【演劇】「髑髏城の七人極　修羅天魔」髑髏城のラストを飾るのは＜極楽太夫＞vs＜天魔王＞でした。

舞台「髑髏城の七人極　修羅天魔」を観てきました。

ストーリーは、

時は戦国の世。

国の覇権をめぐり、野心溢れる者たちが飽くなき戦を繰り返した明日なき時代。血塗られた修羅の道を行くその女は、一人の男の胸の中に、希望の光を見た。この世をひっくり返し、戦のない新しい世を作る。男の名は、戦国の雄、織田信長。天へ駆け上らんとするその志に女は自らの夢を託し、共に盟約を結んだ。その女は、歴史の裏側で暗躍する狙撃手。たった一発の銃弾で敵の心臓を正確に射抜く名うての暗殺者だった。

それから十数年。信長の命運は京都・本能寺で尽き、その野心を継いだ豊臣秀吉がようやく天下統一を果たそうとしていた。そんなある日、一人の渡り遊女が砂塵舞う関東に現れる。＜極楽＞と名乗るその女は、冷たい銃口を一人の男に向けた。その男、関東髑髏党の党首、名を「天魔王」。この地で凶暴な武力を蓄え、秀吉の天下統一を阻もうとする男。＜極楽＞に暗殺を命じたのは虎視眈々と秀吉の次を狙う智将、徳川家康。

しかし微塵もひるまぬ「天魔王」は、髑髏の仮面に覆われたその素顔を「極楽」の前に晒して見せる。それは限りなく・・・あの織田信長に似ていた。

時あたかも秀吉軍二十万が「天魔王」殲滅を期して髑髏城に迫り、関東髑髏党擁する鉄機兵２万との壮絶な戦いが始まらんとしていた。風雲急を告げる漆黒の城。その中で「天魔王」と＜極楽＞を結ぶ縁の糸が絡み合い、やがて愛と憎しみに彩られた運命の歯車がゆっくりと回り始める。

女は血塗られた修羅の道を行き、男はこの世の魔王たらんと天を目指す。果たして二人の見果てぬ夢の行く末は・・・。

というお話です。

これまでの「髑髏城の七人」とは違い、捨之介が出てきません。極楽太夫が、捨之介の代わりに天魔王と戦うことになります。最初は、天魔王＝織田信長を暗殺に行った暗殺者だったのですが、彼に共感し、彼の手足となって戦乱の世を治める為に動き始めます。しかし、彼が天王寺で殺されてしまい、無界の里に流れてきたのでした。

極楽は、天魔王の鉄仮面が信長が持っていたものと知っていたのですが、まさか、彼が生きているとは思わず、勢力を伸ばしてきた天魔王を殺そうと思うのですが、仮面を取ると、信長と同じ顔をしているし、以前にした会話と、話しが合うんです。二人しか知らないはずの事を知っていると言う事は、本物なのか、それとも極楽が会ったのは、最初から影武者だったのか、何を信じてよいのか分からなくなって行くんです。

でもね、もちろん、新感線の舞台だから、ちゃんと、悪役は悪役、ヒーローはヒーローなので、最期はスッキリしますが、今回は、珍しく、男と女が戦うお話だったので、そこに恋愛感情が少し入ってきて、何とも言えずに、大人の感じで、素敵でした。

やっぱり、天海さん美しいなぁ。上手いのは、今さら言う事でもないのですが、なんたって、美しい。そこに立っているだけで、もう、ボーっと見てしまいますもん。その美しい天海さんに対して、毒々しい天魔王の古田さんが、良かったなぁ。この対比が、何とも良かったと思いました。途中で惑わされる場面もあるけど、どう考えても、コイツ悪い奴だから、やっちゃって～！って思いました。

アクションも凄かったし、キメのポーズも良かったし、最期を飾るに相応しい舞台だったと思います。ガンテツ役で三宅さんが出演していたのが嬉しかったなぁ。三宅さん、好きなんですよぉ～。もー、最高のガンテツでした。