【演劇】「レインマン」このお話、本当に良いですよね。それを椎名さんと藤原さんが演じて下さいます。 | ゆきがめのシネマ。劇場に映画を観に行こっ!!

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観てきた映画、全部、語っちゃいます!ほとんど1日に1本は観ているかな。映画祭も大好きで色々な映画祭に参加してみてます。最近は、演劇も好きで、良く観に行っていますよ。お気軽にコメントしてください。
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舞台「レインマン」を観てきました。

 

ストーリーは、

 

チャーリー・バビットは、ロサンゼルスで高級中古車のディーラーをしているが、経営は思わしくなく、社員であり恋人のスーザンと、同じく社員のルーシーは顧客からの電話対応に追われていた。そんなある日、彼の元に、長い事合っていなかった父の訃報が届く。オハイオ州シンシナティの裕福な家に生まれたチャーリーは、幼い頃に母を病気で亡くし、厳格な父に育てられた。しかし父とそりが合わずに16歳で家出して以来、疎遠になっていたのだ。

 

チャーリーは、父への複雑な思いを抱きながらも、遺産を当てにして、スーザンと共に故郷に帰る。しかし、そこで父の弁護士ムーニーから聞かされたのは、700万ドルを超える財産は、ブルーナー医師管理のもと、匿名の人物のものになるということだった。納得出来ないチャーリーは、早速、医師のオフィスであるウォールブルック・ホームに向かうが、そこにいたのは、彼が存在を知らなった17歳上の兄レイモンド・バビット。高い知能を持ったサヴァン症候群と呼ばれる自閉症患者のレイモンドこそが、父の財産の受益者だったのだ。

 

財産の半分を自分に譲るように説得するため、チャーリーはレイモンドを施設から連れ出す事を決意する。しかし、食べ方、服の着方、眠り方・・・生活の中のあらゆる事を決まった方法でやる事で自分を守っている兄とのコミュニケーションは困難を極め、チャーリーは苛立ちを隠せないでいた。兄への乱暴な接し方と財産目当ての動機に疑問を持ったスーザンは途中で去ってしまい、通じ合えない兄弟二人の旅が始まった・・・。

 

というお話です。

 

 

このお話は、本当に素晴らしいですよね。映画で観た時、マジで泣けましたもん。感動しました。トム・クルーズとダスティン・ホフマンの兄弟も良かったんですよね。まだトムちゃんは、そんなに上手くは無かったけど、ダスティンと演じている内に、本当の兄弟のように見えてきて、内容の素晴らしさもあったけど、相手によってこんなにも変わるのかというのを見せられたと思います。

 

そんな「レインマン」が、今回は、椎名桔平さんと藤原竜也さんで演じられました。椎名さん、前回は、弟役だったそうですが、今回はお兄さん役、上手かったです。唸るほどでした。あの焦点を合わさないようにするって、大変だろうと思うのですが、それを舞台中はずーっと演じているんですもん、凄いです。藤原さんは弟役で、若くて意欲的な雰囲気でした。良い兄弟に見えました。

 

全く知らなかったお兄ちゃんがいて、障害を持っていて、財産が全て兄に行くと知ったチャーリー。そりゃ、驚きますよ。今まで生きてきて、兄弟がいるなんて、兆候も無かったんですから。どんな親だよと思って、父親を恨みますよね。腹違いと言われれば、まぁ、理解するとは思いますが、本当のお兄ちゃんでしょ。そりゃ、もっと早く言ってよって思うと思います。だって、彼にしたら、財産は持って行かれるし、身内が1人増える訳でしょ。いくら施設に入っているからって、そのまま知らない振りは出来ないもんね。お兄さんが死ぬまで面倒を見て貰えるように、施設には十分な資金を提供しているとは思いますが、その一部が、今回の財産な訳でしょ。

 

 

でも、父親の気持ちも解るんです。最初の子供がサヴァン症候群だったから、直ぐに次の子を作るのを躊躇ったのだと思います。そして17年後、次の子が出来て、まして母親は高齢出産だろうと思うのよね。産まれてくる子供には障害が無いかと不安で、チャーリーには障害が無いと判って、ジュニアという名前を付けたのだと思います。ちょっとその部分でチャーリーが怒る所があるんだけど、きっと、それはチャーリーの為だったんだと思うのよ。障害を持った兄をチャーリーに押し付けることはしたくなかったから、チャーリーを一人っ子として育てて、兄が居る事を分からないようにしたのでしょ。でも、レイモンドも、チャーリーと同じように大切にしてやりたいという気持ちで、施設で手厚く面倒を見て貰えるようにしたのだと思うんです。父親としては、平等に分け与えたいという気持ちだったんだと思うんです。チャーリーが父親と合わないと思っていたのは、父親は、チャーリーに話せないことがあったから、どうしても一歩引いて接してしまい、そうなってしまったんじゃないかな。いつも一緒に居てやれないレイモンドにも遠慮をしていたんだと思うよ。

 

 

最初は、一緒に育てるつもりだったんだと思うんですよね。でも、旅の途中で、レイモンドが騒ぐ場面があって、そこで、レイモンドとチャーリーが離れて暮らすことになった原因が分かるんです。その部分で、泣けてきました。だって、レイモンドは弟の為に、弟が大好きでやっている事なんだけど、チャーリーは、まだ赤ちゃんだったから、危ないことになっちゃって、お父さんがチャーリーを守るために、レイモンドを施設に預けたんです。泣く泣くだと思いますよ。だって、誰もが愛しているからこその行動なのに、それが相手を傷つけてしまうかもしれないなんて、本当に辛い事です。でもね、仕方なかったんだよね。泣けました。

 

この内容について書き始めると、本当にいつまでも書いてしまいそうです。このお話、本当に良いんですもん。名作ですよ。それが、映画では無く、舞台で観れたのは、本当に嬉しかったです。そして、素晴らしいキャストに恵まれて、兄弟の気持ち、医者や弁護士などの気持ち、そして、その場には居ないけど、彼らの父親の気持ちが、本当に良く描かれていて、伝わってきました。本当に良い舞台だったなぁ。

 

 

私は、この舞台、超!超!お薦めしたいと思います。これは、素晴らしいです。内容もさることながら、キャストも素晴らしいので、誰が観ても、満足が出来る舞台だと思います。ぜひ、観に行ってみて下さい。

ぜひ、楽しんできてくださいね。カメ

 

 

「レインマン」  http://hpot.jp/stage/rainman2018