、私は、辛かったなぁ。
舞台としては、面白いのだと思います。だって、同じ舞台の中に、繋がっているのだけど、相容れていない世界が二つあるんですから。その世界は、重なっているのに、何故か、お互いに見えていないという、何とも不条理な、話しの通じない内容なんです。そして、悲劇に繋がって行くのです。面白いといえば面白いのですが、何とも、見ていてイライラしてしまって「何で言わないんだよっ!」ってツッコミを入れたくなりましたよ。
母親を演じていた原田さんと娘の小島さん、本当に美しくて、こんな親子が居たら、ホテルだって流行るだろうと思うけど、田舎町だから、客が来ないんでしょうね。貧乏そうでした。演技は良かったですよ。もちろん、息子役の水橋さん、妻役の深谷さん、使用人役の小林さん、共に、ベテランの方ばかりで、舞台は、とても満足のいくものでした。
面白い舞台なのですが、話しが持ったりしていて、イライラする内容なので、途中で眠くなっちゃうんです。ウトウトしちゃいそうになるので、我慢してくださいね。ぜひ、観に行ってみて下さい。
ぜひ、楽しんできてくださいね。
「誤解」 https://www.nntt.jac.go.jp/play/performance/16_011666.html
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